所管事項(新型コロナウイルス感染症に関すること)
委員会の所管事項――新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関すること――について質問・答弁が行われた。
●●●
◯島田委員 1点目は、PCR検査の体制についてです。
デルタ株の感染力が高いことがはっきりしてきましたけれども、いかに早く感染者を見つけ、隔離・保護するか、それが一番の鍵でありますし、新規感染者を抑える道だと思いますが、最近の本府の動向と合わせて認識を伺いたいと思います。
◯東原健康対策課長 PCR検査の体制と今の状況ですけれども、現在、PCR検査の陽性率が10%程度と高くなってきているという状況にあります。体制につきましては、府内のほうで検査いただける医療機関が約800ほどございます。そちらのほうに検査いただきまして、速やかに陽性者の方を確認いたしまして、対応させていただいているところでございます。
以上でございます。
◯島田委員 府内の変異株スクリーニング検査の実施状況を見ますと、変異株検査率が38.3%、変異株陽性率が72.7%、デルタ株の判明が6月7日から8月1日まで44例というふうになっておりますが、もう少し詳しくその状況、どういうふうな判断というか認識なのか。あわせまして、今、医療機関800ほどで検査もできるということですが、変異株全体の検査能力、保健環境研究所でも国からの対応を受けて検査も始まっていると思うんですが、どの程度の能力があるのか。あと、大学や民間機関の協力はどのように得ているのかお聞かせください。
◯東原健康対策課長 まず、変異株の状況です。今、御案内いただいたとおり、デルタ株と言われるものが増えてきております。7月26日から8月1日の1週間でございますけれども、新規陽性者が1,042名で、そのうちスクリーニング検査をしたものが399名。デルタ株疑いと言われるL452Rの変異株が290名ということで、デルタ株疑いのL452Rの変異株が72.7%と、これは一部報道でデルタ株がアルファ株の感染力の約1.5倍、従来株の約2倍の感染力を持つという報道もございまして、その影響かなと考えております。
京都府のほうでは、保健環境研究所のほうでスクリーニング検査と併せましてゲノム解析を実施しております。そこで先ほど御紹介のデルタ株の44、45というところまで、デルタ株の確定までできるという体制を強化しまして、速やかに新たな変異株にも対応できるように体制を整えているというところでございます。
以上でございます。
◯島田委員 答弁漏れで、十分に変異株なりデルタ株のゲノム解析等がやり切れているということなんでしょうか。それから、大学とか民間検査機関の協力等も得て、もう少し拡充をしないと救えないのではという認識の下で聞いております。
◯東原健康対策課長 申し訳ございません。大学のほうは京都市のほうになりますけれども、京大とも連携してやっていただいているという形になります。
あと、民間のほうでは国からの委託を受けて、民間検査機関のほうが変異株の検査も実施しているということです。
京都府におきまして、変異株の検査につきましては、今現在、対応できているというふうに考えております。
以上でございます。
◯島田委員 現在においては足りているということですが、冒頭に述べましたように新規感染者を抑えるためには、いかに早く見つけるかということでいきますと、今例えば濃厚接触者でも、4日も5日も経ってもまだ検査をしてもらえないとか、保育園で見つかった場合も現場はいろいろあると思うんですが、マスクをしていた子どもには濃厚接触者と認定しないで検査をしないとか、いろんな話を聞いていますし。それから、少々熱が出たぐらいでは会社員の方が休まなくて、検査もできなくて広げるという、こんな現状もあるかというふうに思うんです。
その点で京都府の方針、どういう態勢で臨んでいくのかということは、今できていますよではなくて、やはり戦略的にこれを位置づけて、責任を持って拡充していくということが必要だと思うんですが、この辺りの認識を再度伺います。
◯片岡健康福祉部副部長(健康担当) 新型コロナウイルス感染症に感染された方をいち早く見つけて隔離をするというのは非常に大事かなというふうに思っております。特に濃厚接触者は集団感染が起こらないようにということで保健所は頑張ってやっております。濃厚接触者につきましても、症状のある方は医療機関のほうに検査に行っていただいたり、あるいは無症状の方は保健所でやっていると。保健所のほうでも、いろんな形で看護師さんのほう、派遣で来ていただいている方にお手伝いをいただく、あるいは医師のほうも保健所の医師だけではなかなか治らないので、本庁のほうから、あるいはほかの保健所から派遣をして対応するということで、今のところ何とかなっているというような状況でございます。ただ、今後増えていくということも想定されますので、それについてもちょっと検討は始めているところでございます。
以上です。
◯島田委員 抜本的な拡充が必要だというふうに思います。
今も出ました保健所の体制ですが、新型コロナウイルス患者の発生状況について、8月5日付の文書を見ますと、山城北では8月4日だけで現在の症状について38例中36例が調査中というふうになっていまして、つまり疫学調査が十分回っていないことが、この報告からも推測されるわけですが、今これはどのような現状にありますか。
◯片岡健康福祉部副部長(健康担当) 今、御紹介がありましたのは報道発表資料で調査中という理解でよろしいでしょうか。
◯島田委員 京都府のホームページ上に連日報告がある、その数です。
◯片岡健康福祉部副部長(健康担当) 感染者が増えてまいりますと、確かに調査中という項目が増えるというのは認識しておりますけれども、それはいち早く感染状況を府民の方にも知らせるということを優先して、数をしっかり知らせるために調査中としているわけでございます。
まず、保健所のほうで一番最初の連絡は当然いたします。その他、もちろん晩とかに出てまいりますので調査が翌日になるということはございますけれども、できるだけ早く調査をするということで感染拡大を防いでいくように対応しているところでございます。
以上です。
◯島田委員 現場は大変な御努力をいただいているんですが、例えば乙訓とか、そのほかのところでそんなに逼迫していないところはちゃんと軽症とか出るわけですよ。山城北あるいは京都市内、これは調査中、調査中とずっと並んでいるから、これは追いついていないんだなというふうに思うわけですよ。現場もやはり応援体制などを組まなければいけない状況になっていると思うんですが、今現在の残業時間の状況ですとか応援体制の現状とかどういうことになっていますか。これは万全を期していただきたい、御努力は分かりますが、現状と今後の対策等についてお聞かせください。
◯片岡健康福祉部副部長(健康担当) 先ほども申し上げましたとおり、晩にかけて医療機関のほうから発生届等が多数出るということで、まず数を優先して出すようにしておりますので調査中というのが出るのはやむを得ないかなというふうに考えております。ただ、その後しっかり調査をするということは必要ですので、翌日以降しっかりやっているという状況でございます。
それから、体制については当然振興局全体の体制、応援もいただいておりますし、外部の看護師でありますとかOBの保健師でありますとか、そういった応援もいただきながらやっているという状況でございます。
以上です。
◯島田委員 これまでの3波、4波を超えて、また大変過酷な状況にもなってきていると思いますので、これは全庁挙げて、やっぱり集中も応援もしていただきたいなというふうに思っております。御努力に感謝をしながら、要望をしておきます。
ありがとうございます。