府議会総務環境常任委員会調査で独立行政法人海洋研究会開発機構の日本近海の海底資源に関する研究プロジェクト、横浜市繁殖センターの希少野生生物の種の保存の取り組み、愛知県国際交流協会の多文化共生推進施策について学んできました。

1月20日、21日は、府議会総務環境常任委員会管外調査に行ってきました。

1日目は、神奈川横須賀にある独立行政法人海洋研究開発機構へ。日本近海の海底資源に関する研究プロジェクトなど、海洋科学技術の総合的研究機関の取り組みを視察しました。

巨大な海底資源、海底熱水鉱床やコバルトリッチ、鉄マンガンクラストの成り立ちの解析や探査技術の開発、そして海底下のメタンハイドレード等の展望についてお話をききました。日本海側と太平洋側では、生成過程も形状もチガイ、まだまだ基礎研究が必要とのこと。日本海側では、メタンが噴出しているところにはズワイガニもたくさん集まっているそうで、環境面からもアセスメントが必要とのご指摘でした。

有人潜水調査船『しんかい6500』が解体点検されていました。5年に一度しか見れない光景です。

2日目は、横浜市繁殖センターへ。希少野生生物の種の保存の取り組みを調査しました。

よこはま動物園ズーラシアに併設された非公開の繁殖施設。写真はバクとカンムリシロムク。地方自治体が直営でやっているところ。本来、国もやらなきゃいけないところ。 動物園にこうした繁殖や研究施設が併設するところは東京と横浜市くらいとのこと。

動物園本体は指定管理導入で、ここもご多分に漏れず職員の嘱託化がすすみ、獣医師も、10年間新採用なしとのことで、 専門性の高い技術の継承が大きな課題になっていました。

午後は愛知県国際交流協会で愛知県の多文化共生推進施策について、調査しました。

愛知県のものづくり企業を支える外国人の数は196,376人。 人口比2.64%で全国第2位。リーマンショックと東日本大震災でこのところ減少していたところ、近年また増えはじめ、最近の特徴は永住化する人が増えていること、ブラジル人が全体の4割ということ。

たくさんの外国人を受け入れながら、法的には、移民国家ではないのでこれら外国人の方の生活を支援する国としての仕組み、体制がないのが現実と知りました。

そんな中で、県が独自に国際交流協会などと連携して、日本語教育ボランティア養成や学習支援、医療通訳システムも構築しつつありました。多言語ソーシャルワーカーも養成して、相談に対応されてました。

京都は大変遅れています。府の国際センターは、相談窓口を昨年3月末に閉鎖しています。留学生などの相談窓口の開設などの取り組みや予約制の相談がないわけではありませんが、日常的に予約なしで生活相談ができる窓口や病院受診の時の医療通訳者の配置などがほしいとの要望も出されてます。予算議会で取り上げていきたいと思います。