所管事項(教育委員会)
委員会の所管事項(教育委員会)について質問・答弁が行われた。
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◯島田敬子委員 ちょっと伺います。今の大阪・関西万博の学校行事の参加の件で、情報提供を万博協会にもっとちゃんとしてほしいとおっしゃったんですけれども、アンケートを利用されたときにもオンラインで学校には説明をされたと思うんですが、資料提供で一体どの程度どんな情報が届けられているのかというのは資料要求をしておきたいと思いますが、委員長、いいでしょうか。
◯高橋和男 管理部理事(総務企画課長事務取扱) 正副委員長と御相談の上、対応させてもらいたいと思っております。
◯山口勝委員長 はい。
◯島田敬子委員 お願いします。
先ほど、DXの推進の御発言がございました。学力世界一のフィンランドがこのところ、その学力が落ちてきていると。それは、今でも20人学級、少人数学級できめ細やかな学級をしているんですが、ICTの導入によって考える力、思考の力が落ちてきていることが指摘されていて、改めて紙の教科書とかそういうところに立ち返ろうというそういう方向転換も行われているように伺っております。
なので、学校教育におけるICT教育の推進は、良い面も確かにあるかも分かりませんが、デメリットといいますかいろんな課題も起きているんではないかというふうに思っているのですが、そのあたり、1点聞いておきたいと思います。
◯小西良尚 ICT教育推進課長(デジタル学習支援センター長) 我が国におきましては、令和の日本型教育ということでタブレットを活用した、いわゆる深い学びをしていくことを推進しておりますけれども、本府といたしましても、やはりメリットもありますし、デメリットも当然あるかというふうに思っております。
ただ、全くタブレットがない時代の授業よりも、興味・関心を持ったりであるとか、他人の意見を瞬時に参照できたりであるとか、協同的にまとめたり、授業のアンケートの結果を取ったりということがすぐにできるというようなこともありますので、今後は、タブレットの活用についてはメリット・デメリットを考えながらもやらせていただきたいというふうに思っております。以上です。
◯島田敬子委員 もちろん検証もしながら、デメリットの側面、大きな発達上の課題等も出てきつつありますので、ここは一路推進ではなくて、きちっとしたデメリットも含めて効果も検証していきながら進めていただきたいなというふうに思っております。
不登校の問題です。年間に30万人もの子どもたちが学校に行けなくなるということで、親も子どもも本当に非常な苦しみの中にあります。子どもが悪いわけではなく、子どもや家庭の責任にするということも正しくありません。やっぱり行き届いた教育をきちっと保障するということが大事だと思うのです。
不登校の要因やきっかけについて、従来、文部科学省の調査では学校側にだけ尋ねて、「無気力」とか「不安」が最も多い結果となっておりましたけれども、本年3月に公表された文科省の委託調査では、子どもと保護者、教員で認識に大きなずれがあることが示されております。
不登校の要因として、子どもや保護者が「いじめ被害」や「教職員からの叱責」と回答した割合が、教員の6倍から8倍になったりしておりますし、不登校の要因について、島根県、滋賀県、千葉県、栃木県などの各教育委員会では、不登校の経験のある子どもたちやその保護者へアンケートを行って、学校側の回答と当事者との認識に違いがあるというようなことも分かっているようであります。
従来の学校側だけに聞いた文科省調査とは違う結果も出ているという報道もありますけれども、現在の不登校の要因等は増え続けておりますので、いろいろ課題があって一概には言えませんけれども、本府ではどのように捉えておられて、どんな検討をされているのか、当事者である子どもたちや保護者にアンケートなどを取ったことがあるのか伺いたいと思います。
◯中村義勝 学校教育課長 不登校の要因につきましては、委員御指摘のとおり、学校側の認識と子どもたちあるいは保護者の認識が違うというような、国の委託調査の結果も出てございます。やはり不登校の要因といたしましては、本人のことでありますとか学校のこと、あるいは家庭に関すること、様々な要因が複雑に関わっておりまして、本当に様々であります。
1つには、コロナ禍の中で学校を休むことに対する保護者や、子どもたちの意識の変化ということもあろうと思いますし、コロナの影響によりまして生活リズムが乱れたりだとか、あるいはなかなか人間関係、交友関係をつくるような機会を築くことが難しかったという影響が続いているとか、そういったことも増えている一因ではないかなというふうに思ってございます。
京都府としましては、子どもたち一人一人に何が原因ですかということをアンケートで聞いているというようなことはしてございません。ただ、各学校に対しましては、担任のみならずスクールカウンセラー等を含めて様々な目でその要因をしっかりと分析をして見取りをするようにということを指導・助言しているところでございます。
以上でございます。
◯島田敬子委員 お話にあったように、コロナ後、急激に不登校が増えております。科学的裏づけのない一斉休校、その後、今度は学校が始まりますと勉強の詰め込みというようなことも言われて、不登校の増加に拍車をかけたとも言われておりますし、また競争競争というそういう教育の中で子どもたちが学校に行きづらい、学校で生きづらさを感じているということに対して、しっかりと子どもの声も聞くということが大事だと思います。
どんな聞き方をするかはあれですけれども、やっぱり学校からだけでは見えないこともありますので、京都府でも他府県に学んで、増加する不登校で苦しんでいる子どもたち、保護者たちにも当事者の声を聞くというふうなアンケートなども実施して、いったい何が必要かという検討が必要ではないかと思っていますが、検討いただけませんでしょうか。いかがでしょうか。
◯中村義勝 学校教育課長 京都府が直接アンケートを取るというようなことは、今のところ考えてございませんけれども、引き続き、子どもたちや保護者の声に一人一人にしっかりと耳を傾けるということは府教委含めて府内各市町教育委員会とも共有しながら、要因の把握を進めていきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
◯島田敬子委員 総合的に把握するためにも、ぜひ直接当事者の声を聞く、そういうことを取り組んでいただきたい、要望しておきたいと思います。
不登校の子どもたちを支える取組、子どもたちの心に非常に大きな傷を負っている状況で、不登校のままひきこもりになっていく、そして何十年も家から出られないということなども出ておりますので、子どもさんや親御さんが安心して相談できる窓口をつくる、あるいは子どもの居場所として学校復帰を前提としない公的な施設の拡充、特別委員会質疑でもフリースクール等への支援を求めましたけれども、そうした支援、不登校の親御さんたちみんなが支え合う親の会などへの公的支援、そういう対策なども引き続き検討いただきたいというふうに思います。これは要望に代えておきたいと思います。
次に、公立学校へのエアコン設置等であります。温暖化が急速に進行している中で、また災害も多発している中で喫緊の課題で、本会議でも質問がございました。高校の特別教室へのエアコン設置について、京都府は53.8%となって、全国平均よりもやや低い状況にあります。普通教室のエアコンの更新は来年度で完了すると伺っておりますが、その後の取組、特別教室並びに体育館等、学校環境整備について構想を検討する等の答弁がありましたが、そのあたり、少し計画を教えてください。
◯石田英樹 管理課長 府立学校の特別教室、体育館の空調の考え方でございますが、現在、委員御指摘のとおり、普通教室の更新をやっておるところでございます。この間、さきの本会議におきましても教育長が答弁させていただきましたとおり、体育館の空調につきまして検討を進めるという形で考えております。また、特別教室の空調につきましても、この間も適宜、学校の状況に応じて整備を進めるところがございますが、そうしたところ、学校の状況も勘案いたしまして課題として認識しておるところでございます。
以上でございます。
◯島田敬子委員 トイレとかエアコンとか年次計画をもって取り組まれてきましたけれども、今度つくられる構想というのは、そういう年次計画みたいなことになるのでしょうか。また、エアコン以外にも何か考えていらっしゃるのでしょうか。
◯相馬直子 指導部長(高校改革推進室長事務取扱) 先日お答えいたしました基本構想といいますのは、魅力ある府立高校づくり推進基本計画の中にも記載させていただいておりますが、そういった大きな構想の中で今後、学校の使命に応じた特色ある施設・設備の充実などについて、こういう特色ある取組をする学校にはこういうことをしていきたいというような考え方を示させてもらうものですので、年次計画といった形でお示しするというものではないというふうに現時点では考えております。
以上でございます。
◯島田敬子委員 はい、分かりました。
続いて、府立高校の新しい入学者選抜制度について伺います。
中学校3年生並びに保護者にもアンケートを取るということで準備もされております。この制度案を見ておりますと、これまで前期選抜、中期選抜ともに同じ学校・学科を志願している生徒が多く、同一校同一学年を2度受験することによる受験生の負担軽減を図りたいということになっております。10年以上にわたって、本当に大きな不要な負担を子どもたちに与えてきたことだというふうに思うんですけれども、今回、そういう点では同じような受験生の負担にならないようによりよい制度になることが必要ではないかと思います。
それで、成果の3点目に「前期選抜では、多元的な評価尺度による各校裁量の選抜を実施することで、より多くの中学生が希望する高校へ積極的にチャレンジできるようになった」とありますけれども、このB方式、学科試験なしの導入によって「部活動生徒へのスカウティングが行われている」、あるいは「スカウティングされた生徒は合格したものと思って勉強に励まない」などという声が中学校からの報告でもございます。
中学校卒業段階の基礎的な学力形成は、社会人としての生活を送る上でとても必要不可欠でありますので、こうした学科試験なしという方式は少しいかがなものかと思いますが、この点、お聞かせください。
◯相馬直子 指導部長(高校改革推進室長事務取扱) まず1点、アンケート調査でございますけれども、中学校3年生ではなくて、令和9年度を目指しておりますので、令和9年度に受験をする中学校1年生には全員に対して配付させていただくということで考えております。
また、選抜制度の見直しでございますけれども、やはり現在の選抜制度にいたしました平成26年度のその前の状況といいますのは、市内総合選抜制度をしている中から単独選抜に変えるということで、当時アンケート調査等を中学生、高校生にも行わせていただく中で、やはり安心して受験できるようにということで複数の受験機会を希望される方が多数いらっしゃったということも踏まえての現行制度でございます。ただ、委員おっしゃいましたように、その後、私立のあんしん修学支援制度の充実ですとか、また広域通信制が増加しているといった様々な状況がございますので、現在、課題として挙げさせていただいていることも含めて、今回は制度そのものを見直す必要があるというふうに考えたところでございます。
また、先ほど申されましたB方式でございますけれども、これもそれまで行っておりました特色選抜というものを生かしまして、中学生が中学校時代に頑張った項目について評価をしていくというものでございます。決して受験のためにだけ勉強するということではありませんので、やはり中学校時代においてしっかりと勉強していただく、だけれども入試の段階では自分の得意分野を生かした受験というものも必要ではないかということで現在も実施しているところでございますので、今後につきましては、中学校の意見などもお聞きする中で、詳細については検討してまいりたいと思っております。
以上でございます。
◯島田敬子委員 前期・中期・後期の選抜が、前期と後期ということになります。これまでは、10日ほど前期とその後と離れておりましたが、今回は連続する2日間で行ってしまおうということで、従来、1日目の共通枠は第一志望の学校で受験をし、2日目の独自枠には現状3倍から5倍の受験生が殺到しておりましたが、連続する日に設定しますと1日目の受験終了後に採点とか点検も途中で置いて、2日目の会場設営。また違う子どもたちが来ますので会場設営とか独自の選抜方法の打合わせが必要になって、事務量も集中してミスの発生を誘発する危険性がないかという声も現場から聞いておるのですが、その点はいかがでしょうか。
◯相馬直子 指導部長(高校改革推進室長事務取扱) 現在の前期選抜におきましても、共通の学力検査を普通科等では実施しております。また、その他専門学科等一部の学校につきましては独自の問題を実施したり、小論文、面接等も行っておりますが、現在も2日間にわたって実施している学校もございます。また、今回につきましては、追検査等の日程もしっかり取れるように、コロナ禍も踏まえて考えたり、採点等の業務に負荷がかからないようにということも十分に配慮した日程としていきたいと考えております。
以上でございます。
◯島田敬子委員 現場の声もお聞きになっていると思うんですけれども、ぜひ、意見も聞きながらよりよいものへとお願いしたいと思います。
あと、独自枠と共通枠ですけれども、現行の前期選抜の募集定員は学科により異なり、普通科系専門学校100%、職業系専門学校総合学科が70%、普通科が30%等であります。このことが中期選抜での志願変更、残定員の少ない学科への受験控えの結果として定員割れなどが起こっているのではないか。そして、受験生にも不安を与えているものとなっております。
滋賀県が先行しようとしている同種の制度で、独自枠、共通枠の定員を50・50として多様な選択方式を保障するということのようでありますけれども、学科による差は今回も設けるのでしょうか。説明のところにはないのですけれども、どういう検討なのかお聞かせください。
◯相馬直子 指導部長(高校改革推進室長事務取扱) 学科による枠につきましては、まだ決定しているところではございません。学科によって異なることによる複雑さということも御指摘をいただいておりますので、そうしたことも踏まえまして、これから中学校、高校双方の意見を聞きながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯島田敬子委員 ありがとうございます。細かいことも聞きましたけれども、ぜひ、現場の先生方の声もしっかりお聞きしながら進めていただきたいと思っております。
それで、11月29日発表の11月10日現在の令和7年度3月卒業予定の中学生等の進路希望状況で、各学科を第一志望校とする者を集計されておりますが、京都市・乙訓通学圏の普通科は、全定員4,320人に対して第一志望が4,238人で82名少なく、定員内に収まっております。一方、難関大学進学を標榜する普通科系専門学科は、全定員1,100人に対して第一志望が700人定員オーバーとなり、さらに山城通学圏では全日制普通科は全定員2,080人に対して第一志望が1,995人と85名少ない、定員内に収まっている状況です。一方、普通科系専門学科は全定員200人に対して第一志望が40人の定員オーバー。
この間の10年間の入試制度の問題点の中心は、京都市・乙訓通学圏の難関大学進学を標榜する普通科系専門学科を頂点にして、そこで合格できなかった受験生が京都市や山城通学圏の普通科に戻って受験し直すというような、やっぱり学力優位の高校の序列化を生んできたと大ざっぱに言えるのではないか。これによって、前期選抜までの段階では定数内の合格圏内にいた生徒までもが中期選抜から撤退して、結果、公立の定員割れが生じているのではないかという指摘もございます。
◯山口勝委員長 島田委員、すみません、残り1分なのでまとめてください。
◯島田敬子委員 はい。学力優位の高校の序列化は改めて、地域で通える学校、地域創生が可能な学びを保障する高校制度の改革の構築も求めたいと思います。以上で終わります。
◯山口勝委員長 先ほどちょっと失念いたしまして申し訳ありません。島田委員からの資料要求につきましては、理事者から、正副委員長に相談の旨の御答弁がありましたので、取扱いにつきましては正副委員長に御一任願いたいと思います。
