令和3年11月定例会 府民環境・厚生常任委員会(2日目)及び予算特別委員会府民環境・厚生分科会(3日目)―2021年12月14日〜「丹後半島に計画されている大規模風力発電施設の設置に関する請願」 島田敬子府議・馬場紘平府議・光永敦彦府議、他会派府議の発言部分

付託請願

・第1412号請願「丹後半島に計画されている大規模風力発電施設の設置に関する」について審査が行われた。

◯馬場委員  紹介議員の1人として、ぜひ皆さんに請願への賛同を求めるために発言をさせていただきます。
 現在、丹後半島周辺では複数の事業者が大規模な風力発電所の開発を計画しております。請願者である丹後地域の皆さんは、自然エネルギーの導入促進、こうしたものが大切であるということは理解ができるけれども、尾根筋に高さが130mから180mの風車が最大で50基程度並ぶというような計画に大きな不安を抱えておられます。
 山陰海岸ジオパークや伊根の舟屋などが周辺にありまして、そうしたところの景観がどうなるのか、またクマタカなど希少な動植物が生息する地域でもありまして、そうしたところへの自然環境への影響がどうなるのか。山岳地域などには、資源はもちろんですし、日本で最古の羽衣伝説とも言われますが、そうしたものが残る歴史的な文化の地域でもあると。
 人々の暮らしと織りなしてきたこうした地域をしっかりと守ってほしいという立場で、本請願には環境アセスメントだけではなくて、地域に住む住民の皆さんの声をしっかりと聞いていただいて、業者へのヒアリング調査なども含めて行ってほしいし、市町村などが進めている地域開発のゾーニング、こうしたものに京都府にも支援をしていただくように意見を上げてほしい。また、国や府に対して、必要に応じて意見を上げることを求める内容になっています。
 府内で初めてこうした大規模な風力発電所が建設をされるというのは、計画も含めて初めてだというふうに言われていますけれども、そうした中で挙げられている地域住民の皆さんの当然の不安の声にしっかりと応えていくということは、自然エネルギーを普及させて推進をしていくという意味でも、本府議会としても本委員会としてもしっかりと取り組んでいくべきものではないかなというふうに思いますので、ぜひ皆さんの賛同をお願いしたいというふうに思います。
以上です。

◯四方委員(自民党)  私は、ちょっとこの請願というのは、請願になじまないんではないかなというふうに感じるところがあります。それは、この風力発電の計画というのは、本会議のたしかどなたかが質問の中でおっしゃって、そんなことがあるのかというふうに私も思ったぐらいのことで。今、もう少しこれが例えば地元自治体が進めていくという話になっているとか、もう事業者が具体的に本当にこんなものを何基設置しますというようなことになって、それに対して地元からいろんな声が上がるというなら請願として審議するということは、それは必要なことだと思うんですが、今の段階で我々が例えば自治体のこのゾーニングとかそういうことに対して京都府議会から何か物申すというか、そういうことはちょっとやり過ぎではないかなと。
 そこはあくまで、まずは地元の皆さんと地元自治体が当然事業者といろいろ話し合っていただいて、そして、その上で必要な許可なり手続、そういうのが京都府に実際に上がってきて、我々が何か判断しなければならないことができたら、またそれをいろいろ審議するということが必要だと思います。ちょっと、この段階でそういうことをするのはどうかと思います。
 あとは、この請願の中にも例えば迷惑施設という、風力発電がそういうような書き方もされていますし、これはちょっと、先ほど馬場委員もおっしゃいましたけれども、そういった再生可能エネルギーと風力発電自体を否定されるものではないというんだと思いますが、ただ迷惑施設というふうに書いてしまわれるのは、それならどうなのかなというふうに感じる点があるので、私はこの請願には賛同できません。

◯馬場委員  少し勘違いをされているところもあるかなと思うんですが、文面をよく読んでいただくと、例えば迷惑施設と書かれているのは、そう思わざるを得ない状況が発生しかねないということの表現だというふうに思います。
 現段階で府議会として取り上げる段階ではないのではないかということなんですけれども、既に環境アセスの手続に入るというような話が出されていて、具体的に例えば集落の水源地域周辺を大規模に伐採などを行っていくような話も出されていまして、そうしたものも含めて今不安の声が地域の中では非常に大きくなってきているという実態があります。
 そういった意味では、これから現実に、実際そうしたことがされてしまってから対応するということでは非常に遅いですから、一方でこういった環境アセスの話なども含めて、当然地域には業者から説明が行われるということで非常にびっくりされているところもありますし、そうしたことも含めて今改めてこの段階で地域の皆さんの不安にどのように応えていくのかということを議論して、求められているもの、先ほども申し上げましたように、頭からこの風力発電全てを否定をするという趣旨のものではありませんので、そうした地域の不安にしっかりと応えるためにも、私たちの声をちゃんと聞いてほしいし、業者に対するヒアリングなども行えるものであれば行っていただきたいというふうな中身になっていますので、決して何か行政を飛び越えて府議会がその力を行使するというようなものではありませんので、そこは、ぜひ中身について御賛同いただければなというふうに思います。

◯四方委員(自民党)  これは法律なり、いろんな規制をするものがしっかり実際にあるわけなんで、その範囲の中で当然京都府が必要な許可とか調査とか検査とか、そういうものを行った上で権限の及ぶところではするべきだと思いますが、それで今のところは私は十分なんではないかなと。
 それと当該の自治体の皆さんが、自治体の住民の皆さんと直接いろいろ話を当然されていると思いますんで、その話の中で決められることであって、この請願を京都府議会が取り上げることは、やはりそういうことに対して何かこう、私自身も実際この計画の中身というのは今の時点、府議会に何か上がってきた話でもありませんし、そこまで分からない中でこういうことに賛同するというわけにはいかないんではないかなと。
 今後もこういう請願がこの時点であやふやな形というか、はっきりとした計画も何も分からない形で出されてきて、それをこういうところで審議するというのは、ちょっとやっぱり不適当ではないかなと私は思います。

◯馬場委員  行政に1つ確認をしたいと思うんですが、今、実際には形としてない計画だというふうに四方委員は御理解をされているようなんですけれども、そういうことでいいのか。実際に今計画として進められようとしているものだということで私は理解をしているし、地域住民の皆さんもそういった中で業者との話し合いであったり、行政の中での話し合いなんかをされているというふうに理解をしていますけれども、そういったものだというふうに理解をしていますが、京都府としてはどのように考えていますか。

◯笠原環境管理課長  今、環境アセス法の手続の配慮書という段階でございます。これは、先週金曜日に出てまいりました。この配慮書の段階と申しますのは、事業計画がまだ固まる前の段階のものでございまして、この配慮書手続を通じまして私どもは知事意見を出して、事業者に環境配慮をしてくださいということを申し上げながら、事業計画が今後絞り込まれていくというふうに認識をしております。
 以上です。

◯馬場委員  ということで、確かに事業計画としてはまだ固まっていないところがある。それは設置の基数などについては当然今後動いてくる可能性はありますけれども、そうしたものも含めて、やはり地域住民の皆さんの中では、これだけの大きな、先ほども説明したように130mから180mというような大きなものが建てられていくということになれば、建てられてしまってからであるとか、環境アセスはえてしてそういうところがありますけれども、例えば環境基準に見合うかどうかだけではかれないもの、先ほど御説明したような地域の歴史や文化の問題など含めて、そうしたものが環境アセスの中でどこまではかれるかというと、それは極めて難しいところがありますし、そうしたところへの影響などを含めて、地域住民の皆さんの不安というのは大きくなっています。
 そういった意味では、改めてこうした問題というのは、現段階であっても府議会としてもこの請願をしっかりと受け止めていくということが、地域住民の皆さんの不安に応えるという意味でも大きな意味を持っているというふうに思いますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

◯片山委員(自民党)  今、馬場委員のほうより理事者に今の計画の状況等の質問があったんですけれども、日本というのは法治国家でありまして、それにのっとって都道府県が各種条例をつくて、様々な規制であったり、いわゆるその申請を審査していくという手続で事業というのは成り立っていくんですけれども。
 ちょっと理事者のほうにお伺いをしたいんですけれども、これは多分大規模開発になりますんで、例えば土砂条例であったりとか林地開発、林発であったりとか様々な条例を京都府はつくっておりますんで、その辺の状況をどのような、もうすぐ環境アセスに入るというんですけれども、これから手続上いろんな条例がありますんで、それをクリアしていくということで、どのような条例といいますか、多分土砂条例と林地開発と、これは宅造ではないですよね。だから、いろんな条例があるんですけれども、その辺をクリアしていかなければならない条例というのは、どのようなものがありますか。

◯硲エネルギー政策課長  関係の法令でございますが、先ほど環境管理課長からも申しましたとおり、まだ事業計画が固まっておりませんので、明確にこの条例なりこの法令に該当するというものはないんですけれども、一応想定されるものとしましては、森林法なり、その森林法に基づく林地開発行為の手続に関する条例と、災害からの安全な京都づくり条例と、国定公園のエリアにも入りますので自然公園法、あと先ほどの環境アセスの関係の環境影響評価法と、土壌汚染対策法、土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例などが該当の可能性がある。ほかにも砂防とか、いろんなことがあるんですけれども、現時点で該当しそうというふうに考えられるのは、こういう法令なり条例になっております。
 以上です。

◯片山委員(自民党)  先ほど申しましたように法治国家でありますし、各都道府県が様々な条例をつくって、しっかり条例を審査をしていく。それまでにまだ至っていないと。だから、先ほど四方委員がおっしゃったように、これは請願には値をしないという案件でありますけれども、あえて紹介議員で馬場議員がおられますんで質問したいんですけれども。ここにありますように、風力発電建設に関わり各地で事業者と住民の紛争が相次いでいるということ、これは紹介議員でありますんでもう1度、この辺は熟知されてると思うんですけれども、その辺をちょっとお伺いしたいなと思います。

◯馬場委員  当該事業者の中に前田建設工業という準ゼネコンが入っていますけれども、この事業者については、他の地域で開発行為が行われるということについて住民の反対などもあって撤退をしたという経緯もありまして、そういったことも含めて書かれているというふうに理解をしております。

◯片山委員(自民党)  その各地というのはどこですか。
 委員長、もう結構です。先ほど申しましたように、理事者のほうにありましたように、計画自体がまだ上がっていないという段階で、先ほど馬場委員がおっしゃったように前田建設工業ですか、社名を出すと言われましたけれども、そこが撤退をされたと。ということは、まだ計画が上がっていないのに、ここで請願を我々が審査をするということに、先ほど申しましたように私は値をしないと。そもそも先ほど今おっしゃったとおりですよ。撤退された事例もありますから、ここにまだ上がってきていないものをどういうふうに我々が審議をして、請願を賛成するか反対するのかということすらできないということをあなたは自らおっしゃったじゃないですか、今。そういうことでしょう、今。だから、これは私は請願に値しないので反対をいたします。
 以上です。

◯島田委員  この問題は本会議場でも取り上げたことがありますので、ああ、やっているなという関心の程度だとおっしゃっていますが、ちょっと問題だと思います。先日、地球殿堂の表彰式もございました。貴重な森林を伐採して太陽光、風力発電とかやるのは本末転倒だと。そういうのはやっぱりきちっとルールもつくるし、ゾーニングもするし、環境に配慮してやるということは当然だと、環境の専門家の方の御発言を私は勉強してきました。再生可能エネルギーだからといって何でもかんでもというわけにはいかない。だから請願者は、「環境アセスメントや関係する法令・条例等に適合するか否かとともに、立地地域の府民の声を聞き、その可否について国、京都府に意見を届けるよう、次の事項にして請願する」と、「市民の不安について、事業者、審議会を招致しヒアリングを行い、議論の内容や、進捗を府民の代表として責任を持って、調査・検討」していただきたいと。
 私どもは、現地の調査に行ってきました。御存知のように丹後半島は砂地でとても、土砂災害危険地域が何1,000ヶ所もありますよね。その山の尾根を削って大規模につくるわけです。地元は、これまでの台風、豪雨災害で土砂災害が起きて、天然アユが遡上する川が土砂で満杯になっておりましたり、決壊寸前すらあった。その上流域を大規模に開発するわけです。
 それで、そうした開発について不安を持つのは当然であります。その現地に、先ほど法治国家とおっしゃったけれども、条例に基づいてとおっしゃったけれども、府民のそういう住環境なり、あるいは土砂災害等の危険から守るという意味での様々な林地開発の問題とかの条例を持っている府という立場ならば、現地に行ってどういうことになってるのか、住民の意見を聞いて、そして必要な調査なり意見を共に聞く立場にならなければいけないんだけれども、それは開発業者、民間と地域の問題だと言って、やっぱり一歩引いているわけですよ、指導の問題が。なので、こういう意見が出てくるわけです。
 それで、アセスメントで法治国家とおっしゃったけれども、アセスメントでそういうことをやった上に、たくさんの事故、事件が起こっているじゃないですか。だから計画は知らないんじゃないんですよ、ちゃんとホームページを見れば分かるんですから。
 それから、北部の議員さんだったらちゃんと現地に行って調査するぐらいやったらどうですか。だから住民がこれに反対せよではなくて、「事業者、審議会を招致しヒアリングを行い、議論の内容や、進捗を府民の代表として責任を持って調査・検討すること」ですよ。あるいは「立地自治体等で検討されるゾーニングなど新たなルールづくりについて、京都府としても市町村と協力をするよう、京都府に強く求める」ですから、何も請願にそぐわないということではないんですよ。
 現に開発行為がそういうふうにあちこちこれから行われます。そのときのやはりゾーニングというのは、その必要性については求められているというふうにあります。ですので、そういう事業者のこれまでの住民説明会をやっても、やっぱり必要な説明をしないと。北陸新幹線問題もそうですけれども、しないんですよ。だから怒っていらっしゃるわけですよ、(不規則発言する者あり)前田開発の現地で撤退は、まだ決まっていませんよ。ちょっとお聞きします。

◯四方委員(自民党)  例えば、そんなんやったら北部の議員ならどんなことでも北部で起こったことを我々現地に行けるのかどうなのかの問題もありますし、例えば本会議でそれが質問に取り上げられて、私は認識はしていますよ。ただ、それによって計画書も何も本会議で出されたわけでもない。その後、資料でいただいたわけでもない。先ほどお聞きしても、まだ配慮書の申請がようやく先週あったというような段階で、むしろ冷静にやらないかんのですね。これは、京都府はいろんなことを許認可する、いわゆる裁く立場なんで、その人間があまり一方の考え方に感情移入して、そして、もちろん住民の方が不安に思っておられると、これは人それぞれ。不安に思っている方もあるでしょうし、歓迎しておられる方もあるかもしれない。いろんな方がある中で、やっぱりそういうことに感情移入をして、そこのいわゆる審査にあまりあれを入れたらいかんと思うんですね。
 そういう意味で、今の時点ではもう少し冷静に、ちゃんとした計画書がもう少し上がってきて、京都府でもいろいろそれを審議されて、その内容がどういうことであるということについて、もし何かここで請願を審議するような場面があるとすれば、そのときはもっとやったらいいと思います。ここで我々がこういう話をしても、島田委員が今おっしゃったことで、本当にその計画を島田委員はちゃんと説明を受けて、ちゃんと許認可を受けたものを見られたわけではないはずなんですよ。まだ京都府は一切そこまでやれてへんわけなんで。もうちょっとこれは冷静に話をしてみると、今の時点で私はこの請願を取り上げるべきではないと最初に申し上げているとおりであって、それ以外私は思いつかんのですけれどもね。

◯島田委員  現地の状況について、先ほど先週の金曜日にアセスメントですか、もう少し丁寧にちょっとどの段階まで来ているのか。それから、いろいろクリアしなければいけない条例上の規制とかたくさんあると。いろいろ開発行為を行う業者との意見交換は現地もやって、そして対応されていますでしょう。現地へ行っていらっしゃるでしょう。その経過については、どういう認識なんか。予測されることはどういうことがあるかというのは、別に環境影響評価任せにしないで、当局として予測される出来事というのは、もう少し具体的に、何に住民が不安がっていて京都府はそう思うとか思わないとか、もう少しリアルに経過報告していただけませんか。

◯能勢委員長  理事者は、先ほどの答弁に対して何か追加でお答えすることありますか。なければなしでいいですけれども。先ほどと同じ内容だとは思うんですけれども。

◯益田府民環境部長  先ほど両課長がお答えいたしましたけれども、現段階では今両課長がお答えした範疇というふうに我々は考えております。

◯島田委員  封じてはいけませんよ。これは事実関係を聞いているわけで、現地に職員が行かれて対応して、その現地のやりとりの内容を見ているはずですし、どういう助言なりされているんですか。

◯能勢委員長  現地に行かれたかどうかの御質問ですね。理事者の方、どうぞ。 

◯硲エネルギー政策課長  京都府といたしまして、地元の住民の皆様と事業者なりがお話をされた場に京都府が立ち会ったことはございません。

◯馬場委員  請願の趣旨をもう1度見ていただきたいなと思うんですが、行政として反対をしてほしい、議会として反対をしてほしいとかいう中身ではなくて、この状況で言うと環境アセスであったり様々な法の中で私たちの意見というのは反映されない部分があるから、そういう部分についてはしっかりと議会としても、私たちの声を聞いてほしいし、一方で自分たちの意見だけではなくて、業者の状況についてもしっかりとヒアリングをして、状況について調査・検討を行ってほしいと。もし必要があるのであれば、国や行政に対してしっかりと物を言っていただきたいというのが請願の趣旨ですので、反対をするとか反対をしないとか、
 今のこの計画がどうだこうだとかいうことではなくて、現状住民の皆さんが明らかにされている、業者の皆さんから明らかにされている事態の中で、例えば水源地周辺の伐採が行われるであるとか、大規模な風車ですから周辺3,000平米ぐらいの開発がされると。そうしたものが、例えば20年間の営業が終わった後にどうなるのかということも含めて、当然地域で住んでいく上では20年後で全てがなくなってしまうということでは、やっぱり地域としては困ってしまうし、そういうことも含めて現状分かっている範囲の中でも様々な不安が地域の中にはあると。そういうことについてしっかりと受け止めて、そういう声を聞いてほしいという中身になっていますので、何か事業に反対をするとか賛成をするとかということではなくて、現状の環境アセスや様々な法律・条例の中で反映されないものをちゃんと聞いてほしいということですので、決して何か。(不規則発言する者多し)

◯能勢委員長  どうぞ、馬場委員、続けてください。

◯馬場委員  今、ここで議論するべきものなのかどうなのかというのは、それは地域住民の声を聞くべきなのか聞かないべきなのかということに、私はイコールだと思うんですよ。この請願の中身はそういうことですから。地域の住民として、住民の声をちゃんと聞いてほしいということがあの請願の趣旨ですから、そうしたものについて否定をするということは、まさに議会として、地域住民の声についても今何も決まっていないんだから聞きませんよというふうな姿勢に私はなってしまうというふうに思うので、そこはやはり大きな問題があるのではないかなというふうに思います。

◯片山委員(自民党)  それじゃあ、風の半島TANGO(丹後半島の野山を守る会)の会員さんは何人おられるんですか。

◯馬場委員  11名の呼びかけ人がおられて、現段階でも賛同人を集めておられますけれども、私が聞いている範囲では200人を超えて賛同者が集まっているというふうに聞いております。

◯片山委員(自民党)  それは地域の声じゃありません。

◯馬場委員  人数をもって地域の声ではないという判断をするのは、私は大きな問題があるというふうに思います。

◯光永委員  私も紹介議員の1人ですので、少し事実関係で誤認があるかなと思う部分について、少しお伝えしたいと思います。
 請願されている団体の人数は、先ほど馬場委員が言ったとおりで広がっているんですけれども、これは最近できてきた団体の1つですので、それまでにやっぱり経過があるかと思います。少し記憶にあったという本会議の質問、それは私がしたんですね。それで、そこでも紹介させていただきましたけれども、経過も大体そこで述べておりますので、まだ議事録は上がっていないかもしれませんけれども、また上がったらお読みいただいたらと思います。
 そこで述べていますとおり、例えば上宇川の7つの連合会の区長会などが、この計画については問題があるんじゃないかということで、京丹後市宛てに、これは反対してくれということではなくて、積極的な関与をしてほしい。つまり、建設事業者と住民とのいわば民民のものだから、行政が介入するのは先ほどおっしゃったようなその手続の間における審査ということになってしまうから、やっぱりそれでは地域の安全とか、いろんな不安、安全を守れないし不安にも応えられないから、最初から積極的に関わってもらえないかということを上宇川の連合会が出さはった。だから、すごい地域がもう丸々上げた声だったんですね。それは今も続いているとお聞きしております。
 それがあって京丹後市は調査の補正予算を9月だったかと思うんですけれども、議会で出されて、先ほど撤退という話がありましたけれども、この当該の1つの計画を持つ前田建設業工業は出羽三山に風力発電を建てるというときに、修験道の大事なところであるだとか、貴重な景観を壊されるのは困るとかといういろんな住民の人の運動があって撤退されたんですよね。その方が丹後に建てるということもあったから、これはやっぱりもっと公的に関与をしてもらって、やる上ではいろんな調査が必要だろうということで、全額その調査の予算ではないと思いますけれども、積極的に関与というふうに住民の方は要望されて理解されて、その予算ができてきたと。それで調査などが始まっているようです。
 他方で、本会議答弁も部長からもあったと思いますが、来年度、法律改正に基づいてゾーニングをしていくという計画をできるようになっていて、市町村と協議して京都府も支援するとか、京都府も最終的にはつくることになるかと思います。そういう全体の流れがずっとあるということなんですね。だから、住民の反対が一部だとか、まだ反対が盛り上がっていないとか、意見が盛り上がっていないというわけではなくて、丹後の関係、あるいは宮津の関係、そして磯砂山の辺りは、また別事業者さんが建てるという予定ですけれども、そこも若者の方とか、いわゆる無所属の議員さんとかが磯砂の会とか住民の取組をやったり、議会質疑も私は見させてもらいましたけれども、そういうことも一生懸命やられているので、ある意味立場を越えて、本当にこのままでいいんだろうかということについての疑問がすごいあるんですね。そこは、ぜひ御理解いただきたいなということです。
 それと、もう1点、法治国家という話がありましたけれども、法治国家というのは、もともと国民の社会生活を法律でもって保護するということが基本ですので、今ある法律の運用をどうするかという話じゃなくて、その土台は住民の生活をどう守るかということです。京都府の昨日の論議もあったみたいに、エネルギーの論議をしたときのエネルギーの地産地消が大事じゃないかという論議もあったし、京都府庁のプランの中にもそういうことも書かれていて、これはすごい大事なことですねというやりとりをさせてもらったんですけれども。
 やっぱり、エネルギーの地産地消といった場合に、住民の参画というのは欠かせないんだけれども、今進んでいる現実で自治会が声を上げざるを得ないというのは、やはり住民の参画があんまりできていなかったり、情報が公開されていなかったり、対等に話し合う場がなかったりとか、そういうことになっているから計画も出てこない。計画も出てこないから分からない。だけれども、当初の説明をしたのでは、丹後全体で50基ぐらい、180mぐらいのが建つよと、それはもう言うているんですね。詳細設計が決まっていないけれども、50基ぐらい建てるということは、もう業者はそれぞれ宣言をされていまして、あとは詰めの段階、法律に基づいた詳細の設計という段階なので、そこは大まかな概略図というのはもう既にあるというふうに私は理解しておりますので、そういう段階で京都府の計画にもあるように住民参加が必要だけれども、住民がちゃんと話し合いができてないし、説明もされていないから、そういう状況を踏まえて、この請願は京都府として、いわばアセスの手続の話とは別に、もっと京都府としても住民の思いや不安を直接よく聞いてほしいということを述べておられるということになっているし、二元代表の一翼の京都府議会からもそういう声を上げてほしいということです。
 そして、3つ目は、京都府も今後法律改正に基づいて考えようとするゾーニング等について、積極的に自然を守る立場から頑張ってほしいという、そういう請願なので、これは今のタイミングしかないんじゃないかなというふうに僕は思っていますので、先ほどの幾つか意見があったことについては、そこは、ぜひ御理解をいただきたいなというふうに思いますので、そういう点では、請願をすることがなじまないということではなくて、請願をするのはもう今しかないんじゃないかという、私はむしろ今の状況を踏まえて思っていて、そういう意味で、馴染む、馴染まへんで賛成・反対じゃなくて、中身として賛成していただきたいなというふうなことを改めて紹介議員の1人として要望しておきたいと思います。
 よろしくお願いします。

◯四方委員(自民党)  私の認識は間違っていなかったなというのを今お聞きしても思ったんですが、どなたが質問されたかちょっと覚えがなくて、光永委員と知らずに誠に申し訳ありませんでしたが、その質問を聞いたときにも同じことを思いまして、京丹後市は京丹後市として、地元自治体として住民の声を聞いて、それなりに対応をちゃんとしておられるなと。まずは京丹後市が地元の問題として、そして京丹後市が全然話を聞かないということでもないし、一緒になって住民の皆さんの声を聞いて、また事業者との話もしておられるなと思ったんで、そこに対して京都府がいわゆる上からまた何か口を挟んでいくようなことではなくて、まずは地元のその対応にお任せしようと。これは、もし私の地元の綾部市でそういうことが起こったとしても、私は地元の議員として同じことを思って、まずは綾部市と事業者と地元の話に、そこで一定の結論が出るのを、京都府としてはまず見ておいてほしいと。そして、法的な手続で必要があれば、もちろん京都府に申請をして許認可を求めるんで、その際には公平にちゃんと法にのっとって公正な判断を京都府にその際はしていただくし、当然管理・監督、いろんなことは京都府の権限の範囲内でやっていただかなければならないと。
 私が俎上に上げるのはおかしいと、ちょっとなじまないと言ったのはそういうことで、今の時点は、まだやっぱり地元でもう少し話を煮詰めていただく段階であって、この時点で我々京都府が、それこそ私の目の前に具体的な詳細の設計も何もありませんので、ここのその段階でそういうことについて口を出していくということは、変に予断を挟ませるというか、やはりそういうことになってしまうと思うんで、この時点は、まだ内容を審議するレベルにもないんで馴染まないというふうに、内容で判断してくれと言われても、内容に判断がしようがないんで現時点では賛成できないと。そういうことで、ちょっとこの行き違いはいつまで話してもなかなか、平行線をたどると思いまして、これ以上は申し上げませんが、そういう意味合いですんで、御理解いただけたらというふうに思います。

◯光永委員  この計画は3つの事業者さんが現在手を挙げておられるんですね。そのうちの2つについては、京丹後市さんと話し合いをするような手続上の問題があると。もう1つ、太鼓山については、今回、公営企業が撤退をする条例改正が本議会にかかっていて、その後、抹消された後に、その太鼓山に新たに別事業者さん、民間さんが参入されるということで、公営企業の所管のところで対応するということに現在はなっていると聞いておりますので、これは丹後全体のことで言っても、手続のことで言っても、京都府がその後どうするのかということは、その一部は非常に大事な直接マターでもあるということは御理解いただきたいなというふうに思います。
 そうなってくると、その問題で言うと、丹後と同じようなことが起こっていて、結局撤退までは京都府の公営企業でやっていたけれども、撤退したらもう民間事業者が入ってくるから、これはあとは民民の話ですよというふうにどうしてもなってしまうんですよね。それは仕組み上は仕方ないと言われるのはそのとおりですけれども、しかし、やっぱりそれに基づいて影響がすごく出るんだったら、もうちょっと間に入って話も聞いてもらえへんやろかと思うのは当然のことで、それ以外の事業者さんのことについても丹後ではそれやって、京丹後市で補正予算がついたと。だけれども、それでもまだ正確な説明もちゃんとないし、住民の声も聞いてもらえないから、それは京都府議会に対しても、ぜひ京都府さんとして直接話を聞くような場を持ってほしいという趣旨で請願されているんで、これは直接京都府に関わる問題も含んでおり、なおかつ現場の住民の不安ということから考えても、そういう声を聞いて、そしてゾーニングなどの、ゾーニングもいい面・悪い面があるかと思いますけれども、実態に応じたものにしていく。
 今、検討作業に入るという局面だから、そういう意味では直接景観とかいうことだけにとどまらず、住民生活がどうなっていくのかについても考えるいいきっかけとして、住民の方からよく声を聞くというのは今あり得るというふうに思いますので、本当に今しかないんじゃないかなというふうに思っておるし、二元代表制の一翼を担っておりますので、やっぱり先を見た対応ということも改めて必要なのじゃないかなということを思いまして、その意味ではぜひ御賛同いただけたらなというふうに思います。
 以上です。

◯片山委員(自民党)  今、改めてこの要旨を読んどるんですけれどもね、これは文章になってないんですよ。事象ばかりで、転結の結がないんですよね。だから、住民の声を聞けとか、地域にもう少し京都府も関与をして住民の声を聞けという文章がこの中に入ってないんですよ。だから、請願で訴えられているんですけれども、何をどうせよという結の部分が、この文章を読んだんですけれども、読み込めば読み込むほど何をどうせいということを書いていないんで。そうでしょう。これは、ゾーニングなどに積極的に関与することを推奨していると、環境省。しているという、そのことばっかりで、じゃあ、どうしてくださいという請願者のその思いが文章じゃないんですよね、これ。丹後半島は大型古墳とかあって、山岳地帯は。(「書いてあるやないか」と言う者あり)どこに書いてあるの。(「2ページにあるやん」と言う者あり)でも、こんなもん最初に書いとかなあかんじゃないですか。(「ええかげんにせえよ」と言う者あり)ええかげんにせえって。

◯能勢委員長  ちょっと厳粛に。もうよろしいか。

◯片山委員(自民党)  はい、もうよろしい。(「話、途中やんか。自分が失敗しといて」と言う者あり)

◯北岡委員(府民クラブ)  よろしくお願いいたします。このことに対してということを今おっしゃいましたけれども、別の立場から今ちょっと質問したりしてよろしいですか、委員長。

◯能勢委員長  どうぞ。

◯北岡委員(府民クラブ)  今、委員の皆様方の意見を受けてということではなくて、ちょっと確認もしたいのでよろしいでしょうか。

◯能勢委員長  どうぞ。

◯北岡委員(府民クラブ)  理事者の方に、こういった請願が上がってきているということは、これは本当にどういう請願でも皆様から上がっているということは重く受け止めて審議をするというのが私どもの立場ですので、その上に立ってちょっと確認をさせていただきたいんですけれども。
 先ほど法令・条例のこと、本当にこれは大事なことでございますし、ここに書いてあるのは歴史的文化遺産とか景観とか急傾斜地等々、ここについては本当に法令・条例を遵守しなければならないと、このことは本当にそのとおりだと思うんですが、今本当に限られた情報の中で物をお聞きするのも何なんですが、現時点として、これから府の役割といいますか、こういうことを遵守していく、また審議会とか、私もいろいろこの請願をいただく前からもそうですが、どういう流れになっていくのかということも一定調べはしたんですが、府の関わりというのは、今の時点で、最後までじゃなくて、今、御不安に思っていらっしゃる皆様方のこの時点で、今の府の役割としてどういうところにあるということが想定されるのか。例えば、審議会の設置とかあるのか。
 それと、もう1点です。御存知だと教えていただきたいんですけれども、やっぱりいろんな皆様方の反対とか賛成とか、どちらということではなくて、まず、この状況を正しくお知らせをして、なるべく多くの皆様方の理解を得ていくということが、これは今事業をされる方が1番大きな責任を持つんですけれども、やはりそこそこの大きな規模となりますと、行政の役割というのも大事になってきますので、今、住民の皆様方にお声を伺うとか、お知らせをするというのはどういう形で行われるのか、この2点をちょっと先にお聞かせいただけますか。

◯笠原環境管理課長  当面の府の役割といいますか、手続について簡単に御紹介いたしますと、今環境アセスメントの手続がスタートしたということでございまして、この環境アセスメントの手続の中で京都府が知事意見を事業者に言っていくと。環境に配慮した設置工事をやってくださいと知事意見を言っていく。その知事意見の作成に当たりまして、京都府環境アセス専門委員会というのを、これは委員がおっしゃいました審議会のようなものでございますが、専門家、あらゆる環境の要素を多角的に審議する、こういった委員会を設置いたしまして、そこでしっかりと検討をして事業者に意見を言っていくというのがそのアセスメント手続の中にございます。これをまずはしっかりとやっていくと。そのほかに、アセスメント以外のそういった関係法令、今先ほどいろいろお答えさせていただきました環境法令につきましては、別途それは各方面の農林部局でございますとか、そういったところから必要な手続について事業者に指導があるということでございます。
 それから、2点目。

◯硲エネルギー政策課長  住民への周知の関係でございますが、現時点では、まだ本当に計画も固まっていないということで、直接的に関係があるであろう地元の集落なりに事業者が説明に入っております。その方法は、まずは事業者から地元市町さんに連絡を取られて、市町さんの日程調整とかも含めてしていただいた上で、市町さんと一緒に、市町さんも間に入ってやっていただいていますんで、本当の関係の地区には入っておられるという状況で。先日ちょっと確認いたしましたら、前田建設のほうで今、これまで計17回入っておられると聞いていますし、ちょっと回数までは確認していないんですが、自然電力さんは旧峰山町と旧大宮町に該当がございまして、旧峰山町に関しては各地域の住民さん全て、住民への説明を1度はされたと。旧大宮町については、区長さんなり役員さんなりのところまでは行ったというふうに聞いてます。
 あと、事業者さんからちょっと聞いていますと、今後、直接的な関係がなくても、もうちょっと広い範囲の住民の皆さん、地域への説明会についてはアセスメントなりの、もうちょっと熟度が上がった段階で開催をしたいという意向はお持ちというふうに聞いております。
 以上でございます。

◯北岡委員(府民クラブ)  ありがとうございます。今の御説明を聞いて、それが十分であるか不十分かということは、ちょっと中身が分からないので私も判断はできかねるんですけれども。まずは当該の京丹後市さんと、それから今おっしゃった1番たぶん近くにお住まいか、1番直接的に影響というのか分かりませんが、お近くにと言ったらいいですかね、建設をされようとしている予定地、ちょっとどこかはっきり、どの程度か分かりませんけれども、予想されるところについての住民に対しての説明とか御意見を聞かれているというふうに今お聞きをしました。
 ですから、私は良いとも悪いとも言いませんけれども、まずは地域の方々の意向が反映されないと、地域が良かったらそれでいいとは言いませんけれども、順番としてやっぱりこの地域の方、また京丹後市の隣接の2市1町になるんですかね、先ほど景観のこともありましたし、いたずらに不安をあおることはよろしくないと思いますが、もしかしたらこうなるんじゃないかというような懸念とかいうことについては、やっぱり払拭できるものは払拭していかないといけないと思いますし、要らぬ混乱を起こさないためにも、やはり丁寧な説明であったり理解を得るものというのは一定必要かなというふうに思っています。
 今のお話を聞いていてそうですし、もちろん先ほどのいろいろな部署にまたがる案件が出てくるかと思うんですけれども、やはり市町だけではなかなか難しいということは失礼かもしれませんが、府のほうで専門性を持つ方々の見解というか、指導というか、アドバイスというか、求められたときにはそういうことについてもされるということでいいんですか。求めに応じてということで、ちょっとこれは確認ですけれども。

◯笠原環境管理課長  はい、関係市町村さんに対しましての技術的助言といいますか、そういったものも府からはしっかりと行っていきたい、このように考えております。

◯北岡委員(府民クラブ)  ちょっと様々にまず確認をさせていただいた次第です。
 とにかく、いろんな話が出ておりますけれども、要は地域住民さんの方が置き去りになるということはよろしくないという話が一番されていた中の1つかもしれませんけれども、さっきちょっと、私の聞き違いかもしれませんが、この請願を採択しなかったら調査しない、何かちょっと語弊がある発言があったんですけれども、この請願をもって、例えば私自身がここに興味や関心がないとか、現地調査をしないとか、そういうことにはならないということは1つ申し上げておくのと、先ほど申したように、この請願が出るまでにもいろいろと調査等々、勉強もさせていただいているということは申し上げておきたいと思います。
 今お話を聞いてもまだ、やっていらっしゃることは今、事実関係は分かりましたけれども、その法令や制度にのっとった形でどういうものができるということが、今まだもう少し見えてこないということもあります。ただ、だからといって住民の皆様方に対して不安払拭という機会も必要だと。
 こういったことをやっぱり市町の方がまず中心に、市町に何もかもということではなくて、まずはここを大事にしていくという順序を踏むのが1番いいかなと。
 請願の3つ目の「ゾーニングなど新たなルールづくり」、これについての是非とか可否については、なかなかこれは必要かどうかということも、この案件がきっかけになると言われるけれども、それもそうかもしれませんけれども、なかなかここについては割と重要な課題になってきますので、この請願のこの場面について、この3番目というのは、なかなかちょっと難しいというか、先ほどもおっしゃいましたけれども、ここでは違うとは言いませんが、馴染まないのではないかというのが私の見解でございます。
 以上です。

 

●審査結果…挙手採決の結果、賛成少数により、不採択と決定した。