令和7年5月臨時会 文化生活・教育常任委員会―2025年5月21日〜島田敬子府議と田中富士子府議の発言部分

委員会活動のまとめ

 (1)山口勝委員長から開会宣告が行われた。
 (2)本日の委員会に係る出席要求理事者について、議事に関係する理事者を出席要求し ていることが確認された。

 

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◯田中富士子委員  理事者の皆さん、正副委員長並びに委員の皆さん、1年間大変お世話になり、ありがとうございました。
 この2年間、文化生活・教育常任委員会に所属させていただき、たくさんの勉強をさせていただきました。
 その中でも、特に教員の長時間・過重労働と病欠・退職者の増加、未配置、教員の成り手不足の改善を求めてまいりました。授業持ち時間数が5時間6時間になっている教師が半数を占める、こういう下で持ちこま数を減らすことが必要と訴えましたが、加配や教科担任制を通じて持ち時間数の削減に取り組まれているところであります。しかしながら、長時間労働の改善はやや改善したのみ、また抜本的な教員不足改善とはなっておりません。
 子どもの様子も、発達障害が増え、授業スピードについていけないなど、多様であり、ICTやAIを用いての教育が推進されてはいますが、子どもが求めているのは、先生に声をかけてもらい、みんなと一緒に学ぶことではないかというふうに思います。1人1台タブレットを推進するよりも、30人以下学級の実現で正規職員を増やし、子どもたちに寄り添う、そして自己肯定感を養うような、子どもの生きる力を養う学校現場をつくっていただきたいというふうに要望いたします。
 次に、物価高、米高騰という中で子育て家庭においては給食費負担も重くのしかかる、そういう中で府内の各自治体が給食無償化に踏み出しております。いよいよ国のほうの政策も2026年の4月より給食無償化が実現するような見通しがついてまいりました。これは私たちがずっと求めて発言してまいったことでありますが、運動の成果でもあるというふうに思います。
 次に、地球沸騰化とも言われる中で熱中症の危険性が高まっております。府立学校の体育館へのエアコン設置が、特別支援学校2校からモデルケースで実施されます。京都市では、京都市内全小中高、義務教育学校、特別支援学校237校に対して体育館にエアコン設置を検討するということになっております。府としても全府立学校の体育館のエアコン設置を検討していただきたいというふうに思います。
 次に、大阪・関西万博への府内小中高、特別支援学校の学校行事としての参加についてです。
 昨年3月にはトイレの現場でメタンガスに引火して爆発ということが起こり、これに対策は行われましたが、しかしながら、今年、開幕直前の4月6日には、この部分のマンホール付近から高濃度のメタンガス、爆発の可能性のあるガスが検知されております。これに対して、このマンホールの蓋は開けっ放しで金網をかぶせ、柵を作って中に入れなくはされております。しかし、依然メタンガスが高濃度であるということもあり、火気厳禁というふうになっております。
 様々な問題が残されたまま、教員が視察なしにツアー会社に丸投げで参加している学校も多いということで、私たちは教育的意義や安全性が判断できないままの参加となっているということを懸念しており、5月12日に大阪・関西万博の視察を行いました。最高気温が26度、五月晴れでしたが、直射日光で、長く外にいると暑く、東ゲートに入るには1時間かかりました。体調不良が起こってもおかしくないような状況です。会場内は屋根が少なく、雨を塞いだり、直射日光を避けるところが少ないというふうに感じました。また、子どもたちのお弁当を食べる場所も、中学生はリング下のベンチで食べている様子が見られ、小学生のほうは団体の専用の休息場所で取るということでありますが、予約制で、時間制限もあり、その時間から外れると、外に出て、屋根のない、陰のないところでしゃがんで座っている子どもたちの様子が見られました。
 そして、海外パビリオンでは長蛇の列でしたけれども、見学できるのは1パビリオンのみということであります。また、団体のバスを降りてから西ゲートまでは1kmあり、歩いて約13分かかります。
 こういう中で、これから夏場にかけ、また梅雨の時期、雨や高温、こういうようなことで不安がいっぱいの万博の学校行事としての参加ではないかと思います。最終的に参加を決めるのは学校の責任としましたが、このことを推進してきた府の責任は重いのではないかというふうに思います。
 文化が活きる京都の推進に関する条例制定に関しては、文化を利用し、稼ぐということに偏重しないように、伝統文化、芸術を担い、引き継ぐための施策を求めてまいりました。
 また、京都府人権尊重の共生社会づくり条例は、理念条例であるため、実際に発生している差別やヘイトに対する改善策が明記されていないということで、条例制定に反対する意見が市民から多数寄せられました。我が党は、十分な意見聴取や議論がされておらず、条例案の継続審議を求め、議案に対して保留しましたが、賛成多数で条例が可決いたしました。その中で、我が議員団は、立法事実に基づいた具体的施策を府民的論議の中でつくる必要があるということで意見・討論を行っているものであります。
 昨年9月議会では、自民党、公明党、府民クラブの3会派議員団提案の女子差別撤廃条約選択議定書の批准に向けた検討を求める意見書案が全会一致で採択されたことは画期的でありました。日本がまだ選択議定書を批准しておらず、女性の権利を国際基準に引き上げていくために日本政府が選択議定書の批准を迫っていくことが今後の課題ではないかと思います。
 このほかにも様々なことを、管外視察、管内視察を通じ、学ばせていただきました。皆さんに感謝しつつ、発言といたします。ありがとうございました。

 

◯島田敬子委員  山口委員長、兎本・荒巻両副委員長、事務局の皆様、理事者の皆様、1年間大変お世話になりました。ありがとうございます。
 まとめをいただきまして改めて振り返りましたけれども、本当にたくさんの学びを得ることができました。今後に生かしていきたいと思っております。
 府政課題について、文化や人権に関わる重要な条例の審議も行い、また、高校入試制度改革、高校制度改革等、子どもと教育に係る各種計画についても議論を進めてまいりました。私なりに府民の皆さん、そして地域の声、教育現場の声、直接足を運び、その声を踏まえて質問・要望してまいりましたので、ぜひ今後の施策に生かしていただければ幸いでございます。
 この1年間私が取り上げてきた問題幾つかについて発言をしたいと思います。
 1つは、向日町競輪場再開発とアリーナ整備計画についてです。
 この間、向日市におきましては住民説明会が開催されております。御当地で安心して住み続けられたいと願われる住民の皆さんから切実な声が出されておりました。初日に私も参加をさせていただきましたが、交通渋滞、騒音など、住環境の悪化、歩道整備などの道路環境整備の要望、また子どもが遊べる広場や公園など、当初からの不安や懸念、あるいは要望が出されておりました。これらは昨年6月に開催された2回の住民説明会で出されていた同じ課題であり、この1年間、繰り返し住民から説明会開催の要望がありながら、これに応えてこなかったことに率直に批判の声も上がっておりました。
 私どもは当初から、まちづくりと一体で住民の声をよく聞き、説明会の開催を要望し、住民合意で進めるよう、求めてまいりました。この委員会で理事者からは「あらゆる機会を捉えて住民の意見を聞きながら丁寧に進めていく」との答弁を繰り返しいただきましたが、府民的説明もなく、道路拡幅など、向日市や市民から出された要求についてまともな方針や取組もないまま、アリーナ建設ありきで令和10年度完成に向けて契約を急がれたことは重大であります。やはり初めにアリーナ建設ありきで進めてきたこと、また民間事業者の主導で現在も進行中であることを指摘せざるを得ません。
 植物園については、有識者懇話会の議論も行われて、「生きた植物の博物館」として1万2,000種以上の絶滅危惧種を含む貴重な植物の栽培・保全などの努力が行われております。にぎわい創出とかイベント活用スペースとか、バックヤードを取る通路などの当初の計画が見直されたものの、現在、なし崩し的に関西万博にかこつけてのにぎわいと呼び込み型のイベントが推進されているのは問題です。ナイトウォークのイベントでは、植物への影響も出たのではないかとの声もあります。新たな100周年を迎えるに当たって、必要な専門職員の採用あるいは人的体制の強化、植物栽培に関わる業務に必要な予算、日常的な施設整備予算を増やすことを重ねて要望しておきたいと思います。
 教育委員会所管では、今年度、入学者選抜制度の見直しの議論が始まり、2027年度入学から前期・中期を一本化して中学生の負担を軽減することを歓迎し、議論を進めてまいりました。また、入試制度と教育条件整備と一体で高校制度改革の議論も進めてまいりました。「人口減少だから統廃合だ」と経済合理主義的な発想はやめて、地域の高校を残して、少人数学級を実現し、一人一人に行き届いた教育を実現することができるよう、地域の学校で学べるような選抜制度を構築していただきたいと思っております。
 全国学力テストなどで子どもを競争に駆り立てる教育が子どもの心を傷つけ、不登校を増やし続けております。子どもを振り落とすための入試制度、競争主義と自己責任を押しつけるような入学選抜そのものについても、これでいいのか、議論が必要な時期に来ているのではないかと考えます。
 府立特別支援学校の教室不足・教員不足の解消、学校施設整備の改善についても要望いたしました。丹波支援学校や宇治支援学校のマンモス化問題の解決が急がれます。プレハブ校舎での対応や特別教室を潰すなどのその場しのぎでなく、しっかりと今後の児童生徒数の増加を見据えて計画的に整備する対策を早期に立てて、教育環境整備に全力を挙げていただきたいと強く要望をしておきます。
 また、教員不足についてですが、理事者から「全ての特別支援学校、高校、小中学校におきまして年度当初から欠員のないように定数の配置、それぞれの学校に応じた配置をさせていただいている」と、「それが私の責務だ」と答弁されておりましたが、現状はさらに深刻化していると思っております。さらなる努力を求めておきたいと思います。
 12月議会には、全ての子どもたちが安心して学べる学校づくりと教育条件の整備を求める請願署名が1万3,681筆を添えて寄せられました。残念ながら我が会派以外の皆様には賛同いただけませんでしたけれども、不登校の児童生徒が増え続ける中で、一人一人の子どもたちに丁寧に寄り添うことができる学校づくりは緊急の課題だと思っております。教員不足、教職員の長時間労働を改善するためにも1学級上限の少人数化、持ち時間数軽減の必要性も高まっております。
 また、保護者の経済的負担を軽減して教育の無償化を進めることも喫緊の課題であります。
 教員の長時間労働は一刻も放置できない状況の中、今国会で審議入りした給特法改定案は、深刻な現状を改善するどころか、固定化する悪法との声が現場から上がっております。定額働かせ放題の原因となっている教員残業代ゼロ制度の廃止、業務量・授業量に見合った教員の抜本的増員が必要ですが、政府案はこの2つの大問題を改善しようとしておりません。どんなに働いても残業代を払わずに済むために行政はコスト意識なく次々と学校の仕事を増やしてきましたが、その結果、残業時間が10数倍、教員の多くが過労死ラインで働いておられます。1日8時間労働という労基法の趣旨から完全に逸脱しています。
 教育委員会におかれましては、教員定数を増やし、授業の量に見合う教員数を確保すること、残業代ゼロを廃止し、教員を増やすための法改正を強く国に求めていただきたい、このことを要望いたしまして、1年間のまとめといたします。大変ありがとうございました。