令和5年12月定例会 文化生活・教育常任委員会3日目―2023年12月18日〜島田敬子府議の質疑応答部分

所管事項(文化生活部、文化施設政策監)

 委員会の所管事項(文化生活部、文化施設政策監)について質問・答弁が行われた。
 なお、田中健志委員長から、各会派の残りの持ち時間(自民92分、維国30分、共産33分、府民20分、公明2分)が示された。

 

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◯島田敬子委員  ありがとうございます。
 1点目は、あんしん修学支援制度と私学に対する経常費助成について伺います。来年度予算案で授業料支援の拡充をされる方向でありまして、歓迎するものです。このたびの制度拡充についてですが、近隣府県でも制度拡充が広がっておりますけれども、知事の本会議の答弁でありましたように「府県によって制度に差が生じるべきではなく、本来国によって一律に制度拡充を」と述べられましたが、同感であります。
 そこで伺いたいのですが、今回の制度拡充による予算額についてです。まず、令和5年度の場合、予算額は31億5,822万円となっていますけれども、このうち国庫負担と一般財源はどのようなのか、まずお聞かせください。

◯井関好之 文教課長  予算額についてでございますが、31億円は京都府の純粋な上乗せ部分だけの金額でございますので、全て一般財源でございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  失礼いたしました。戻りまして、あんしん修学支援制度全体の予算額ですね。その国庫と一般財源の内訳を教えてください。

◯井関好之 文教課長  あんしん修学支援制度の元となります国庫制度のほうの金額でございますけれども、予算額が64億円程度でございます。

◯島田敬子委員  今回の制度拡充に当たっては国庫の支援はあるのか、ないのか、それから本府の一般財源がどの程度になる見込みか、どの程度の増額を見込んでいるのかお聞かせください。

◯井関好之 文教課長  今回の拡充の検討でございますけれども、これも府の上乗せですので府の一般財源で考えております。
 所要額につきましては、今、予算要求に向けて精査させていただいているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  本府の努力に敬意を表しつつ、引き続き拡充の努力をお願いしたいと思います。
 続いて奨学のための給付金、都道府県民税市町村民税非課税世帯の私立高校生に対する授業料以外の教育費の給付ですが、今年度当初も全日制第1子で4,000円程度引き上げられておりますが、物価高騰も続いておることから、来年度の拡充も必要かと思っておりますが、その予定はありますでしょうか。

◯井関好之 文教課長  この奨学のための給付金は全て国の制度でございまして、都道府県が制度の決定には関わっておりませんので、国のほうで拡充されるよう要望してまいりたいと思っています。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  ぜひ国にも要望していただきたいと思います。
 また、私学の経常費助成についてですが、私学関係団体から要望も出ておると思います。本府の経常費助成は国の基準単価を大きく下回っている現状ですけれども、どの程度下回っているのか、改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。

◯井関好之 文教課長  国の基準となる単価があるんですけれども、その単価に対して5%を減じて予算を積算しているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  改善の要望は私学関係団体からは出ておりますでしょうか。

◯井関好之 文教課長  京都の私学団体からこの経常費助成に対しての要望はいただいておりまして、11月に要望を受けているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  分かりました。
 次に、北山エリアについて伺います。北山エリアに関わって植物園、共同体育館、旧総合資料館跡地について、3つの有識者会議が行われてきましたけれども、その後、向日町競輪場にアリーナ建設をという構想が持ち上がって、本年8月からスポーツ施設のあり方懇話会が開催されてきました。
 しかし、現時点で依然としてアリーナ建設予定地は定まっていません。12月20日に共同体育館整備に係る意見聴取会を開催するということでありますけれども、何について議論するのでしょうか。
 また、スポーツ施設のあり方懇話会の開催の予定はどうでしょうか。

◯砂子坂孝之 文化施設政策監付理事  今、御質問ございました12月20日に予定をしております第4回目の共同体育館の意見聴取会議の開催意義等でございますが、前回、第3回の共同体育館の意見聴取会議は4月の下旬にございました。それから、一応半年たっている中で、今、島田委員からも御指摘ございましたが、我々としてはその間に向日市のほうからもお話をいただきまして、向日町競輪場が整備候補地の1つとなって上がってきた、さらにスポーツ施設のあり方懇話会というものを回し出したという大きな事情変化がございました。ここでそれら第3回以降の事情変化を我々のほうで整理させていただきまして、再度、共同体育館の意見聴取会議の委員の皆様にフィードバックをさせていただいて、御意見を頂戴したいというふうに考えているところでございます。
 スポーツ施設のあり方懇話会の今後については検討中でございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  共同体育館整備に係る意見聴取会、御案内のように昨年8月から3回開催され、スポーツ施設のあり方懇話会も3回開催されてまいりました。最後に開催されたのが11月の懇話会で、アリーナをどこに建設するかとか、どのような機能が必要かとか、そういう議論がまた始まっていて、議論が深まって収束するというよりも、同じ議論を繰り返している状況ではないかと思うのです。なぜこのようなことになるのかお教えください。

◯砂子坂孝之 文化施設政策監付理事  私どもは同じ議論を繰り返しているということではないというふうに思っているところでございます。我々も、皆さん御存じのとおり、北山エリアというエリアの中で様々な機能の整備を考えていると、我々としては整備候補地としては非常に有用な地域であるというふうな認識の上、進めてきたところでございます。
 さらに一方で、向日町競輪場につきましても、総務部の所管でございますが、再整備される中で余剰スペースが生まれるというところで、その活用をすればいいのではないかというお言葉がございました。やはり双方を推される声があるというのは我々、当然だというふうに思っておりますので、それぞれの声があるということで同じ議論を繰り返しているというつもりはありません。
 さらに、先日、我々のほうで支援業務をプロポーザルで出させていただきましたけれども、知事からも記者会見等でお話をしておりますが、今後は、技術的検討、そういったものも双方の候補地でしっかりしていくというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  この間の経過の中では、今年4月に行われた第3回の共同体育館整備に係る意見聴取会で、府立大学生によるワークショップの結果として、座長も作成を支援した案が出されて、聴取会の中で委員の皆さんからの賛同もありました。利用する当事者自身が作成をし、そして意見聴取会で賛同も得られたこの学生ワークショップ案を、単なる1つの案とせずに、整備の中心として進めていくべきだと考えます。再三、議論をされているとおり、耐震基準に満たない危険な施設であり、学生の命に関わるわけですから、学舎含めて早期に整備することを強く求めて終わります。
 最後に、困難な問題を抱える女性への支援のための施策の実施に関する基本的な計画の策定に係る問題であります。何回か私も傍聴をいたしました。本当に現場の第一線で御尽力いただいている関係者の皆さんの意見というのは、本当に一つ一つ御苦労もあるし、いろんな政策提言もあって、私自身、大変勉強になったわけであります。
 私が最も思いますのが、こうした新たな計画をつくっても、そこを支援する要はやっぱり人であるということです。座長さんがくしくも、この計画を一体誰が実施するのか、基礎自治体は悲鳴を上げていると、相談員、ソーシャルワーカーが必要だし、ちゃんと配置されるべきだ、そして国の施策丸投げと戦ってほしいと、ここまで座長さんが言われました。
 伺いたいのは、国の動きとしては、こうした計画を自治体につくれという国は来年度、一体どんな予算措置なり、方向性を持っておられるのか、ちょっと教えてほしいと思います。

◯西村美紀 文化生活部副部長(府民生活・男女共同参画担当)  困難な問題を抱える女性への支援に関する計画に関しましては、健康福祉部を主体として検討されていまして、そこに盛り込まれている事業につきましては、今後、どういう形でやっていくかということを、具体的に予算も含めて健康福祉部で検討されていくというふうに承知しております。

◯島田敬子委員  所管がいろいろあるんでしょうけれども、検討会のその場には男女共同参画課も健康福祉部も両方座っていらっしゃって、きっと一緒に議論もしてきたと思うんです。それにしましても、先ほど冒頭に申し上げましたように、女性相談支援員の配置人数等についても議論しておりますと、いろいろ数は出されているんですけれども、いやいや、市町村は人がいないので兼任も可能だとか、いろいろ聞いていますと、これ、なかなか現場の椅子のところでの相談員体制というのは増えていかないのかなというふうに思っているわけです。相談窓口を強化しなきゃいけないという方向はいいのですけれどもね。その辺りで不安もあるし、先ほどナカムラ先生もおっしゃったように、これをやるに当たって、もう少ししっかりと財政措置なり人的確保のための国からの支援なり、京都府の努力が必要だというふうに思ったので伺っているわけです。その点、いかがでしょうか。

◯西村美紀 文化生活部副部長(府民生活・男女共同参画担当)  人的体制をどのようにしていくかということにつきましては、府の体制として、先ほど来、申し上げましたように健康福祉部のほうで検討されることではございますけれども、市町村のほうとも私ども男女共同参画課を中心に連携して、様々な困難な状況に置かれている女性の方の相談につきましては、つながりサポート事業というような形で従来から拡充してやってきておるところでございますので、様々なそういう制度も活用しながら、困難な女性の方々の相談に対応できるようにということに関しましては、健康福祉部と一緒になって進めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  そのほか課題は多岐にわたっております。引き続き、私どもも現場の声もお伺いしながら要望もしていきたいと思いますけれども、ぜひ市町村、そうした現場の声をしっかり受け止めていただいて、国に必要な意見も上げていただきたいなと、こんなふうにも思います。
 以上です。