いつかの横浜と東京は、そのうちの京都――原田あきら 東京都議「東京・調布市で起きた陥没事故は大深度シールドマシン工法が原因だった」のおさらい

2月28日に開催された『北陸新幹線の延伸を考えるつどい』で、日本共産党の原田あきら・東京都議会議員[@harada_akira]から「東京・調布市で起きた陥没事故は大深度シールドマシン工法が原因だった」と報告がありましたが、首都圏では同じ2020年に横浜でもシールドマシン工法による道路陥没事故が短期間に2度も起こるという大変深刻な事態がありました。

 

横浜・環状2号で道路陥没、通行止め 地下でトンネル工事

[神奈川新聞 2020年6月12日]

 12日午後2時50分ごろ、横浜市港北区大豆戸町の環状2号で、「道路が陥没した」と市港北土木事務所の職員から110番通報があった。

 同事務所によると、片側3車線のうち1車線と歩道が陥没。範囲は幅約5メートル、長さ約10メートルで、深さは約4メートルに及ぶ箇所もあるという。横断防止フェンスと街路樹1本が倒れた。影響で、同区新横浜から鶴見区方面に向かう3車線が通行止めになった。けが人はなかった。

 現場はJR新横浜駅から北東に約800メートルで横浜アリーナの近く。付近の地下では相鉄東急直通線のトンネル掘削工事が行われており、地上への影響調査は定期的に実施されていたという。同事務所は「先週までの調査で異常はなかったが、今日(12日)の午後2時半ごろ、沈下のようなものを確認したと報告を受けた」としている。

 現場を目撃した女性(63)は「誰かが『危ないぞ』と叫ぶ声が聞こえた。地面は下から持ち上げられているようにえぐれていた」と驚いた様子だった。

 

また新横浜で道路陥没 前回の現場から300メートル

[神奈川新聞 2020年6月30日]

 30日午前5時25分ごろ、横浜市港北区大豆戸町の環状2号で、「道路が陥没している」と通行者から110番通報があった。横浜市港北土木事務所によると、現場周辺では新横浜から鶴見方面に向かう道路を交通規制している。

 付近の地下では相鉄東急直通線のトンネル掘削工事が行われており、12日にも今回の現場から約300メートル離れた地点で道路陥没が発生している。

では、東京の調布市で起きた事故は?簡単に振り返りますと・・・

地下47mで外環道工事

[タビリス:鎌倉淳 2020年10月21日]

道路陥没は東京都調布市東つつじヶ丘2丁目で2020年10月18日に発生しました。京王線つつじヶ丘から南東に約400mの位置です。穴の大きさは長さ約5m、幅約3m、深さ約5mにおよび、空洞の大きさは約140立方メートルと推定されています。

現場付近の地下47mでは、東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事が行われていました。そのため事業を担当しているNEXCO東日本は工事を一時中断。学識経験者による東京外環トンネル施工等検討委員会を開催し、因果関係を調べています。

検討委員会の資料によりますと、10月18日午前9時30分頃から沈下を確認。舗装の亀裂が拡大し、12時30分頃に陥没が発生しました。当日深夜に緊急対策として砂を使って埋め戻した上で簡易舗装し、翌朝までに道路は応急復旧しました。

外環道延伸は、関越道から中央道を経て、東名高速をつなぐ約16kmの区間です。工事はシールド工法で行われていました。

陥没したのは外環道南行きトンネルの真上にあたり、シールド機が通過して約1ヶ月経過した箇所です。掘削中の切羽位置からは約131.9m離れています。

上記で引用したコラムの図表は第22回・東京外環トンネル施工等検討委員会(2020年10月19日)での資料が出典です。PDFファイルで中身をめくると内容はこういったもので、クリックして拡大させて見てください。














事故が遭った翌日に催された関係者の委員会ではこういったことが検討されていました。それから4ヶ月以上経ってから改めて振り返るという視点で、原田あきら都議の報告「東京・調布市で起きた陥没事故は大深度シールドマシン工法が原因だった」をご覧ください。