令和5年9月定例会 子育て環境の充実に関する特別委員会―2023年9月29日〜島田敬子府議の質疑応答部分

所管事項の調査

下記のテーマについて、理事者及び参考人から説明を聴取した後、質疑及び意見交換が行われた。
 ・児童虐待防止について

◯宮下友紀子委員長  まず、所管事項の調査についてでありますが、本日のテーマは「児童虐待防止について」としているところであり、参考人として、通知をお送りしました参考人略歴のとおり、児童家庭支援センター(山城こども家庭センターだいわ)センター長の早樫一男様に御出席いただいております。
 本日は、大変お忙しい中、本委員会のために、快く参考人をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 早樫様におかれましては、1974年に追手門学院大学を御卒業後、京都府に採用され、福知山児童相談所、知的障害者更生相談所、身体障害者更生相談所、児童自立支援施設等、児童に対する支援を中心とした福祉現場に勤務してこられました。
 退職後は同志社大学心理学部教授として教育に携わられ、現在では児童家庭支援センター(山城こども家庭センターだいわ)のセンター長として、児童虐待等の対策に取り組まれているとともに、家族療法の考え方を生かしながら、家族援助、家族支援の取組を行っておられると伺っております。
 本日は、そういった日頃の御活動を踏まえ、お話をお聞かせいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、初めに、理事者から、テーマに係る説明を聴取いたします。説明は簡潔明瞭にお願いいたします。

◯能勢文音 家庭支援課長  ただいまお手元の端末に通知をお送りいたしましたが、届いていますでしょうか。
 表題に、児童虐待の防止についてと記載されている資料を御覧ください。
 京都府の児童虐待の防止について、御説明させていただきます。
 まずは、京都府の現状からでございます。1ページ、おめくりください。
 最初に、児童相談所の設置状況でございます。
 京都府には、家庭支援総合センター、宇治児童相談所、福知山児童相談所の3つの児童相談所がございます。宇治児童相談所には京田辺支所を設置しているところでございます。
 各児童相談所の所管区域については、表に記載のとおりでございます。児童相談所は、国の基準では、人口50万人に最低1ヶ所程度の設置が必要とされているところではございますが、京都府では、地理的条件、利用者の利便等から、1ヶ所30万人以内となるように設置しているところでございます。
 児童相談所では、御家庭や地域の関係機関などから様々な子どもの相談が寄せられております。寄せられた相談に応じながら、子どもの権利を守り、それぞれの子どもたちやその家族にとって一番よいと思われる処遇を行っているところでございます。
 また、京田辺支所を除く各児童相談所には、それぞれ一時保護所が設置されています。子どもを緊急に保護しなければならない場合や、今後の処遇方針を定めるために、行動観察を行う場合、宿泊を伴う指導を行う場合などに、一時保護を実施しているところでございます。
 その他、子どもを児童福祉施設等に入所させ、または里親に委託するなどの業務も行っているところでございます。
 次のページを御覧ください。
 京都府の児童虐待相談の状況です。平成25年以降、令和4年度までの10年間の相談受理件数を表にしたものでございます。令和4年度、児童虐待受理件数は2,721件と過去最多を更新いたしました。平成30年度に2,000件を超えて以降、微増傾向が続いているところでございます。
 次のページを御覧ください。
 三角の2つ目、通告経路でございます。通告経路といたしましては、警察からの通告が1番多く、全体の56.4%と過半数以上を占めているところでございます。また、2番目には、近隣、知人からの通告が多くなっておるところで、近隣、知人からの通告は、児童虐待に対する社会的な関心の高まりから、前年度比で11.8%の増となっているところでございます。
 続きまして、虐待の種類でございます。子どもの面前での暴力や泣き声、どなり声といった心理的虐待通告が過半数以上を占め、次いで、身体的虐待通告が多い状況にあります。これは例年と同じ傾向でございます。一方で、ネグレクト通告に関しましては、前年比28.4%増と増加傾向にあるところでございます。主たる虐待者でございますが、こちらは虐待者が実親となるケースが多く、9割以上を占めており、例年と同じ傾向にあるところでございます。
 続きまして、一時保護の状況です。次のページを御覧ください。
 こちら平成28年度から令和4年度までの数値を表にしているところでございます。一時保護の件数は、年度によってばらつきはあるものの、400件前後で推移しているところでございます。このように、これまでの取組を得ましても、虐待が減少しない状況であることから、社会全体で子どもを虐待から守る取組を強化し、全ての子どもが夢や希望を持ち、成長できる京都府づくりを進めるために、令和4年4月、京都府子どもを虐待から守る条例を施行いたしました。
 次のページを御覧ください。
 条例の概要でございます。主な内容ですが、基本理念として、子どもの生命を最優先し、市町村等関係機関との連携、協働を掲げております。施策の推進につきましては、未然防止から自立支援まで、一体的なものとして支援しているところでございます。
 さらに、支援体制の強化といたしまして、児童相談所の相談支援体制の確保など、機能強化や人材育成などを掲げているところでございます。
 本条例の特徴といたしましては、虐待を減らしていくため、未然防止や再発防止といった保護者への支援などの取組を強化するとともに、虐待を受けた子どもについては、将来の心身への影響を解消するため、心のケアなどの支援を徹底することとしております。また、性暴力被害者ワンストップ相談支援センターと、子どもへの支援のために連携して性的虐待への対応を強化していくこととしておりますが、条例で規定するのは全国初となっております。
 続きまして、具体的な京都府の取組状況でございます。次のページを御覧ください。
 条例制定以降に取り組んでいる施策を中心に御説明いたします。
 最初に、未然防止でございます。本日、参考人としてお越しいただき、この後、児童家庭支援センターの取組につきましてお話を伺うところでございますが、この児童家庭支援センターは、現在、府内に2ヶ所設置しております。今年度、丹後に新たに1ヶ所設置する予定にしておるところでございます。
 次に2番目、早期発見、早期対応の取組でございます。
 まずは、2つ目の中ポツ、SNS相談についてでございます。若い世代をはじめ、子育てに悩みを抱える保護者等が相談支援につながりやすい相談ツールとして、SNS相談を令和5年2月から実施しているところでございます。
 次の中ポツ、京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター京都SARAでの取組でございます。子どもに対する性暴力は、子どもの心身の発達や将来に重大な影響を及ぼすことから、京都SARAにおいて、オンコールによる24時間365日対応を令和4年4月から開始しております。
 その次の中ポツ、一時保護児童の意見表明支援体制の整備でございます。一時保護中に入所する子どもたちを対象に、子どもの権利擁護の観点から、社会福祉士や心理士の資格を持った第三者が、子どもから意見表明があった場合に、子どもの意見を聞き取ることとしております。こちらは令和4年度は進め方について検討し、令和5年度から本格実施しているところでございます。
 続きまして、4、自立支援でございます。
 令和5年度新規事業といたしまして、2つ目の中ポツ、里親への委託促進のための研修を実施することとしております。
 最後に、6、支援体制の強化についてでございます。
 児童福祉司等の職員の増員を順次図っているところでございまして、平成28年度から令和5年度までの間に、児童福祉司25名、心理判定員10名、計35名の増員を図ってきたところでございます。
 京都府といたしましては、このような取組を通じて、オール京都で子どもを虐待から守り、全ての子どもが夢や希望を持ち、成長できる京都府づくりを進めてまいりたいと考えております。
 私からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

◯宮下友紀子委員長  どうもありがとうございました。
 次に、参考人の御意見を聴取いたしたいと思いますが、説明の準備が整うまで、しばらくお待ち願います。
 それでは、早樫様、どうぞよろしくお願いいたします。

◯早樫一男 参考人  それでは、御紹介いただきました早樫です。座って失礼いたします。
 私に与えられた時間は、一応25分ぐらいですので、ポイントを絞りながらお話をさせていただきたいと思います。
 先ほども紹介いただきましたが、長年、主として児童相談現場で働いてまいりました。約10年前から、精華町にある児童養護施設、あるいは乳児院も併設をしております京都大和の家の統括施設長という立場で務めてまいりました。精華町の要保護児童対策地域協議会、子どもを守る、そういうネットワークなんですが、そこの構成員でもあります。比較的、この児童家庭支援センターというのは、地域の担当、例えば、福祉課とか子育て支援課とかいう方々と結構密なやり取りがありますので、私の話は児童相談所と、また市町村をちょうど間に、はざまにあるようなというか、そういう話題提供になるかと思います。ということで、よろしくお願いいたします。
 最初に簡単に、児童家庭支援センターについて、ちょっとお伝えしたいと思っております。恐らく、なじみはないんじゃないかと思います。
 画面にありますように、1997年に国が制度化したもので、全国にまだ170ヶ所です。先ほど、京都府の現状をお伝えいただきましたが、京都府も今3ヶ所目の準備に向けているというような、今年度中には開設できるだろうというような動きになっております。児童家庭支援センターの事業内容ですが、簡単に伝えさせていただきますと、相談支援、それから市町村の求めに応じる事業、市町村支援、児童相談所からケースを委託される、こういうのがあります。それから、里親さんへの支援と市町村というような関係機関との連携、連絡調整がメインになっております。
 そして、実際に、この後、私どものセンターでどういうことをやっているかというのは、次のパワーポイントでお示ししたいと思いますが、今回、私に与えられたテーマである児童虐待防止という観点でいえば、未然防止と、それから再発防止、これは先ほども京都府のほうからも話題というか、キーワードでお示しいただきましたが、この両輪が必ず必要であろうと思っております。さらに言えば、児童家庭支援センター、これは実は、「児家セン」と略して、いつも言っているんですが、児家センは、どちらかといえば未然防止の役割を担っている。それだけ地域の方々に近い存在であるというように、そんなふうに考えていただいてもいいかと思っております。
 この間、児童虐待は増加の一途をたどっているんですが、どこかの時点で、やはり未然防止にもかじを切る必要があるのではないかと。でないと、ずっと増加の一途をたどるというところだけでは、なかなか解決することでもないかなというように考えております。
 次の資料は、簡単な私どもの組織体制の状況ですので、画面を御覧ください。精華町で、今まで動いております。所管区域を一応京都府南部地域としておりますが、相談に来られますので、児童相談所のように管轄地域を決めているわけではなく、時には京都市からも、地域では相談しにくいというようなところで相談に行きたいという場合は、お受けをしております。主に、京都府南部地域だというように、こんなふうに考えていただいたらいいかなと。それから、職員は私以下、専任の職員と児童養護施設、乳児院等で心理士として動いているメンバーが兼任で相談を受けたりというような形になっております。
 ここからが具体的なお話になるかなと思うんですが、実際に、それでは私どもの事業内容の辺りで、ポイントのようなこともお伝えをこの後させてもらおうと思っています。
 まず、相談支援の事業というところで、これは先ほども言いましたように電話で予約後、地域は、主に通える方ですが、来ていただいております。多くは、やはり京都府南部、精華町、木津川市、京田辺市辺りの方が多くはあるかなというような状況です。
 さらに、次の資料で具体的な統計のようなこともお示しをしますが、まず相談支援、それから市町村の求めに応じる事業として、いわゆるショートステイ、短期にお子さんを預かる。おおむね1週間程度なんですが、これは児童養護施設、もしくは乳児院でお子さんを短期にお預かりしています。これについての、例えば、申込みとか、市町村からの連絡が基本ありますので、そこでの利用調整というようなことも、件数的にも一定の数があります。また、これについても後ほどもう一度話題にさせていただく予定です。
 それから、児童相談所との、ここには受託という言葉がありますが、児童相談所から、このケースを指導してもらいたいというか、こういう依頼が中にはあるんですね。地域的な事情で児童相談所に通うよりも、私どものほうが近いだろうとか、あるいは児童相談所とは違う役割で、また対応してもらいたいということで、そういう意味での受託というような言葉を使っていますが、児相から言えば、委託ということになりますが、こういうケースがあります。これは数としては、そんなに多くはありません。
 それから、ちょっと飛びましたが、今、4番目は、現在検討中です。あと5番目ですね、関係機関との連絡とか連携ということで、先ほども言いました要保護児童対策地域協議会、これは略して、「要対協」と言うんですが、そこに参加をしております。あるいは今、市町村が主体で実施をしています精華町の養育支援訪問事業というところに参加をしている、こういう側面があって、関係機関との連携というのが、この間とても大事になってきているなというような、そういう印象を持っています。この印象と今言いましたが、それについては、次の実際の件数で御覧いただこうかなというように思っています。
 具体的なケースあるいは状況を通じて、改めて児童家庭支援センターの役割等についても御理解をいただいたらというようなことで、昨年度と一昨年度の統計になりますが、お示しをしております。
 基本的な方針としたら、子育て不安など子どもを抱える御家庭のサポート、これが虐待の未然防止にも当然つながるだろうというようなところで、積極的に相談支援を活動というか、展開しております。
 具体的な数字を3つ、ちょっと矢印のようなところでしておりますが、まず大きなポイントで言えば、ここの子どもの相談、課題の背景に、夫婦、家庭の課題があるというような、こういう形で示させていただいてますが、お子さんの課題で言えば、障害についての悩みとか、どんなふうに育てたらいいんだろうかという、こういう御家庭の悩み。それから育成相談というんですが、主にこの性格行動も同じようなお子さんへの対応。それから不登校、それから子のしつけというのも、2022年度は多くなっていますが、これもお子さんへの対応というところで、この辺りの件数というか、状況については、実際にはお子さんの相談で来られるんですが、実はよくよく聞いてみると、お父さんからの子どもへの暴言とか、あるいは場合によったら暴力とか、お子さんへもそういう状況があれば、御夫婦というか、お母さん、奥さんへのそんなふうな言動もあるというようなことが、担当者から見れば、この間とても増えているなというような、こういう状況です。
 これは、児童相談所への心理的虐待という通告には至っていないんですが、相談にまだ来られている段階ですので、ただ家庭がなかなか落ち着いていないという、こういう状況が、この間、やっぱり多く見られるのではないかなというようなことを担当者は感じております。それが、未然防止ということについての絡みでもあります。
 それから、ショートステイ対応というのは、先ほども言いましたように1週間程度、お子さんを預かる。これについても次のパワーポイントでもお示しをしますが、次のパワーポイントは実績の数なんですね。これは実は相談があった数で、相談があった数というのは打診があるということです。ただ、実際には御家庭からもお断り、あるいは昨年、一昨年では、私どもの施設の中で、やっぱりコロナの陽性者が出た場合に、こちらの事情で受入れが難しいというようなことにもなった。実際にはそういう現実がありましたので、ここの数は受入れて、いろいろ相談、やり取りをさせてもらっている数。次は実際に受け入れた数ということになりますが、ここのショートステイの対応というのも、一定の数がこの間見られるというような、こんな状況です。
 ここに上がっている虐待というのは、私どものスタッフが木津川市、精華町の会議に出たときに、新たにその会議で、新たなケースとして上がってきた数をここに計上しておりますというようなことで、これは言わば情報共有をしている、こういう数だというように考えていただいてもいいかなと思います。
 実はこの表というのは、児童相談所と同じ表なんですね。児童相談所は、子の養護とか虐待がやっぱりとても増えていますし、ここの健全育成というような言葉を使うのですが、ここは、今は児童相談所は虐待対応が中心になっておりますので、身近な相談というような、そういう形にはなっていませんので、統計というか、表で言えば、随分違いが見られるというように思っております。逆に言えば、今日の結論の私どもの意見の1つなんですが、地域で身近な相談機関がぜひ増えていく、あるいは増やしていただくというのが、未然防止にもつながるということになるかなというように思っています。
 次が、具体的なショートステイの事業についてです。
 私どもの施設、児童養護施設、乳児院の入所については、児童相談所の判断、行政で言えば、措置という言葉で入所に至ります。このショートステイは、実は市町村との契約ですので、市町村の窓口が必要だと思われたら、私どもに話があって、受入れ可能なときは受入れさせていただいている、こういう状況です。御覧いただいたら分かるように、京都府南部だけじゃなくて、長岡京市、向日市等の中部地域というのもありますし、それから、京都府から言えば、お隣の大阪府の、言わば精華町に近い地域なんかも、実は契約、これは市町村と法人が契約する、こういう形なんですが、増えています。
 市町村から言えば、子育ての御家庭で、1週間程度、お子さんを預けたいとか、預けるところがないかという場合に、やはり預ける先を確保しておきたい。子育て支援という意味で、ここに理由も書いておりますが、お母さんの育児疲れとか、少し要対協で見守りケースで上がっているので、このお母さんから、しばしお子さんを離してお互いにリフレッシュする、こういう機会としてショートステイというような意味があると思うんですが、市町村からすればそのショートステイの先を確保しておきたいと。こういうことで、契約市町村が、この間、京都府に限らず、大阪府まで求められているとか、私どもは契約している、こんな状況になっております。
 それで、今しゃべっていたことを改めて、またまとめという形でお伝えをすることになるんですが、相談事業あるいはこども家庭センターの事業から見える、いろいろ傾向というのは、先ほども言いましたけれども、お子さんの問題、課題で相談に来られますが、実はその背景に、御夫婦、御両親の課題が見え隠れする。それを相談の際にも、夫がこうだみたいなところでのこういうお話もある。それから、今は発達障害というようなことで、委員方もお聞きになったかと思いますが、子育てについて悩んでおられる、あるいはそれをどこに相談に行ったらいいだろうということも含めて、悩んでおられる保護者が少なくなく、これもちょっとしたきっかけとか、ちょっとやり方が間違えたら、それは身体的虐待とかネグレクトとかいうような形で通告されるということもありますので、その辺りの悩みに対する受皿として、私どもの役割があるかなと。あるいはそういうことで悩んでおられる御家庭が少なくないというように、そんなふうに考えております。
 ですから、虐待として通告はされておりませんが、ちょっとしたきっかけとか、何かがあれば虐待通告になってしまう、そういうリスクをお持ちの保護者とか御家庭というのが一定あるので、その方々に対しての、言わば相談の敷居が低くなっているというのが、地域にある相談機関の役目かなというように思っています。
 それから、先ほど言いましたショートステイについても、御家庭だけで、言わば煮詰まってしまうというか、子どもの顔見て、ちょっとしんどく思うというようなこと、いい意味で支援するような、そういう時間、場所として、これは市町村さんとも連携しながら、ショートステイの充実とか連携というのも必要だなというようなところで感じているそういう状況があります。
 同じようなことを繰り返し言っていますので、ここについては重なるところは割愛をさせていただきますが、相談の虐待の未然防止という点で言えば、職員というのは、保護者、御家庭に対するねぎらいとか、それから対応について助言をさせていただいている。少しでも未然防止に役立てればとふうに考えております。
 それから、ショートステイについては、実は場合によったら、お子さんをお預かりして、お子さんが来られたとき、あるいは帰られたときに、実際に親御さんとお子さんとのやり取りなんかも職員は見ているんですね。そのときに気になったようなことがあったら、実際には見守りは市町村の職員がしていただけますので、来られたとき、こんな様子でしたとか、帰られるときのやり取りはこんな様子なんで、また気をつけて見ておいてくださいというような点、そういうようなやり取りもさせていただいてて、実際にお子さんを目の前にするというか、お預かりするからこそ、その情報を市町村にきちっと伝えられるというような、そういう意味での役割というのもとても大事だなというように思っています。
 ということを基に、あとは私どものセンターの役割から見た現状と課題とか、市町村とのやり取りをしながら、私も割と市町村とやり取りをするということは、市町村の思いに近いところでの発言になったりもするかと思うんですが、まずこの要保護児童対策地域協議会というのは、ここに限られた時間内でとしていますが、2時間あるいは長くて3時間ぐらいで、具体的に言ってもいいと思うんですが、精華町では80件前後のケースを一気に報告とか検討するんですね。木津川市はその倍ぐらいあります。それが児童相談所と連携をされながら、市町村で見守っているケースになるんですね。
 それを限られた時間で共有をするという意味では、とても大事な部分があるのと、それから、その中で具体的な御家庭の状況をいろいろ見極めて、ここがポイントですよとか、こんなふうに見てくださいねという、ここまでの議論ってなかなかならないところがありまして、ここはきっと児童相談所も抱えている悩みだなと思うんですが、多くのケースをどんなふうに見極めていくかというのは、市町村も児童相談所も悩まれているそんな状況かなと。ケースが増えれば増えるほど、そういうことについては悩みは深いのかなというように思っています。
 それから、先ほどショートステイということで、私どもの役割をお伝えしました。市町村の方と話をしていると、ケースの今後の展開について、どうしても市町村の方と児童相談所の方との温度差があるということは、時々聞く話なんですね。市町村は身近なところに学校とか保育園とかいう、そういう地域の方がおられますので、何とかならないかという思いが、これはもう正直あると思うんですね。
 一方で、児童相談所はやはり法律に従って、先ほど話がありましたが、子どもの権利とか権利保障という観点から業務を展開しますので、これはやむを得ないと思うんですが、現場のそういう思いと児童相談所が担っている役割との、ここのずれというのが、それぞれの立場に立ったら、それぞれ一理あるなとは思っているんですが、ここのずれをできるだけ解消していくようなことも、虐待の再発防止とか未然防止の上では、とても大事なことじゃないかなというように思うところがあります。
 最後になりますが、今、私の話の中で、冒頭というか、途中で少しお話をさせていただきましたが、児童家庭支援センターの役割は、地域の相談機関、それから市町村への支援という意味でも、とても重要だなというように、実はこの機会を与えられて、改めて私も感じたところがあります。
 京都府としたら、順番に充実というか、拡充していってもらっているんですが、さらに、またそれぞれの圏域で、児童家庭支援センターが増えることによって、未然防止にもつながるんじゃないかなというような、そういう期待も含めて、児童家庭支援センターの意味合いがあるかなということと、それからショートステイの話を少ししましたが、実は今ショートステイは、京都府内の児童養護施設と乳児院が各市町村と契約をして、それぞれ引き受けています。
 京都府内の児童養護施設は、私どもを合わせて5ヶ所、乳児院は2ヶ所ですので、十分ショートステイのニーズに応えているかといったら、そうじゃないところがあると思うんですね。先ほど言ったコロナ陽性、今回はコロナ陽性でしたが、施設の事情で、できたら引き受けてあげたいけど、今は無理だというような場合もありますし、市町村から言えば、できるだけ確保しておきたいというような、こういう思いもありますので、国は実は里親家庭とも契約ができる、こういうように方針を改めて出しておりますので、京都府の市町村においても、里親家庭と各市町村がそれぞれ独自に契約されるというような、こういう動きがあってもいいんじゃないかと。これは、ただ市町村の判断とか事情にもよりますし、里親さんの御家庭もいろいろありますから、すぐにできるというものではありませんが、ショートステイの拡充というようなことを考えたときも、1つ充実になればというように思っております。
 最後の市町村と児童相談所との、言わばコミュニケーションというか、相互理解については、これも1つの案ですので、これは私が個人的に思っているぐらいでとどめておいていただいてもいいかなというようなところで、一応おおむね与えられた時間になったかと思いますし、また、その他、先生方からの質問があれば、私のほうで分かる範囲はお答えをさせていただこうと思っております。
 以上、まず私からの話題提供ということで、報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。

◯宮下友紀子委員長  早樫様、ありがとうございます。
 説明はお聞き及びのとおりでございますが、元の状態に復するまで、しばらくお待ち願います。
 それでは、本日の所管事項の調査におきましては、テーマについて、参考人も交え、委員間の活発な意見交換の場なるよう運営してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、御意見、御見解等がございましたら、御発言願います。いかがでしょうか。

 

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◯島田敬子委員  本日はありがとうございます。
 法律は改正されて、こども家庭センターができたという経過を聞きまして、それから先ほど、さらに増やすということもおっしゃいました。改めて、センターの体制なんですけど、専任が3名でいらっしゃって、センター長と相談員さん、心理士さん、相談員さん、心理士さんは正規の方なのでしょうか。それとも非正規、体制上はどうなっているのか、お聞かせください。

◯早樫一男 参考人  専任の相談員と心理士、各1名は、まず国が基準として設けている人数設定なんですね。それを踏まえて、今、相談を受けているという、こういう現状なんですが、この人数だけでは十分回り切らないので、実は私どもで言えば、児童養護施設と乳児院にも心理職、心理士がいますので、相談に対応できる職員がプラスアルファで応援に入っている、こういう感じです。私も実はもともと心理のOBですので、たまには相談に、私はセンター長ですが相談に携わっている、こういう状況で、大体恐らくは、ほかのセンターでも、基本は国のそういう人員配置をベースに、配置というか人数設定はしているというように思います。

◯島田敬子委員  従来、こうした相談機関の心理士さんなんていうのは、非常勤という体制がずっと続いていて、これは本当に改善しなきゃいけないと思うんですけれども。舞鶴、京丹後も、こちらのほうも養護施設と乳児院等があるので、つくっていこうということなのか。応援をいただきながら、そんなことでしょうか。

◯能勢文音 家庭支援課長  舞鶴のほうは乳児院はない状況にあります。児童養護施設のみとなっておりますが、体制が整うということでお願いしてきたところです。
 丹後のほうは、児童養護施設と乳児院と両方ともお持ちですので、そちらのほうで、丹後は、地理的に児童相談所も遠いですので、丹後のほうで実施していただくというような形になっております。

◯島田敬子委員  この後、法律上は、児童相談所みたいに配置基準とか、そんなことがあるのか。京都府がこれ以外も、丹後、舞鶴、山城と、また地域的なバランスがよくないと思うんですが、次の計画というのは、どうなっていくんでしょうか。

◯能勢文音 家庭支援課長  現在では、まだ未定の状況です。結構なお金がかかってしまいますので、しっかりと財政当局と相談しながら、必要な措置について、これから協議してまいりたいなと思っているところでございます。

◯島田敬子委員  ということは、まだ目標とか計画はないということですか。

◯能勢文音 家庭支援課長  現時点では未定ですが、課としての思いとしましては、全養護施設で設置していきたいという思いはございますが、これは正式な目標ということにはなっていない状況です。

◯島田敬子委員  児童相談所にしましても、福知山市以北は相談機関がなかったということから、何らか達せようというふうに思うんですけれども。やはり重要なセンターでありますので、バランスよくといいますか、地域に身近ということであれば、計画、目標を持って整備されるべきかなと思ったのと、従来、身近な機関ということであれば、市町村ということになってきて、要保護児童対策協議会なども市町村と児童相談所の間で、それから身近なという点では、先ほどお話があった保健所、保健センター等が未然防止、親への支援という点では重要だったというふうに思うんです。
 その点で、法改正の狙いというのは何があったんですか。市町村のこれまでの役割が、なかなか体制上、専門的な人材の確保とかも課題があったので、こういう中間的なセンターができたのかどうか、その辺がちょっと分からないので。
 それから、さらに身近ということでいけば、市町村の体制が、専門的な人材確保を含めて、支援体制が必要ではないかなと。そのようにして、相談所と市町村との意見、コミュニケーションもさらにうまくいくのではないかなという思いがありまして、ちょっとお尋ねしたんですが。

◯能勢文音 家庭支援課長  委員おっしゃるとおり、一番身近な地域というのは市町村だと思います。市町村のほうと、こういった児童相談所ではない相談機関、児童家庭支援センターというと、身近な地元の近いところであるような、こういう相談機関に、児童養護施設で支援をされているところですので、専門的なスキルもかなりお持ちの事業所さんですので、相談もしながら進めていくというところでお願いしている、そういう児童家庭支援センターが設置されていくというふうに考えているところでございます。

◯島田敬子委員  それとともに、市町村の体制もさらなる拡充というか、体制の強化が必要だというふうに思います。
 それで、相談件数が多過ぎて、なかなか対応できていないというお話もございました。今、児童相談所の児童福祉司さん1人当たりの持ち件数というのは、どういうことになっているのでしょうか。

◯能勢文音 家庭支援課長  今、正しい数値は分かりませんけれども、大体100件前後というふうには聞いているところでございます。(後刻訂正)

◯島田敬子委員  この間、東京の世田谷区の児童相談所も調査してまいりましたけれども、100件というのは、世田谷区の倍以上で、これは対応するのが児童相談所も大変だろうし、家庭支援センターとの連携、コミュニケーションする上でも大変な状況だというふうに思います。先ほどお話がありましたように、順次増員をしてきているけれども、対応としては、まだまだ増やしていかなきゃいけないのではないか、このように思うわけですけれども、いかがでしょうか。

◯能勢文音 家庭支援課長  京都府では、国の新プランに合わせまして、来年度も増員の方向で今、検討しているところでございます。しっかりと支援につながるようにしてまいりたいと考えております。

◯島田敬子委員  現場の早樫参考人からも御意見いただけたらと思います。

◯早樫一男 参考人  幾つか、今、質問いただいた件で、私からの補足というか、感想も含めてなんですが、まずこのセンターができたのは、やはり児童相談所が虐待対応で、かなり目いっぱいというようなところもあるんじゃないかなと。児童虐待防止法が始まって約20年ぐらいになりますので、その間の増加傾向、どうしても虐待中心の対応になりますから、身近な相談機関というところで、児童家庭支援センターという、その設置になったんかなと。
 それから、先ほど話がありました児童家庭支援センターの多くは、児童養護施設もしくは乳児院の施設に付設という形でできているんです。それは、言わば児童養護施設とか乳児院は、子育てのそれなりの専門的な知識とかノウハウがあって、それを子育ての御家庭に還元できるだろうというようなところで、児童養護施設と乳児院しかできないというもんではないんですけど、NPO法人なんかもできるような、そういう枠組みなんですが、基本的には、そんなところでスタートしているかなというように思います。
 それから、未然防止で言えば、この間、委員方も関心がおありだと思うんですが、死亡事例等で、虐待の死亡事例は、実は年間50件から60件ぐらい、もうちょっとある場合もあります。国が報告で言っているのは、1歳未満のお子さんが、そのうちのまた半数以上だというような、こういう報告がありまして、それを踏まえて、市町村がまさに保健部門と一緒に、乳幼児の全戸家庭訪問とか、新生児の全戸家庭訪問かな、こんにちは赤ちゃんという、一般的に分かりやすい名前でしているんですが、まず未然防止のさらに未然防止じゃないけれども、新生児さんの御家庭を訪問する。これを市町村の保健師さんとか相談担当者と家庭訪問して、逐一、家庭の状況あるいは保護者とのコンタクトを取る。こういう形で、今、市町村は動いているところがあります。
 私どもは、その報告を聞いたりはしているんです。その中で必要なケースは、またショートステイなんかにもつながっているという意味で、先ほど質問もありましたけれども、未然防止のさらに一歩手前みたいな、こういう活動は市町村ではなされている。こういう状況かなと思います。
 一方で、市町村も人材確保というか、なかなか専門の方を定着するような、ここが課題だと聞いておりまして、というようなところで言えば、人材確保も、特に専門的な領域でいえば、課題になっているのかなというように思うというのが、私の感想とお答えになります。
 以上です。

◯島田敬子委員  ありがとうございます。子どもの命を守るために、重層的に対策が必要ではないかなというふうに思っています。そういう点でいくと、妊娠、出産、この前後もいろいろとNICUにお世話にならならなければいけないような子どもたちを抱えた御家庭は、医療機関との連携による支援ですとか、それから今テレビでもよく報じられておりますが、望まぬ妊娠の親子をどう支援していくのかとか、本当に今大変困難な状況にある女性、そして子どもたちがたくさん増えているなというふうに思っておりますので、本当に体制も強化しなきゃいけないし、新たな課題に対応した方策も検討すべきではないかなと思います。
 望まぬ妊娠の末に生まれた子どもたちへの支援とか、それは京都府内ではどういうことになっているんですか。これだけお聞かせください。

◯西田一慶 こども・青少年総合対策室企画参事  先ほど能勢家庭支援課長のほうからも、母子保健施策との連携のお話をさせていただきました。市町村のほうでは、妊娠から出産、そして産後という形で、切れ目ない支援を妊婦健診であるとか、先ほど早樫参考人からも御紹介がありました、乳児家庭全戸訪問事業であるとか、その他いろんな場面場面で、そういったお母さん、今、島田委員がおっしゃったような、予期せぬ妊娠の方という形で、配慮が必要な母子の方もおられるというふうになっております。
 そういった方に対して、早めに、市町村に来られた際に、未然発見といいますか、見つけた段階で、ずっと伴走支援をしていくとか、そういった形で市町村のされていることに対して、京都府のほうでは、そういった支援の体制について、市町村中心となるのが子育て世代の包括支援センターというのがございますけれども、そういったところの、今ほとんど府内では25の市町村でできておりますが、最初、初期の頃にはそういったところの設置の支援であるとか、出来上がった後の運営支援等を京都府のほうで一緒にやっているところでございます。

◯島田敬子委員  京都市内などの家庭訪問の保健師さんなどは、退職された方が来られているケースも多くて、フランスではネウボラという制度があって、ころころ変わるんじゃなくて、そういう困難には家庭にはずっと寄り添って支援をするというふうな、そういう体制なんかもつくるべきかなと思っておりますが、いずれにいたしましても、市町村、京都府で中間のいろんな機関が協力をして、引き続きの御努力をお願いいたします。
 感謝も申し上げながら、要望させていただきたいと思います。ありがとうございます。

◯能勢文音 家庭支援課長  島田議員の御質問、1点訂正させてください。
 平均のケースの数でございます。100件と言いましたけれども、そこから増員を図っておりまして、現在40件弱まで減ってきているところでございます。すみません、大変失礼いたしました。

◯島田敬子委員  ありがとうございます。