令和6年12月定例会 文化生活・教育常任委員会及び予算特別委員会文化生活・教育分科会2日目―2024年12月13日〜「30人以下学級の実現、教育の無償化を!2024年度すべての子どもたちが安心して学べる学校づくりと教育条件の整備に関する請願」島田敬子府議と他会派府議の発言部分

付託議案

下記の請願について審査が行われた。
 ○新規請願(1件)
  ・第95の1号請願「30人以下学級の実現、教育の無償化を!2024年度すべての子どもたちが安心して学べる学校づくりと教育条件の整備に関する請願」

◯島田敬子委員  紹介議員として発言させていただきます。全ての子どもたちが安心して学べる学校づくりと教育条件の整備を求める請願でございます。
 請願趣旨に書かれておりますように、不登校の児童生徒が増え続ける中、一人一人の子どもたちに丁寧に寄り添うことができる学校づくりは喫緊の課題です。また、教員不足や教職員の長時間労働を改善するためにも、1学級の上限の少人数化、持ち時間数の軽減の必要性も高まっております。
 2020年11月議会で本府議会では全会一致で意見書が出されております。国に対して30人以下学級を要望するとともに、京都府独自に教員を増やし、少人数学級化を進めることを求める請願でございます。この2020年の全会派一致の意見書は、義務教育への30人学級の推進を求める意見書でございました。当時、政府が公立小学校の1学級の人数を2050年度までに全学年35人以下に引き下げることを決めた翌年、義務教育標準法の改正も行われました。政府が35人学級の方針を決めてから、30人学級を求める意見書を京都府議会が全国都道府県で一番最初に採択した画期的な意見書でございます。
 この意見書は当時、コロナ禍での身体的距離の確保とか感染対策とともに、子どもたちの学習環境充実のためにも少人数学級が必要であることを強調いたしまして、国に対して現行法を改正し、30人学級に改善するよう求めました。提案されたのは、当時、自民、府民クラブ、公明の3会派で、全会一致で採択されました。これらを促進するため国の定数改善を要望するもので、賛同いただけるものではないかと思っております。
 また、保護者の経済的負担を軽減し、教育の無償化を進めることも喫緊の課題です。小学校・中学校の給食費無償化が全国で進められまして、2023年度に何らかの形で学校給食を無償化している自治体は722、このうち小・中学校ともに全員無償化の自治体は547、2017年度から7倍に増加いたしました。
 八幡市の重点要望書が府にも出されております。その数は775自治体になったとの標記もございますが、本府への府下市町村からの重点要望でも、町村会、八幡市、舞鶴市、久御山町から、無償化や食材高騰に対する財政措置を府にも求め、国の制度化も求めています。また、福知山市、宇治田原町は国の財政措置や制度化も求めています。また、市長会の重点要望4つのうちの1つが学校給食の無償化推進でございまして、学校給食無償化は子育て世帯への経済的支援効果が高く、少子化対策推進に効率的に寄与する取組であり、自治体の財政力にかかわらず学校給食無償化が恒久的制度として早期実現をと国に求めるとともに、京都府の財政措置も求められているところでございます。今回の請願は、そういう自治体の要望にもかなったものであります。
 青森県は、県内の小・中学校、特別支援学校で提供する給食を無償化する予算を組み、10月1日から実施されました。和歌山県は、小・中学校の給食費無償化を実現するための経費半分を補助する方針で予算化もされております。今議会に報告されている子どもの貧困対策推進計画でも、経済的理由によって就・修学できないことが生じないよう、高等教育無償化、給付制奨学金活用修学支援金の拡充、授業料以外の教育費負担軽減なども挙げられています。
 請願項目はこれら様々な観点からの御意見、市町村からも強い要望が上がっておりますので、ぜひとも賛同をお願いし、本議会から意見書を国にも上げたいなというふうに思っております。賛同をよろしくお願いいたします。
 以上です。

◯武田光樹委員(自民党)  ただいまの請願につきまして請願内容に反対する立場から、まず理事者に幾つか質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず1項目でありますが、国に対して小・中学校・高校全ての学年で30人以下学級編制が直ちに可能になるように求めるとありますが、直ちに実施するとなると、現時点では、教員の数そのものが足りていないのではないかと思います。
 先日、京都府教育委員会の採用選考試験が終わったところでございますが、教採の現状についてお聞かせ願えますでしょうか。

◯吉岡伴幸 教職員人事課長  まず、採用試験の状況でございますけれども、今年度実施しました教員採用試験におきましては、試験制度の工夫や改善を図り、採用予定者数が400名程度のところを9月に456名を合格としたところでございます。また、その後の採用者の辞退等などを見込みまして、昨日、46名を追加合格とさせていただき、合計502名を合格とさせていただきまして、教員の確保に努めているところでございます。
 30人以下学級での教員数についてでございますけれども、小・中学校での試算にはなりますけれども、令和6年5月1日時点の児童生徒数に基づき試算をいたしますと、30人以下学級を実現するためには約620人の教員が必要になります。京都式少人数教育で既に310人を配置しているところでございまして、差し引き新たに310人が必要となっております。1人当たり人件費を700万円と仮定をさせていただきますと約22億円、また30人以下学級をするためには、小・中学校だけでも新たに310人を採用する必要があるということになります。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  御説明ありがとうございました。今年度採用を500名以上しても、やはりまだまだ予算的にも、また教員の数的にも直ちに実施するとなると大変厳しい状況であることを理解いたしました。
 教員確保は大変厳しい中におきましても、2項目めと関連すると思いますが、京都府では以前から、京都式少人数教育として国の加配予算に加えて府の独自予算として30人程度学級が可能となるような教員配置拡充を行っていただき、学校や児童生徒の状況に合わせて少人数授業、ティームティーチング、少人数学級を選択できるよう、まさに一人一人の子どもに寄り添った学校づくりをしていただいていると認識しておりますが、本取組の成果や効果についても教えていただけますでしょうか。

◯吉岡伴幸 教職員人事課長  京都府ではこれまでから京都式少人数教育として、小学校で30人程度、中学校では35人以下学級の編制が可能な教員定数を市町村教育委員会に配当し、先ほど委員がおっしゃいましたように少人数学級、少人数指導、ティームティーチングから柔軟に選択できる制度としております。
 この柔軟に選択できるというところがポイントでございまして、市町村教育委員会や学校では、学校の実情や学級ごとの児童の状況に応じて指導方法や体制を柔軟に選択して体制をつくっていくことができますので、それが効果的な教育活動につながっているというふうにお聞きしております。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  ありがとうございます。
 小学校で30人、中学校で35人の配置をしている、また柔軟に選べるということがポイントだということで、地域の実情や学校の実情、また子どもたちに合わせて柔軟に安心して学べる状況をつくっていただいていて、既に本請願の1項目め、2項目めの目的に合った取組が実施されているというふうに理解いたしました。
 次に、3項目め、保護者の経済的困難を軽減し教育の無償化を進めるため、次の事項を行うこととあります。その中に給食費の無償化で、これは学校給食法によっても原則給食費は保護者負担というふうになっているかと思いますが、確かに急激な物価高騰などの影響は大きいものがあり、経済的に厳しい御家庭も出てきているのかなと思います。京都府として、この経済的困窮家庭に対しての現在の取組状況を教えてください。

◯井上哲 保健体育課長  委員御理解のとおり、給食費につきましては学校給食法によりまして保護者負担とされているところでございます。そのような中、経済的に厳しい御家庭には、修学援助によりまして全額または一部を補助する仕組みが制度化されているというところでもございます。
 また、給食費の無償化につきましては、国において法制面なども含めました課題の整理を丁寧に行い、具体的な方策を検討されていると承知をしているところでございます。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  説明ありがとうございます。
 こちらも既に、京都府としても修学援助として全額または一部を補助いただいているということに安心いたしました。この件に関しては、先ほども申し上げましたように、学校給食法もございますし、給食の無償化については国において適正に判断されるべきだと私も考えています。
 さらに、タブレット端末に関してもお聞かせください。行政として準備することとありますが、現在の京都府の取組状況をお聞かせ願えますでしょうか。

◯水口博史 高校教育課長  タブレット端末についてでございますけれども、府立高校では自費購入としておるところでございますが、保護者負担の軽減を目的とした補助制度を行っております。おおむね年収が472万円未満の世帯には2万円を上限として、その他の世帯については1万円を上限として全世帯を対象に補助を行っておるところでございます。
 また、住民税非課税世帯で希望される場合につきましては、端末の貸出しのほうも行っているところでございます。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  御説明ありがとうございます。こちらも、保護者負担軽減のための補助制度、また住民税非課税世帯に対して貸出しも両方、制度があることを理解いたしました。実際に制度の利用状況というのはどうなっていますでしょうか。

◯水口博史 高校教育課長  まず、補助制度の利用状況でございますけれども、今年度11月時点の状況でございますが、上限2万円の補助につきましては4,161件、上限1万円の補助につきましては4,300件、合計で8,461件の交付が決定したところでございます。これは、第1学年生徒全体の87.1%でございます。
 それから、貸出しのほうですけれども、こちらにつきましては283人が利用しておりまして、これは全体の2.9%でございます。
 以上でございます。

◯武田光樹委員(自民党)  御説明ありがとうございます。8,000件以上の交付状況と、また補助制度を利用しているのが87.1%ということで、行政が準備したものよりも保護者の方が購入に対しての補助を利用している状況が多いということも分かりました。
 今の理事者側の説明を聞いていますと、令和2年の京都府議会としてまとめた意見書の含意を酌み、既に国や京都府が進めている取組をしっかりと推進していただいていると理解していますし、3項目めの給食費やタブレットの件に関しても、既に経済的困窮家庭に対する取組を進めていただいていると考えておりますので、本請願には反対をさせていただきます。
 以上でございます。ありがとうございます。

◯島田敬子委員  去年と同じような理屈で反対をされますが、京都式少人数教育で効果を上げているということですが、亀岡市では、この京都式少人数教育を活用して少人数学級編制を小学校3校、中学校2校で行っておられます。ちなみに、少人数教育を活用して少人数学級編制を行っている学校の数とかが分かりましたら、教えてください。

◯吉岡伴幸 教職員人事課長  令和6年ですけれども、少人数学級ですが、小学校で45校、中学校で21校という形になっております。

◯島田敬子委員  亀岡市は京都式少人数教育を活用して、先ほど申し上げたように小学校3校、中学校2校で行っているけれども、質の高い、確かな学力をつけるために30人程度学級編制がさらに推進できるよう教員増を重点要望で要望されているところであります。
 順次進めて今、35人学級で、確かに子どもの数が少ない学校なんかは既にありますが、逆に言うと、まだその30人以下学級になっていない学校が、中学校では7割、小学校ではあと2割ということなので、市町村も努力をして少人数学級を推進されておりますし、現に増員要望も出されております。さらなる努力と、やっぱり国が定数改善をしませんと京都府だけでは無理ですので、併せてさらに進める必要がある。
 山梨県では令和3年度から1年生から順次、25人学級を拡大し、令和8年度には小学校全学年で25人学級を実現する見通しです。県が有識者会議を設置しまして、25人学級の効果を検証し、25人学級のほうが生徒の算数などの学力調査の平均正答率も高く、教員も生活指導や学習指導での効果を高く評価されております。
 令和6年度少人数教育推進検討委員会報告書が11月に発表されておりますが、少人数教育の最大の利点は、教員が一人一人の子どもに寄り添って個々のニーズに応じたきめ細かな指導が可能になり、落ち着いた環境の中で学ぶことができ、学習効果が高まる。子どもの自己肯定感が高まって授業に意欲的に取り組む姿が増え、先生が子どもの声に耳を傾ける時間が増え、子どもの発言の機会も増える。学級担任の業務負担の軽減で不登校傾向にある児童の家庭、保護者との情報共有する時間が増え、保護者との連携の充実が図られている。児童への支援体制が充実しているということで、研究成果をしっかりと検討しながら、そして報告しながら、ここも予算も数十億円規模で捻出して既に実施されております。
 不登校とかが一気に全部解決するというのはありませんけれども、やっぱり少人数になりますと先生と子どもたちのコミュニケーションがどんどん増えて、よりよい効果が出るということは分かっているので、これは大方、全体が少人数学級を推進していこうという流れであります。それを確かなものにするためには、やっぱり大元、国のところで定数改善が必要だし、今、残念ながら少子化が進行しておりますので、数を減らさなければ実現できるということもあるんですよね。一方で増員しながら、一方で減らしていくというようなことですので、先ほどの財政問題もありましたけれども、それを克服して子どもの教育をしっかりと将来の投資としてといいますか、そういう点で頑張っている府県がどんどんと広がっておりますので、請願内容は適当であるというふうに思います。
 それから、市長会や町村会の要望も先ほど紹介いたしました。市町村は必死に頑張って無償化を独自に広げておりますが、それとてやっぱり自治体の財政力によってできる、できないという実態があってはならないので、本来的には国の制度化を求めつつ京都府の財政措置も求めておられます。原則保護者負担というのはクリアされていますし、青森県でも和歌山県でも市町村の支援を具体的にやっておりますので、本府のさらなる努力が求められておりますし、国のほうでも制度化が早急に求められている。これは市町村の声でもありますので、この声に応えて出すべきではないか、反対するには当たらないというふうに思っております。
 タブレット端末とかも含めまして、授業料以外の教育費負担というのは若干補助があっても大変な負担になってきますし、先ほど申し上げましたように、経済的な理由によって就・修学ができないことが生じないよう、高等教育も含めまして無償化、あるいは奨学金制度の拡充等、必要なことではないかというふうに思っております。
 各政党も総選挙等に当たりましてはそういう無償化等も政策に掲げられたところも多々ありますけれども、これは全く矛盾する話ではありませんので、真っすぐに国へ意見書を提案すべきとこのように思います。改めて賛同をお願いしたいと思います。

●採決結果…審査結果…挙手採決の結果、賛成少数により、不採択と決定した。