閉会本会議がもうすぐ始まります。 今議会には「米軍レーダー基地建設中止・撤回を国に求める意見書を上げてほしい」との府民請願が、個人・団体から539件と府議会史上最高の請願が寄せられました。
私の所属する総務環境常任委員会で審議をすすめてきましたので、審議結果等について、緊急宣伝で報告をさせていただきました。 自民・民主・公明党は「日本の防衛に必要。抑止力になる」と政府・防衛省の言い分をそのままを理由にして、請願に反対をしました。
昨年2月23日、市民も京都府も府議会も、まさに「寝耳に水」の形で、京丹後市・経が岬への米軍レーダー基地建設計画を知ることとなって以降、臨時の全員協議会、毎回の定例議会でこの問題の本質(日本を守るものではなく、アメリカのミサイル防衛網整備の一環であり、日本を守るものではない事実)を突き付けています。
集団的自衛権行使容認でアメリカに向けられたミサイルを日本の自衛隊のイージス艦から迎撃する構想まで言及している問題、さらに、強力な電磁波が人体や環境に及ぼす影響や、米軍人軍属が160人も駐留して沖縄のような事件事故が起こる危険性、山陰海岸ジオパークにも指定され自然公園法でも一本の木も伐採が許されない地域にもかかわらず、アメリカが実施するはずの環境管理基準に基づく調査すら行わず、国や自治体独自の環境影響評価調査も行わずに強引に基地建設を強行しているなど、度重ねて問題点を指摘し、基地建設を中止するよう求めてきました。
こうした点については、先日に京都新聞が報道したように、国や防衛省の言い分と米軍側の言い分が多々食い違っている問題も今議会で改めて指摘し、認識をただしたのに対し、理事者は、「日本政府の情報については、米側のやり取りを明らかにすることは、相手国との信頼関係もあり、回答は差し控える」との答弁でした。
これまでも、住民説明会等でも、繰り返し、「軍事機密でアメリカとの信頼関係が壊れるから回答できない」と答弁してきたことと同じです。住民世論におされて京都府は4回にわたり防衛省に質問書を送り、これに防衛省が回答してきているのですが、肝心かなめの問題で日米の信頼関係・軍事機密を理由に何も明らかにされない、ということが繰り返されました。
京都府はいつも、国・防衛省のいいなりでした。
京丹後では昨年1年間だけでも106人の方が、公立豊岡病院を核に実施されている三府県ドクターヘリで救急患者として運ばれています。強力な電磁波の影響などから半径6kmの飛行制限区域が設けられていることなど、ドクターヘリ運航にも重大な支障をきたします。
「ドクターヘリが飛行するときはレーダーを停波すると米軍責任者と約束した」と理事者は言いますが、青森県車力基地では海難事故の際の捜査でも停波の事実がなかったとの米軍関係者の発言もありますから、この点について真相を明らかにすべきとただしました。その結果、防衛相に確認すると述べたものの、府としては現段階で豊岡病院側には連絡も調整も行っていなかったことも明らかになりました。
こうした状況も関わらず、昨年9月19日に山田知事は早々に協力表明をしていました。その責任は重大です。