令和7年2月定例会 文化生活・教育常任委員会2日目―2025年3月13日〜「京都府立大学の老朽校舎耐震化に関する請願」「選択的夫婦別姓制度を直ちに導入するための国会審議を求める意見書の提出に関する請願」 島田敬子府議と他会派府議の発言部分

付託議案(討論・採決)

 下記の議案について審査(討論・採決)が行われた。
  ・第17号議案「京都府人権尊重の共生社会づくり条例制定の件」
  ・第35号議案「京都府文化財保護条例一部改正の件」
  ・第37号議案「財産無償貸付けの件(長岡京記念文化会館)」
  ・第38号議案「財産無償貸付けの件(中丹文化会館)」
  ・第39号議案「財産無償貸付けの件(丹後文化会館)」
  ・第41号議案「指定管理者指定の件(府民ホール)」
  ・第42号議案「指定管理者指定の件(堂本印象美術館)」

◯山口勝委員長  ここで島田委員から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。

◯島田敬子委員  第17号議案京都府人権尊重の共生社会づくり条例制定の件について、継続審査を求めたいと思います。
 その理由としては、第一に、府民一人一人の人権の尊厳と人権の重要性を認識し、人権尊重の共生社会づくりを目指すのが目的なら、様々な被害当事者の声を聞くことも含めて、幅広い府民の皆さんの声を聞き、丁寧で真摯な議論が必要であります。条例制定に当たって、タウンミーティングや市民フォーラムを開催するなど、住民参加で条例づくりに取り組んでいる自治体もある中で、今回の条例検討に際しての府の取組は不十分だからです。
 第二に、パブコメや市民団体の声を受け、前文には人権を侵害する様々な課題が存在するなど、不当な差別や人権侵害があり、昨今のインターネット上の誹謗中傷などが激化している現状や、被害者救済を図る施策の一層の推進が求められると明記をしておりますが、条例をつくる以上、条例制定によってどのような効果が上がるのかを明らかにし、また立法事実を踏まえた議論が必要だからであります。
 よって、本議案の継続審議を求めます。
 以上です。

◯山口勝委員長  ただいま、本委員会へ付託された第17号議案について、島田委員からの引き続き継続審査が必要との旨の動議は、先決動議でありますが、いかがいたしましょうか。

◯中島武文委員(自民党)  今、議論になっております、第17号議案京都府人権尊重の共生社会づくり条例制定の件につきましては、この間、9月定例会、また12月定例会、そして本定例会で段階を追ってしっかり議論がされておりまして、十分な審査がされているのではないかと思っております。
 よって、継続審査につきましては不要であると思いますし、採決を行っていただきたいというふうに思います。
 以上でございます。

◯上倉淑敬委員(維新の会)  ただいま継続審査の提案がありました条例につきましてですが、今、おっしゃったとおり、この間、丁寧に理事者の皆様からも説明を受けてきたところであり、人権尊重の理念というものも十分条例からも見てとれると思っていますので、ここで採決していただければ結構かというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

◯山口勝委員長  それでは、御意見も分かれているようでありますので、まず継続審査とするか否かについて、挙手により決したいと思いますが、御異議ございませんか。
 〔「なし」と言う者あり〕
 御異議なしと認め、そのようにさせていただきます。
 お諮りいたします。第17号議案を継続審査とすることに賛成の委員は挙手願います。
 挙手少数であります。よって、第17号議案につきましては、継続審査とせず採決を行うことといたします。

●採決結果…初めに、第17号議案について、挙手採決の結果、賛成多数により、原案のとおり可決された。
 次に、第35号、第37号から第39号まで、第41号及び第42号の議案6件について、挙手採決の結果、賛成全員により、いずれも原案のとおり可決された。

 

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付託請願

下記の請願について審査が行われた。
 ○新規請願(2件)
  ・第97号請願「京都府立大学の老朽校舎耐震化に関する請願」
  ・第498号請願「選択的夫婦別姓制度を直ちに導入するための国会審議を求める意見書の提出に関する請願」

 

・第97号請願「京都府立大学の老朽校舎耐震化に関する請願」

◯島田敬子委員  第97号京都府立大学の老朽校舎耐震化に関する請願でございます。大学生の皆さんが学内でアンケートを集めて要望をされました。校舎が耐震基準を満たしていないことについてどの程度不安があるか、この質問に対して、「不安を感じる」が68.4%、「まあ不安に感じる」が26.3%、合計何と94.7%にも上っております。
 自由記述を見させていただきました。
「授業中に地震が来たら死んでしまうなと思う」
とか
「よく使う2号館の老朽化がひどく、地震が来たときのことを考えると怖いです。あんまり不安なので、友達と一緒に避難方法の確認をいたしました」
「古い校舎ほど複雑に入り組んでいるので、何かあったときには逃げ遅れそうだなどといつも思っている」
「講義を受けるとき窓側で受けるようにしている」、
こういう声をお聞きしました。
 校舎が老朽化していることについて、学業、課外活動を行う上で不便を感じることはありますかとの質問についても、
「2号館の天井の板が落ちてくることが過去にあった」と、
「いつ怪我をするか分からない環境であり不安だ」「トイレが汚くて使いたくない」「少しの振動でも机や床が揺れるときがあり、授業中に集中できないことがある」「車椅子使用者だが、エレベーターのない校舎があり、苦労するときがある」「冷暖房の効きが悪い、校舎が寒い」「授業に集中できません」
などの声があります。予算特別委員会総括質疑でも議論がございましたけれども、府立大学の体育館については、検討費2,600万円がやっと計上されましたが、南海トラフ地震も近づくと言われており、また花折断層地震では震度7、その地域に府立大学はあります。地震によって倒壊をする危険がある、多くの学生たちが毎日感じているという状況を一刻も早く打開されなければならないと考えております。
 これまでの質疑でも、その整備計画、何度も何度も整備計画をつくられましたけれども、ずっと先送りにしておられる現状から、これは本当に切実な声を寄せていただきましたので、ぜひ請願を採択していただき、京都府にはしっかり財政措置をしていただいて、安心して学生たちが学べる、そのような環境を早く整備していただきたいという要望であり、賛同を願います。

◯瀧脇正明委員(自民党)  よろしくお願いいたします。まず、この請願の趣旨に京都府立大学下鴨キャンパスの校舎と体育館を、耐震基準を満たしたものに建て替えることとありますが、現在、実際に耐震基準を満たしていない建物は実際どれだけあるのか、また耐震化に向けて既に建替えを検討されていると認識しておりますが、現在の検討状況をまずは教えていただいてよろしいでしょうか。

◯池邉俊之 文化施設政策監付理事  現在の耐震未対応の学舎については2号館と3号館など、Is値[※Seismic Index of Structure:構造耐震指標]が0.6未満となっております。これまでとりわけIs値が低かった、0.3未満であった4号館は令和3年度に解体しております。また、体育館につきましても、令和4年度から仮設体育館を設置して対応しているところでございます。学舎整備の検討状況については、老朽化や耐震性の問題の解決と併せて、学部・学科の再編に対応したものになるよう、検討を進めているところでございます。この学部・学科の再編では、将来、精華キャンパスへの一部学科の移転も予定されていることから、学科移転に当たっては精華キャンパスでの施設整備が必要となってまいります。そうしたことから、精華町域では令和6年12月に都市計画線引き直しが行われまして、キャンパスエリアも市街化区域に編入されたことを受けまして、今後、府立大学と連携し、上下水道などの必要なインフラ整備について精華町などと調整を行いながら、精華キャンパスの整備に向けた検討を進めるとともに、下鴨キャンパスも並行して学舎整備の具体化を検討しているところでございます。学部・学科の再編や精華キャンパスへの対応など、様々な要素を含む検討になっておりますので、府立大学や精華町とも調整を行って、具体的なスケジュールをお示しできる段階ではございませんが、府立大学ともしっかり連携して検討を進めているところでございます。
 建替えに向けて検討を進めているところで、すべての学舎を同時に整備するということは物理的に困難ではございますが、順次進めていきたいと考えております。
 以上でございます。

◯瀧脇正明委員(自民党)  御説明ありがとうございました。特に耐震性能が低い校舎については既に解体等の対応をされていたり、精華キャンパスへの移転等の検討ということで、分かりました。
 次に、令和7年度当初予算に府立大学のスポーツ施設整備に向けた検討費が計上されていますけれども、具体的にどういった内容か、まずは教えていただいてよろしいでしょうか。

◯池邉俊之 文化施設政策監付理事  令和7年度当初予算でお願いしております、体育館やグラウンドを含めたスポーツ施設の整備検討費2,600万円につきましては、体育館のIs値は学舎よりも特に低いことから、仮設体育館を設けておるところではございますが、今回の予算をもちまして、学生利用を大前提としながらも、防災利用や府民利用などを踏まえた体育館となるよう、府立大学とも連携しながら検討していこうと考えているものでございます。
 以上です。

◯瀧脇正明委員(自民党)  御説明ありがとうございました。今、御答弁ありましたように、これまで特に耐震性能が低いとされてきた建物については既に対応されているということですし、また体育館や校舎の整備につきましても、今回の府立大学スポーツ施設整備検討費をはじめ、これまでも様々な要素を踏まえながら、府立大学とも連携をして取り組まれていると理解をさせていただきました。
 この請願で求められているのは、これまでから京都府としても取り組まれているところであり、この請願によって改めて京都府に求める必要はないのではないかという意見でございます。よって、この請願につきましては反対の立場とさせていただきます。
 以上です。

◯島田敬子委員  最初に検討会報告がまとめられたのは平成21年、16年も経ちました。平成29年に府立大学基本構想委員会が取りまとめられ、令和元年に将来構想学内検討会を開始、本来ならこの検討の後、令和6年度からは体育館が供用開始予定と、今、開始されなければいけない計画だった。令和2年3月には将来構想基本計画、施設整備基本構想、令和4年3月には府立大学整備構想、何回も計画構想が練られているが頓挫してきたと。アリーナ計画等があって遅れてきたのは事実ですよね。
 4号館は潰したとおっしゃるんですけれども、教養教育共同化施設、それから京都学・歴彩館、整備2施設と、先ほどあった学科再編、2019年の和食文化学科の設置に合わせて、7号館は一部改修が行われましたけれども、それらを除けば、すべて建築は40年以上、中には50年以上経過した施設も多く、老朽化、狭隘化が進んでおります。
 ということで、例えば大地震があって建物が壊れて被害を受けたとき、誰が責任を取るのかと学生はおっしゃっておりますよね。学務課、学長室がある建物、合同講義棟が基準を下回っている。災害時に指示を出すその拠点が失われる可能性があると学生たちは考えているわけですね。だから、急いでくれと。京都府は取り組んできたんじゃなくて、急いでいるのに先送りされてきたというのが実態であります。
 それで、今、紹介した整備構想、あるいは基本計画で、随時4号館を廃止した後は、次はこうこうこうこうと全部改修を進めながら、しかも老朽化対策、環境整備は並行して、数年間にわたって造るという計画が大学側からも提起されているのにもかかわらずなかなか進まないので、これは命の危険を感じるので、学生たちが改めて声を集めて請願をされているのです。
 なので、その緊急性といいますかね、そういうことをもう少し踏まえて、それをやる方向、体育館はやっと始まったのでやる方向は基本的にはそのとおりなんですけれども、促進をしていただきたいというふうに思っているんですよ。
 理事者に伺いたいんですけれども、先ほどの災害時の拠点となる、学務課、学長室がある建物、合同講義棟、基準が下回っているということは事実ですけれども、災害時はどのような対応をされるんでしょうか。

◯池邉俊之 文化施設政策監付理事  おっしゃるように本館、合同講義棟におきましても、Is値0.38と、0.6を下回っておりますが、当然、災害時につきましては日頃から、そういった備えは大学としても取り組んでいると思いますので、すいません、災害については事務局のほうでそういった計画はされているかと思いますので、対応していただくものと思っております。
 以上です。

◯角田幸総 文化施設政策監  少し補足をさせていただきます。今し方、委員からも御紹介がございましたように、稲盛記念館でありますとか、京都学・歴彩館、あるいは1号館ということで、これまで時間はかかりましたけれども順次施設整備をしてきております。あわせて、先ほど、今回2,600万円の予算をお願いしておりますとおり、学生の安心・安全に関わる施設整備をこれまで進めてきたとおりでございますし、現在もその他の施設、検討を進めているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  速やかに老朽校舎の対策も改築も進めながらも、やはり大学のほうの意見も聞いて、早く学生・教職員が新校舎に移って安心して学べるように、耐震化も併せて行うなど、抜本的な対策を改めて私どもは求めております。なので、請願を反対される理由はないというふうに思いますが、再度、皆さん方の態度を伺いたいと思います。

◯上倉淑敬委員(維新の会)  今ほど、理事者の皆様からもこれまで十分、十分と言ってはあれですけれども、対応していっていただいたというような御説明もありまして、費用を使いながらということですので、順次やっていただいているのかなと思っておりますが、時間がかかっているのも事実かなというふうに思っております。精華町への移転等と併せて、具体的なスケジュールはまだですということだったんですが、だいたい目処とか、何かそういったものだけでもないものなんでしょうかね。

◯池邉俊之 文化施設政策監付理事  検討はしておりますが、具体的に申し上げられるスケジュールは今のところ持ち合わせておりません。申し訳ありません。

◯上倉淑敬委員(維新の会)  分かりました。大変な計画になると思いますし、学科の再編なんかとも併せてやっておられるということで、予算特別委員会でも学長が答弁もされておりましたけれども、学校側とまた学生さんの意見も聞きながら息を合わせて、なるべく早くやっていただきたいというのはそのとおりであろうかと思いますけれども、費用もかかることも事実でありますので、しっかりとやっていただいて、今後、その先も長く学生たちに使っていただける、安心していただけるものに丁寧にやっていただきたいと思っています。
 様々、防災拠点の話もありましたし、地震のときにどうするんだという、今、島田委員の御発言もあったところですが、そのあたりも学校側とはしっかりお話をしていただいているということの答弁だったと思います。この請願を採択せずとも、しっかりと進めていただいているということですので、そのように進めていただきたいというふうには、私として、こちらの会派としては思っております。
 以上です。

◯岡本和徳委員(府民クラブ)  ありがとうございます。
 財政の非常に厳しい時代ではございますけれども、若い人たちが学ぶ環境の整備というのは、非常に大切かなというふうに思っております。先ほどの御答弁もお伺いしおりますと、一定、京都南部でも進めていく必要がありますし、また災害の拠点整備についても、近隣の歴彩館、それから稲盛記念館といったところをはじめ、1号館なども活用しながらということですので、できる範囲からやっていただいているというふうにも思いますし、何も全く将来性がないというわけではないということだと思っております。当然のことだと思いますが、冒頭申し上げましたように、若い人たちの学ぶ環境の整備、それから安心・安全の確保というのは重要だということも皆さんお分かりいただいているというふうに思っておりますので、厳しい財政の状況の中ですけれども、徐々にですが、前に進めていただいているというふうに理解しておりますので、請願を採択せずとも進めていただいているという理解をさせていただいております。

●審査結果…挙手採決の結果、賛成少数により、不採択と決定した。

 

第498号請願「選択的夫婦別姓制度を直ちに導入するための国会審議を求める意見書の提出に関する請願」

◯島田敬子委員  第498号請願選択的夫婦別姓制度を直ちに導入するための国会審議を求める意見書の提出に関する請願についてです。国際女性デー京都実行委員会からの請願でございます。
 今年は日本政府が女性差別撤廃条約を批准して40年目を迎える節目の年です。そして、本府議会でも昨年9月定例会で全会派一致で女子差別撤廃条約選択議定書の批准に向けた検討を求める意見書案が可決をされ、国へ意見書を送付したところでございます。
 昨年10月に行われました、国連女性差別撤廃委員会による、第9回日本報告審議では、日本のジェンダー格差、女性差別の実態が厳しく指摘をされ、その中でも緊急課題となっているのが選択的夫婦別姓です。世界では、法律で夫婦同姓を義務づけているのは日本だけであります。世論調査では既に7割以上が選択的夫婦別姓制度の導入に賛成しています。日本経団連や経済同友会など、財界団体も早期導入を政府に要望するようになっております。法務省も内閣府が平成29年に実施した、家族の法制に関する世論調査の結果を紹介しておりまして、「現在の法律を改める必要はない」が29.3%、「夫婦がそれぞれ婚姻前の姓を名乗ることができるよう法律を改めて構わない」が42.5%と、法律改正を容認する声が多数となっております。
 昨年の総選挙の結果では、選択的夫婦別姓の立場を取る議員が多数となり、導入しない理由は成り立たなくなりました。2025年2月27日の時点で確認できている賛成意見書、自治体では471件にも上っておりますので、冒頭にも述べましたように、本府議会としても女子差別撤廃条約選択議定書の批准に向けた検討を求める意見書を全会一致で上げましたので、この請願についても採択をして、ぜひ声を挙げていこうではありませんか。採択よろしくお願いいたします。

◯武田光樹委員(自民党)  本請願の内容について、幾つか理事者に質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まずは、選択的夫婦別姓制度の導入に関して、この要旨にもあるように、最高裁判所において2015年、2021年に夫婦同氏制度は憲法に反していないと判断したものの、夫婦の苗字に関する制度の在り方は国会の判断に委ねるべきとありますが、これまでの国の検討経過について、京都府の現状認識をお聞かせください。

◯里友宏 男女共同参画課長  国におきましては、法務省において平成8年と平成22年に改正法案の準備をされましたが、国民各層に様々な意見があることなどから、いずれも国会に提出されませんでした。また、国の第5次男女共同参画基本計画において、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関しては、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえ、さらなる検討を進めることとされているものと京都府としては認識しております。

◯武田光樹委員(自民党)  ありがとうございます。様々な意見があったことから、国会においてもいまだに提出には至っていないと。また、第5次男女共同参画基本計画においても、さらなる検討を進めることとされているというふうに理解をいたしました。
 また、本請願のところに、最近の世論調査では約7割が選択的夫婦別姓に賛成とありますが、私もいろいろな報道を見ていると、これは一部メディアの「法を改正して夫婦が希望すれば別々の苗字でもよいか」という、賛成か反対かの2択を問うものであって、旧姓使用の拡大を法的にも整備するといった選択肢が最初からない調査結果を引用したものではないかなと推察をしているんですけれども、国の世論調査の結果についてはどうなっているか教えてください。

◯里友宏 男女共同参画課長  国のほうでは平成3年度(後刻「令和3年度」に訂正)に実施されました家族の法制に関する世論調査というのがございまして、こちらのほうでは夫婦の苗字の在り方に関する設問について、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持したほうがよい」という回答が27.0%、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で旧姓の通称使用について法制度を設けたほうがよい」というのが42.2%、「選択的夫婦別姓制度を導入したほうがよい」というのが23.9%です。すいません、最初に平成3年と申しましたが、令和3年の間違いです。申し訳ございません。そのような結果になっております。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  ありがとうございます。国の調査においても夫婦同姓制度維持と旧姓の通称使用を合わせると約7割だったという説明がありました。賛成意見とか反対意見についてはどのようなものがあったのか教えてください。

◯里友宏 男女共同参画課長  賛成する意見の一例でございますけれども、「苗字・姓を含む氏名が個人のアイデンティティーに関わるので賛成します」また、「夫婦同姓を強制することが婚姻の障害となっている可能性がある」というようなことから賛成する意見があるのと、また反対意見につきましては、「夫婦同姓が日本社会に定着した制度である」また「家族が同姓となることで夫婦・家族の一体感が生まれる」などの意見があるというものを認識しております。

◯武田光樹委員(自民党)  ありがとうございます。賛成、反対ともに様々な意見があるということで、私の地元でも賛成の人もいれば反対の人もいて、たくさん御意見をいただいているところであります。このことからも一部のメディア、調査結果をもって、世論が賛成とまとめてしまうことに対しては、少し違和感があるのではないかなと感じます。
 また、通称使用の拡大についても、法的根拠がないために、本人であることを疑われたり、また事務手続の煩雑さがあるというふうに述べられていますが、これまでの取組の状況とか、旧姓使用の法制化についての国の動きはどうなっているか教えてください。

◯里友宏 男女共同参画課長  これまでの国の取組ですけれども、公的な書類に旧姓使用を併記するというような取組でありますとか、また報道ベースにはなりますけれども、超党派の議員連盟が旧姓の通称使用の法制化を目指すというような情報も認識しているところでございます。
 以上です。

◯武田光樹委員(自民党)  ありがとうございます。私もいろいろホームページ等で調べると、国家資格においてもほとんどが資格取得時から旧姓使用ができて、3つだけが、資格取得後に改姓した場合は旧姓使用ができるようになると。旧姓使用ができないものというのはゼロであったり、様々、マイナンバー、パスポート、特許出願等にも既に旧姓併記ができるようになっているというふうに記載をされていましたし、今、国のほうでも超党派での法制化に向けての動きが出てきているという話もありました。
 理事者からの説明を聞いてまとめますと、国民の間に様々な意見があることから、またあらゆる場面を想定した議論がさらに必要と考えますし、現時点においてまだ議論が熟したと言えないのかなと感じます。
 また、通称使用の考え方に関しても、既に旧姓の通称使用や併記が多くの分野で認められており、国家資格や公的文書でも旧姓の通称使用や併記が可能であることから、必要に応じてこれらの範囲をさらに広げることや、国において旧姓使用の法制化の整備推進が進むことで、これらの不便は解消可能であるかなと考えます。
 以上から、タイトルにあるような、ただちに導入するための国会審議を求めるものではないと結論づけまして、本請願には反対させていただきます。
 以上です。

◯島田敬子委員  自民党もいろいろ勉強会を行われておりまして、報道されて、しかし多数はもう賛成の方が多いんじゃないでしょうか。自民党の中の様子は分かりませんけれどもね。立憲民主党も選択的夫婦別姓制度を早期に実現する。公明党も選択的夫婦別姓制度の導入を推進する。国民民主党は選択的夫婦別姓制度を導入し、多様な家族の在り方を受け入れる社会を目指すということで、先ほど申し上げましたように、新しい国会でも党派を越えて選択的夫婦別姓制度の導入を、公約にされておられます。
 私どもが一番注目しましたのは、日本経団連の提言であります。現行制度では、婚姻時に夫婦のいずれかが姓を改める必要がありますが、95%の夫婦は妻が改姓しているため、その負担は結果的に女性に偏っている。また、国民の家族観や家族の在り方はますます多様化している。企業では、旧姓の通称使用が浸透したら、戸籍上の姓との照合や、離婚・結婚といった個人情報の取り扱い等に負担が生じている。とりわけグローバルに活躍する女性、意思決定層の女性等の増加に伴って、女性が不利益等を被る場面が増している。経団連調査では88%の女性役員が「旧姓の通称使用が可能な場合でも、何かしら不便、不都合、不利益が生じると思う」とし、82%が「選択的夫婦別姓制度を導入したほうがよい」と回答していると紹介をしておりまして、世界的に見ても婚姻時に夫婦同姓しか選択できない国は日本のみと言われているわけですね。旧姓の通称使用の拡大、これは官民、職場で旧姓の通称使用が拡大しているけれども、通称は法律上の姓ではないことから課題も残り、先ほどお話を紹介したグローバルな職場では、現場では通称使用が理解されずにトラブルとなることが多い。
 また、これまで当事者のキャリア上の障壁とみなされていたが、企業にとってもビジネス上のリスクとなり得る事象であり、無視できない課題となっているということで、政府への要望も早期実現を求めておられます。選択ですから、強制するものではありませんから、そういうことであります。姓名はその人格を示すものでありまして、職業人にとっては、築いた実績や信用、人脈などが紐づくキャリアそのものでありますので、結婚後も本人が望めば自らの姓を選択できる制度の実現は、女性活躍の観点からはもちろん、性別に関係なくすべての人が自らキャリアやアイデンティティーを守るためにも重要であります。
 ですので、この請願は国会審議をもっと早くやれという意見を求める意見書を出しましょうということでありますので、様々な意見があるからこそ、先送りにしないで真剣に議論してほしいということであります。武田委員のそれは世論調査の取り方によっていろいろありますからね。しかし、全体の方向は申し上げたとおりであります、国会審議を進めるよう求める意見書でありますので、ぜひ賛成をいただきたいと、改めてお願いをいたします。

◯上倉淑敬委員(維新の会)  様々御意見を伺っておりまして、本当に様々な意見があるのだと思っています。世論調査の取り方もいろいろで、結果もいろいろ、意見もいろいろなのかなというふうに思っています。
 私どもの党としては賛成もしている部分があると思いますが、やり方についても様々議論があるところがあろうかと思っています。国会のほうでも通称使用の拡大など、様々議論をしていただいておりますし、この請願について申し上げれば、速やかな国会審議を求める請願、導入するための国会審議を求める意見書の提出に関する請願でありますので、府議会として意見書を、京都府議会の意見として早く協議してくださいというのであれば、まずこちらとして選択的夫婦別姓が必ず必要だということが意見の一致を見ないとなかなか難しいのかなと思っておりますので、この請願の提出については反対させていただきたいと思います。

◯岡本和徳委員(府民クラブ)  ありがとうございます。
 私は政党には所属しておりませんけれども、私の周りでは選択的夫婦別姓を望む声というのは非常に少なくて、どちらかというと同姓を望む声のほうが多くあります。一方で先ほども他の議員から御説明がありましたように、直近の世論調査では通称使用を望む声が大きくて、別姓を望むという方のほうが少数だというような世論調査も出ているわけでございます。
 私個人の感覚といたしましても、当然議論が全然熟されていないわけで、子どもの世代、孫の世代、親の世代、祖父母の世代の苗字を一気に全部変えてしまうのかとか、そういった議論もどうしていくのかという方向性すら何もない状況ですし、時期尚早だというふうにも思っておりますし、これに向けてただちに導入を目指していくというのも少し極端な内容なのかなというふうに思っておりますので、この請願については反対です。

●審査結果…挙手採決の結果、賛成少数により、不採択と決定した。