令和7年9月定例会 決算特別委員会 書面審査 健康福祉部―2025年10月9日〜島田敬子府議の質疑応答部分

◯島田敬子委員  2点伺います。
 まず、地域医療提供体制の整備に関連して伺います。
 2024年度の診療報酬改定後に、全国病院6団体で、医業赤字病院が69%、経常赤字病院が61.2%に増加をし、物価、賃金の上昇に対応できる診療報酬の改定を求められました。
 自治体病院の決算状況では、86%が経常赤字、95%が医業赤字という異常事態であり、このままでは自治体病院といえども閉院せざるを得ない病院が出かねないと、最近、報道も相次いでいるところでございます。
 京都府内の医療機関でも深刻な状況があると思いますが、人手不足などで病床を閉鎖する医療機関があることをあちこちから聞いております。
 そこで伺います。
 現在、府内の医療機関全体で休棟、休床している病床は何床ありますか。また、そのうち公立・公的病院の数は幾らでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  府内の休棟、医療機関の状況でございますが、令和6年7月1日現在の病床機能報告によりますと、休棟中の病床数が府内では1,005床、うち公立・公的病院の休棟している病棟は646床でございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  6月補正の病床適正化支援事業、これを受けられた対象医療機関は、全体で休床数は何床か、またそのうち公立・公的病院は何床ですか。

◯古川浩気 医療課長  病床数適正化事業の対象病院における休棟中の病床の数は690床、うち公立・公的病院の休棟休床の病床数は509床でございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  公立・公的病院の割合が非常に高い原因は何かと分析されておりますか。

◯古川浩気 医療課長  公立・公的病院につきましては、このたびの物価高騰や人件費の上昇により厳しい経営をされている病院も多いと承知しております。その中、地域に必要な医療を確保しつつ、経営の観点から休床判断されているものもあると認識しております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  診療報酬などでは、平均在院日数の短縮を推進するようなことですとか、あるいは在宅医療を推奨するとか、病床稼働率が95%あっても利益率が出ないようなことで、そしてまた先ほどありました光熱費、それから材料費、診療報酬では補填できない、こういう状況にもあって、しかも公立病院も大変な状況でありますけれども、公的病院だけを見ましても、適正化支援事業の対象医療機関、この資料で見ますと、中丹医療圏では67病床減少、そして南丹が26床減少、山城南が26床減少、丹後が22床減少ですか。
 医療過疎とまではいかないですが、現在でもお医者さんが少ない地域で自治体病院が手を挙げて病床を休床している、補助金をもらう。この実態はどういうことでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  先ほど委員御指摘のとおり、平均在院日数の減少や人口減少による患者さんの減少なども関係しているというふうに認識しております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  いやいや、大事な自治体病院が真っ先に手を挙げてという現状ですよ。これについての認識はどうですか。

◯古川浩気 医療課長  自治体病院におかれましては、地域医療を守るという観点と、あと経営の観点を鑑みまして、それぞれの病院において、病院全体の中で、稼働率などの観点から削減可能と考えられる病床を削減したというふうに受け止めております。これらの病院につきましては、私どもは地域医療への影響についても問い合わせておりまして、休床中の病床であったり稼働率の関係から、削減しても地域医療に影響がないということを確認しているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  患者数も減少しているというようなことですけれども、最近は紹介状がないと身近な病院にかかれない、あるいはなしで行ったら負担が増える。いろいろ負担が重くてかかれないというんですね。また、必要な地域医療がそこにないということなどで、完結できていない。いろんな要因があって患者も減少しているので、これは研究が必要な分野ですけれども、公立病院がこのように対応していくというのは問題だと思うんです。
 もう一つ、府立医科大学附属病院では、現在稼働中の高度急性期病床を10床削減する予定であります。また、180床の病床が休床中ですけれども、原因はどうなっておりますでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  医科大学附属病院におきましては、病院全体の稼働率などの観点から削減可能と考えられる病床を削減したというふうに認識しております。
 府立医科大学につきましても、病床削減することによる影響についても問い合わせておりまして、こちらにつきましては稼働率の観点から削減しても地域医療に影響がないというようなことをお聞きしているところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  影響があったら困るわけですけれども、府立医科大学の広報紙によりますと、救命救急センターもつくられて救急の受入れも3倍になっていると。そういうことで、本当に大丈夫かというふうに思うんです。
 それから、180床も、何年かにわたり、休床しているのか分かりませんけれども、拠点の病院ですのでしっかりお医者さんや看護師等も確保しなければいけない。そして、稼働すべきだというふうに思うんです。
 10月3日報道のニュースですと、2024年度の、大学病院の医学部長・病院長会議では、全体で508億円の経常赤字、2022年度比では医薬品が14.4%増、診療材料費が14.1%増と、経営を圧迫している。そして、診療にも影響が多大に出ている。新たな医療機器が買えない。98%の医療機器等が更新できない。あるいはということで、教育とか研究にも影響を及ぼすので、立派な医学部の学生を教育することもできない。立派な医師を教育することもできないなどと、そういう現場の声が紹介されておりますが、府立医大でも似たようなことがあるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  大学病院の経営につきましては、先ほど御紹介の調査のとおり、大変厳しい状況にあろうかと思いますけれども、府立医科大学におきましては、このたび救命救急病棟を整備するなど、地域に必要な医療機能を確保すべく工夫を行っているというふうに考えております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  公立病院、そして大学病院等の拠点の病院の赤字幅の拡大、高度医療の取り入れが崩壊して、日本における医療水準の低下、国民が高度な医療を受けられなくなるということにもつながってまいりますので、これはしっかりと対策を講じる必要があるというふうに思うんです。
 今回の適正化支援事業、第1次分、第2次分を合わせて291床に補助金が出され、そのうち149床が公立・公的病院でありますけれども、民間病院も大変な中で、なぜそうなるのかと。
 当初、今回の事業に手を挙げた病院の申請数は2,047件だったと思うんですけれども、民間医療機関の現状はどうなっているんでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  民間医療機関につきましても、先ほどの病院6団体の調査にございましたように、物価高騰や人件費の高騰などにより、大変厳しい状況にあるというふうに認識しております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  先ほども申し上げましたけれども、全国保険医団体連合会の調査などでも、光熱費、材料費等が診療報酬で補填できていない。95.4%に上っていて、病床利用率95%であっても利益が出ないと。収益を伸ばす努力をしても、費用の伸びがそれを上回るというようなことですね。本当に深刻な実態であります。
 公の病院も含めまして、次期の診療報酬改定を待たず、緊急な改定で大幅な診療報酬を確保することや入院基本料の引上げ、さらには2025年度中の補正予算でも緊急的な交付金等の措置、地方交付税の措置拡充等が求められていると思うんですけれども、いかがでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  診療報酬による適正な評価及び必要により改定前の措置を講じることにつきましては、私どもも国のほうに要望しておりまして、引き続き求めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  6月定例会の補正予算の病床適正化支援事業は、1床減らすと410万円の給付金が出ると、これは知事は、現在、休床、休棟中あるいは休床予定のところであり、医療に影響がないとおっしゃいましたけれども、全体は、医療社会保障の予算の削減、これを狙って病床適正化という名の下に削減を進めているわけであります。
 そして、ここに来て、政府・与党が日本維新の会や国民民主党と医療費年4兆円削減で合意をし、全国の1割に上る病床11万床の削減を進めようとしているわけでありますが、こういうやり方は地域医療の崩壊を加速させかねないと思いますが、いかがでしょうか。

◯古川浩気 医療課長  私どもといたしましては、今後進む高齢化による医療ニーズの変化や生産年齢人口の減少といった社会的な変化に、医療提供体制を対応させていく必要があるというふうに考えております。
 国のほうの動きもあろうかと思いますが、私どもといたしましては、そういった医療ニーズの変化や生産年齢人口の減少によって医療従事者の確保も難しくなってきますから、そういった課題にも対応しながら、長期に継続して必要な医療を提供できる体制整備というのを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  京都府北部の医療機関でも病床削減が相次いでおりますけれども、私どもは医療再編の議論が行われている舞鶴市にも、全ての病院を歩かせていただいて、病院長さん、事務長さんのお話を聞きました。
 今回、50床削減される共済病院などは、お医者さんや看護師の確保が大変難しいと、ところが国の機関である医療センター、看護学校を閉じてしまう、府立の看護学校を建て直しておりますが、そこへは10人ですか、定数は増えない。本当に重要な役割を果たしている看護学校が撤退をしているということで、これは公の役割としても非常に重大だというふうに思うわけであります。
 また、今、看護師不足で大変ですけれども、看護学校の皆さん、学生さんからは、将来看護師になって頑張って働きたいと思っているけれども、高い学費、それからアルバイトをしなければならない。そういう生活状況の中で、特に大変な御家庭の看護学生さんなどは、たんぱく質が取れないので豆腐で我慢しているとか、おなかを膨らませるために炭酸水を飲んでとかという、そういう声まで出されておりまして、看護学校の養成所あるいは看護学生が、学費あるいは奨学金を何百万円も抱えて卒業しなきゃいけないような、そういう現状をしっかり改めて、看護師確保のための支援をぜひしていただきたいという要望が出ておりますので、これは要望に替えておきたいと思っております。
 その点では、京都府の看護学校は、養成等の補助金等もなかなか増額されておりません。IT化が言われておりますが、そういう機器購入の費用もなかなかありませんし、それから実習の際の交通費とかお宿の資金とか、それなども学生なり学校の負担になっておりますので、ぜひ前向きに予算確保も含めて検討いただきたいと、これは要望をしておきたいと思います。
 2点目は、親子誰でも通園制度についてです。
 乳幼児を抱えて不安や孤立感を抱えたまま在宅育児をされている子育て家庭への子育ち、親育ちを支援するために、国の子ども通園制度のオプション事業として実施されました。目的としては大事な事業だと思いますが、令和6年度、京都市内では4ヶ所、宇治市内で9ヶ所、計13ヶ所、予算額は1,500万円に対して決算は750万円にとどまっておりますが、その理由は何でしょうか。

◯西田一慶 こども・子育て総合支援室企画参事  これは事業開始段階の7月からしておりますけれども、7月の段階では、おおむね予算1,500万円どおりの実績をまず見込んでいたところでございます。
 ただ、実際に事業を執行する中で、幾つかあるんですけれども、例えば冬のシーズンに定期的に利用されていた親子の方のどちらかが風邪を引くなど、体調不良によって長期の利用停止があったとか、あと一部施設では、親子通園に向けて園舎の改修工事期間等を予定したんですが、そのあたりが延びたということで、予定した受入れスペースが確保できずに、受入れ人数を縮小せざるを得なかったとか、年度途中に利用者だったお子さんが、保育園のほうに入園が決まって通常の保育園利用に切り替わったといった、当初想定していなかった状況が発生したことによって、結果としては見込みを下回ったというところでございます。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  事業を行った13ヶ園でも、そのうち2ヶ所は、結局、事業が実施できていないというようなこともお聞きをいたしました。そもそも対象の保育所の数は、450ヶ所あったわけですけれども、そういうことから見ますと利用者が本当に少なかったんではないかと、こんなふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

◯西田一慶 こども・子育て総合支援室企画参事  京都府内全体で対象となる民間保育所等の数は450ヶ所ほどあります。今、委員御指摘のとおり、合計で、令和7年度のほうは94施設で、令和6年度のほうは先ほどの13ヶ所、こちら、令和6年度が13ヶ所といいますのは、国のこども誰でも通園制度に向けて、その親子通園を全国展開するということで、モデル的に京都市さんと宇治市さん、そちらのほうと個別に調整してやったということで、13ヶ所にとどまっております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  令和7年度は全府に拡大をすると、また全国事業にもしていくということですけれども、予定が94ヶ所、こども誰でも通園にオプションとして府の親子誰でもを実施するところは22ヶ所にとどまっていると伺っております。
 そして、府の親子誰でも通園制度のみが72ヶ所と、しかも令和8年度からは、こども誰でも通園制度は国の法定による給付制度になりますので、全自治体で実施されますが、京都府の親子誰でも事業はどのようにされるのでしょうか。

◯西田一慶 こども・子育て総合支援室企画参事  先ほど申し上げましたように、令和8年度から、国のほうで、これが各市町村の実施が義務になるということで、まずそちらに向けて、国のほうに対しては、国制度における加算等の創設をまず要望しているところでございます。
 この要望が実現すれば、現行の府による親子の独自支援につきましては、国制度の中、府が8分の1を財政負担するということになりまして、ただ一方、今、この国のこども誰でも通園制度につきましては、令和8年度の概算要求の事項要求となっておりまして、実現の見通しや、今、実現できなかった場合の対応は現時点では分からないところではございますので、そこら辺は今後、国の検討状況をしっかり注視して、今後、府独自の親子誰でも通園制度をどうしていくか、そこも併せて検討してまいりたいと考えております。

◯島田敬子委員  国で検討中でいろいろやらなきゃいけないことが出てきているようでありますが、この間、利用時間を10時からですか、保育士さんが足りない、財政的にも確保できていなくて、なかなかこれは大変な状況ではないかというふうに思うんです。
 国の制度も、そして京都府の親子誰でもの事業でも、現場の保育所の現状からしますと、保育士さんが不足をしている現状の中で新たな事業を始めるというのは大変ハードルが高かったというふうに思うわけです。
 受入れ側の保育園にも大きな負担となっておりますし、その事業をするために、京都府の事業で人件費見合いの支援をしているんですけれども、ちゃんと人を増やして対応したところが何か園あるのでしょうか。
 また、13ヶ園で利用した母親の実人員はどのようになっているんでしょうか。

◯西田一慶 こども・子育て総合支援室企画参事  まず、13施設を利用した実員でございますが、モデル事業で実施されましたのは、まず169人でございます。それから、現場での保育士の人材の関係でございますけれども、今回、モデル事業を実施された園さんのほうにヒアリングを実施しましたところ、委員御指摘のとおり、人材不足が通常起こっておりますので、多くの園では随時、保育士の募集が行われておって、今回のモデル事業実施を機会に、新たな保育士を使用されたという園はなく、既存の保育士さんの配置転換等により体制を確保されたというふうに伺っております。
 以上でございます。

◯島田敬子委員  ということなんですよね。だから、本当に現場は大変なんです。ただ、子どもたちが少しでも来ますと、子どもの成長する姿を見て大事だなとおっしゃる保育園も、保育士さんもいらっしゃいましたけれども、根本問題は、現在の保育の人材不足を解決しないといけないというふうに思うわけであります。
 子育て環境日本一、全国初と始めた親子誰でも通園事業ですけれども、お聞きをしましたとおりでございます。
 保育現場の人材不足、そして冒頭に申し述べました医療や介護、障害者福祉など、ケア労働者、一番大事な事業のところで人材が確保できない。こういう現状を解決しなければなりません。大幅な賃上げ、そして働きがいのある職場にするために、国も自治体も、予算も増やし、努力も必要ではないかと指摘をして終わります。