令和3年2月定例会 危機管理・建設交通常任委員会 2日目―2021年3月16日〜島田敬子府議の質疑応答部分

報告事項

下記の事項について報告が行われた。
 ・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る京都府の対応状況について
 ・避難所等緊急実態調査の結果について
 ・京都府国土強靱化地域計画の改定(最終案)について
 ・木津川運動公園整備基本計画の変更(最終案)について
 ・京都府流域下水道事業経営戦略(最終案)について
 ・京都府建築物耐震改修促進計画の改定(最終案)について
 ・都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例の一部改正について
 ・京都府住生活基本計画の見直し等について

 

[1] 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る京都府の対応状況について
◯藤森危機管理監  新型コロナウイルス感染症対策等につきまして御報告を申し上げます。
 資料の「新型コロナウイルス感染症に係る京都府の対応状況について」を御覧願いたいと思います。
 京都府では、2月28日に緊急事態措置が解除されまして、3月1日から新しいステージに移行しております。この間、医療関係者の皆様の御尽力、また府民、事業者の皆様の御協力によりまして、府内の新規感染者数は1月17日の154人をピークに減少しておりまして、最近の7日間平均で12.7人となるなど、減少傾向となってございます。本日は、前回の本委員会以降の取組を中心に御報告を申し上げます。
 まず、1ページ目を御覧願います。
 府内では3月14日時点で9,196人の感染が確認をされておりまして、現時点で入院者49名、宿泊施設療養者が32名、自宅療養93名という状況でございます。
 2ページを御覧願います。
 下段の表にこれまでの経過を掲載してございます。専門家の御助言もいただきながら、医療・検査体制の強化、あるいは緊急事態措置等の対策を進めてまいりました。10日に開催いたしました第35回の対策本部会議におきましては、新しいステージにおける感染再拡大防止対策を決定したところでございます。
 3ページ目を御覧願います。これまでの主な取組でございます。
 医療関係につきましては、府市連携で設置いたしましたきょうと新型コロナ医療相談センターにおきまして、11月以降、約32,000件の相談に対応してございます。
 また、受診・検査体制につきましては、PCR検査が実施できる診療所を731ヶ所、また接触者外来57ヶ所のほか、京都検査センター6ヶ所も開設をしているところでございます。
 また、療養体制につきましては、現時点で確保病床が416床、このうちすぐに使用できる病床は350床となってございまして、今後の感染再拡大に備えまして、さらなる拡充に向け、医療機関との調整を進めております。また、宿泊療養施設3施設826室を確保いたしますとともに、自宅療養者の支援体制も確保しているところでございます。
 また、5)のところでございますが、感染再拡大を早期に探知するため、モニタリング検査を実施することといたしまして、駅等の人通りのある場所でのスポット配布型に加えまして、大学や繁華街における団体検査、また高齢者施設従業員等に対する集中検査を実施しているところでございます。
 ワクチン接種につきましては、2月26日に京都新型コロナワクチン相談センター、それから3月1日に庁内にワクチン接種対策室を設置いたしました。3月5日からは医療従事者の接種も始まっているところでございまして、高齢者の接種に向けまして市町村との協議を進めているところでございます。
 4ページ目を御覧願います。
 感染防止対策につきましては、陽性者との接触履歴を把握する「こことろ」を17,000店舗に登録いただいておりますとともに、ガイドライン推進京都会議におけるステッカーをこれまでに約34,000枚を交付しているところでございます。
 また、企業等の支援につきましては、国の支援体制に加えまして府独自の支援制度を創設いたしまして、中小企業、文化芸術団体、また農林水産業等への支援のほか、生活支援にも取り組んできたところでございます。
 5ページを御覧願います。12月21日以降実施をしてございます飲食店に対する時間短縮要請につきまして、これまでの経過を記載してございます。
 最後に6ページを御覧願います。
 緊急事態措置解除後3月21日まで、新しいステージと位置づけまして、感染再拡大防止対策を実施しております。特措法に基づきまして、外出の自粛、あるいは京都市内の飲食店の午後9時までの営業時間短縮の要請、またイベントの開催制限、出勤の抑制、この4点を要請しているところでございます。
 また、下段のところにございますが、感染のリバウンドを防ぐために、これまでから重点ターゲットといたしてございます飲食店、7ページに移りまして、大学、高齢者施設等に対しまして、それぞれ感染防止対策の徹底を改めてお願いしているところでございます。
 また、府民の皆様に対しましても、飛沫感染防止対策の徹底、飲食機会における感染防止、また歓送迎会、花見の宴会等の自粛等、「うつらない、うつさない行動」をお願いしているところでございます。
 この間の京都府の対応状況は以上でございます。
 今後とも、府内の感染状況を的確に把握いたしまして、国や医療機関、そして市町村とも連携をいたしまして感染拡大防止に全庁挙げて取り組んでまいりたいと考えてございます。
 報告は以上でございます。

[2] 避難所等緊急実態調査の結果について
◯壺内危機管理部長  次に、避難所等緊急実態調査の結果につきまして御報告させていただきます。
 お手元配付の報告事項の資料1ページを御覧ください。
 まず、1の調査目的でございますけれども、令和元年東日本台風におきまして、避難所自体が浸水したことですとか避難途中に多数の被災者が発生するなど、避難所や避難経路に関する問題が浮き彫りになりましたことから、府内市町村の状況について調査を行いまして、課題の抽出等を行ったものでございます。
 2の主な取りまとめ内容といたしましては、報告書のまとめといたしまして別添冊子の「避難所等緊急実態調査報告《京都府全体版》」、それから別途各市町村ごとの市町村版を作成いたしております。
 避難経路につきましては、危険箇所マップといたしまして、報告書の21ページを御覧いただきたいと思います。別添冊子の21ページを御覧いただきまして、これは、全市町村の避難所の位置と、それから、避難行動時に危険となります箇所といたしまして柵のない水路ですとかアンダーパス、こういったハザードマップに掲載されていない危険箇所も含めまして記載した地図を作成いたしました。
 避難所につきましては、避難施設カルテといたしまして、次の22ページから23ページに掲載しておりますけれども、府内全避難所1,636ヶ所につきまして、多機能トイレですとかWi-Fi機能、こういった設備の状況、それから周辺の写真、危険箇所マップ等を掲載したものを作成いたしました。
 次に、3の調査結果及び改善方策につきましては大きく4点に分類しております。
 まず避難施設の確保状況ですけれども、府内全ての河川が氾濫し、土砂災害も同時期に発生したと仮定した場合、想定避難者数は最大47万6,000人。避難所収容可能人数は、新型コロナウイルス感染症対策として1人当たりの専有面積を通常の2倍の4平米として算出すると、383,000人となりまして、全ての避難所で収容すると仮定した場合の収容率は71%という結果となりました。市町村別では、20の市町村で避難者全員を収容することができないため、広域避難体制を構築し、市町村の避難所を相互に融通し合える仕組みづくりですとか、宿泊施設、それから車中泊などの避難先確保につきまして市町村とともに進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 2点目の避難所の設備や混雑状況の周知でございますけれども、府民の皆様にこれらの情報を提供できている市町村がなく、避難所の状況がよく分からないことで避難をちゅうちょされるおそれがありますことから、避難所の設備状況を掲載した避難施設カルテや避難所の混雑状況につきましてこの4月にリニューアルを予定しております危機管理WEBで発信しますとともに、避難所の資機材の確保につきましても来年度当初予算でさらなる拡充を議会のほうにお願いしているところでございます。
 3点目に避難所運営のマンパワーについてでございます。分散避難により多くの避難所を開設・運営するには人員不足となってございまして、地域の方々の協力がどうしても必要となってまいります。現在、約半数の市町村では住民との共同運営体制がないことから、今後また出前講座ですとか府内の成功事例を周知するといったことで住民との共同運営に向けた啓発に努めてまいりたいと考えております。
 4点目、避難経路でございますけれども、ハザードマップに掲載されてない避難経路上の危険箇所が18の市町村で抽出されましたことから、危険箇所マップの避難所周辺部分を避難施設カルテに掲載して公表しますとともに、地域で今後タイムラインを作成していただくときにこのマップを活用していただく、そういったことによりまして危険箇所の住民周知に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 なお、今回まとめましたカルテやマップにつきましては、スマートフォン、パソコン等で位置情報を活用し、最寄りの避難所の閲覧ですとか保存が可能になるようにする予定となってございます。
 その他、今回の調査により明らかとなりました避難に係る様々な課題の解決につきましても市町村とともに改善に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

[3] 京都府国土強靱化地域計画の改定(最終案)について
◯壺内危機管理部長  続きまして、京都府国土強靱化地域計画の改定(最終案)についてでございます。
 報告資料の1ページを御覧ください。
 改定に当たりまして計画の構成自体に変更はございませんけれども、新たに新規項目の追加等を行っておりまして、該当の箇所に下線を引いてございます。
 2ページを御覧ください。パブリックコメントの結果でございます。
 11月定例会におきまして御審議いただきました中間案につきまして、昨年12月17日から今年1月15日までパブリックコメントを実施しておりまして、91件の御意見をいただいたところでございます。
 3ページからが中間案からの主な修正点でございまして、大きく2つの視点で修正しております。1つ目がパブリックコメントにおける御意見等を踏まえた修正、2つ目が昨年12月に国におきまして閣議決定されました「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を踏まえた修正でございます。
 なお、資料中の修正案における括弧の中のページ数につきましては、別冊で配付いたしております「京都府国土強靱化地域計画(最終案)」での記載箇所となります。適宜御参照ください。
 なお、詳細につきましては総務・警察常任委員会で報告させていただいておりますので、本常任委員会では所管事項に係る主な修正点につきまして御説明をさせていただきます。
 危機管理部の所管事項に係る主な修正点でございますが、報告資料の3ページ。横向きですけれども、3ページの左側の2番につきまして、「何を継続的に見直すのかわかりにくい」との御意見を踏まえまして、修正案のとおり、「訓練等を通じて、避難計画を継続的に見直し、」という記述に修正いたしております。
 次に、4ページの4番、5番につきまして、市町村・学校・地元自治会と連携した避難所開設時の初動体制の確保、それから大規模災害からの復興時においてあらかじめ定めておくべき国・府・市町村の役割分担やその観点につきまして推進方針として追記いたしております。
 次に、5ページの7番につきまして、消防水利整備に当たっての府の立場、感震機能付マイコンメーターの普及の文章を追記いたしておりまして、整理いたしております。
 危機管理部からの報告につきましては以上でございます。

◯富山建設交通部長  引き続き、建設交通部所管の部分の主な修正点を御説明申し上げます。同じ資料の5ページの6番からでございます。
 6番につきましては、文章が分かりにくいとの御意見を踏まえ、文章の整理を行っております。
 次の6ページから9ページまで、8番、15番、16番、17番とございますが、密集市街地対策を含めた災害に強いまちづくりの推進、緊急輸送道路等における冠水対策の推進、おおむね5年ごとの調査実施による土砂災害危険区域の見直し、インフラ分野におけるデジタルトランスフォーメーション推進、それぞれについての追記を行いました。
 次に、10ページから「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を踏まえた修正案になってございますが、その1番、2番、6番につきまして、5ヶ年加速化対策において重点的に取り組むべき対策として「激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策」等が示されたことを踏まえ、それぞれ文言の追加をしております。
 国土強靱化地域計画についての建設交通部の修正点は以上でございます。

[4] 木津川運動公園整備基本計画の変更(最終案)について
◯富山建設交通部長  続きまして、建設交通部の報告事項、資料をつけております5件について御説明を申し上げます。
 お手元の資料、5件表紙に書いたものでございますけれども、まず1ページから3ページまでは各計画の最終案となってございますが、11月定例会で中間案を報告したものの最終案でございます。
 まず、1ページの木津川運動公園整備基本計画の変更の最終案についてでございます。
 本計画につきましては、12月17日から1月15日までの間、パブリックコメントを実施し、その概要は資料の2に記載のとおりでございます。
 中間案からの主な変更点といたしまして、整備方針に「ICT等の新技術の活用」を明記。また、基本機能として「環境学習にも資することのできる再生エネルギー施設」を追加してございます。
 なお、最終案を別紙として配付してございますので、御覧いただきますようにお願いを申し上げます。

[5] 京都府流域下水道事業経営戦略(最終案)について
◯富山建設交通部長  続きまして、資料の2ページ、京都府流域下水道事業経営戦略の最終案についてでございます。
 本計画につきましては、昨年の12月17日から本年の1月15日までの間、パブリックコメントを実施しておりまして、その概要を資料の2に記載してございます。
 中間案からの主な変更点といたしましては、京都府環境基本計画や京都府国土強靱化地域計画の関連計画との関係を示す図を追加。また、流域ごとの投資財政計画についても追加をしてございます。これにつきましても後ろに最終案として別冊を配付させていただいておりますので、御覧いただければというふうに思います。

[6] 京都府建築物耐震改修促進計画の改定(最終案)について
◯富山建設交通部長  次に、3ページでございます。京都府建築物耐震改修促進計画の改定の最終案でございます。
 本計画につきましては、12月18日から1月18日までの間、パブリックコメントを実施し、その概要は資料の2に記載をしてございます。
 中間案からの主な変更点といたしましては、本計画と府の総合計画等の関連計画との関係を示す図の追加をしてございます。これにつきましても最終案は別冊で配付をさせていただいております。

[7] 都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例の一部改正について
◯富山建設交通部長  引き続き、4ページを御覧ください。都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例の一部改正についてでございます。
 この条例の改正につきましては、11月定例会では本府議会で提案する旨を説明してございましたが、市街化調整区域内で開発許可等ができる区域から除外する区域、これの具体的な内容を示す国土交通省の技術的な助言がまだ発出されていない状況にございます。こうした状況を踏まえまして、この国土交通省からの技術的助言を踏まえ、内容を精査した上で改正することとし、その改正につきましては次期定例会以降に提案をさせていただくということにさせていただきます。

[8] 京都府住生活基本計画の見直し等について
◯富山建設交通部長  次に、5ページを御覧願います。京都府住生活基本計画の見直し等についてでございます。
 本計画は、住生活基本法に基づき、国の全国計画に即して策定をしておるものでございます。このたび、新しい住宅関係統計データが公表され、3月に国が全国計画を見直す予定となってございますことから、府の計画につきましても必要な見直しを行うものでございます。
 資料の2に「改定の概要」と書いてございますが、この(3)、見直しに当たっての課題認識と施策の方向性ということを示しております。それぞれの課題に対して「子育てにやさしい、高齢者が安心して暮らせる住宅・住環境の確保の支援」「空き家の発生防止と利活用の両面からの対策の推進」「生活様式の変化への対応」等といった観点で施策を検討していきたいというふうに考えてございます。
 3にスケジュールを示しておりますが、6月定例会にて中間案を報告した後、パブリックコメントを実施し、9月定例会で最終案を報告したいというふうに考えてございます。
 5番、「その他」でございますが、この計画の見直しに併せて、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づく賃貸住宅供給促進計画についても新たに策定をすることといたします。
 建設交通部からの報告事項は以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

◯島田委員  新型コロナウイルス感染症に係る京都府の対応状況等について、もう少し詳細に伺いたいと思います。
 先ほどの現状認識では、減少傾向との認識を示されました。しかし、連日報道されているように、変異型ウイルス等の拡大、これは感染力が非常に高まっているというようなことで、今日、朝、出がけのニュースでは実効再生産数は京都府が2.11ということで、これは明らかに増加傾向になっているという報道もあったように思いますが、その点の認識を再度伺いたいのと、検査体制ですね。国のほうでこの変異型ウイルスを検査していただくために送っているということですが、京都府の保健環境研究所ではその変異型ウイルスを調べる機能というのは現段階であるのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。

◯藤森危機管理監  増加傾向という判断の実効再生産数なんですが、数値を国のほうでまとめるのに若干時間を要す性格のものでございまして、府内におきましては、この1ページのグラフにございますように、先週、ちょうど1週間前ぐらいに医療機関でクラスターが出た時期がございます。そうしたデータを基に2を超えるような実効再生産数となっておると思っておりますが、このところは、昨日も一昨日も6名程度ということで、全体としては減少傾向にあることは間違いないと見てございます。
 それから、変異株の御質問がございましたが、2月の上旬から、京都府におきましては府の保健環境研究所、それから京都市の衛生環境研究所で、以前は抽出検査をしていたんですけれども、感染者が減ってきておりますので、今は全数スクリーニング検査というのをやってございます。これは変異株かどうかを調べる簡易PCRをその両研究所で行いまして、その検体を国立感染症研究所に送りまして、こちらではゲノム解析を行いまして、英国株なのか、またほかにも南アフリカ株ですとかブラジル株というような変異株もございますので、そうした詳細の解析は国の感染症研究所でやっていると、そういう状況でございます。

◯島田委員  変異株のウイルスについては、今後第4波の拡大の危機も医療現場からはもう出ております。
 それで、数的には報道ベースしか私どもは分かりませんので、京都府内における変異株の出ている件数というのは現時点でどのようになっているのかということと、国の研究所でもなかなか体制がない中でこれは検査が追いつかないという状況もあるので、地方自治体のところで検査体制、この変異型ウイルスも含めたゲノム解析等の能力を有する検査体制の強化が求められているというふうに思っているんですが、国からはその辺の予算措置とか何か指示とかあるんでしょうか。また、京都府はどのように対応されていくのか、ちょっとお聞かせください。

◯藤森危機管理監  まず数は、先週の段階で府内で確認されました変異株は19例でございます。全て英国株となっております。
 それで、この先の検査体制でございますが、今のところは、府及び市の研究所で実施をしております変異株PCR検査、これは数時間で完了する検査でございますので、現時点で体制には全く問題がないと思っております。国に送った後のゲノム解析につきましては、これは一府県ごとにやるべき性格のものではなくて、かなり時間もかかれば要員も要するということで、地方からスクリーニングをやって国で詳細の変異株を確かめる、その枠組みについては今後も同様にやっていくべきではないかと私は思っております。

◯島田委員  今回の教訓を踏まえて、国においても地方自治体においても、公衆衛生上の観点からも、さらに各施設、研究機関、検査機関の体制の拡充が必要だというふうに思っております。
 もう1つ、無症状者を対象としたモニタリング検査。配布数565セットとなっておりますが、これは、今のところ、どのような実態になっているのかということと、先ほどお話がありましたが、相変わらず医療機関からのクラスターが発生しておりますが、医療労働組合連合会の調査等でもなかなか医療機関でPCR検査が受けさせてもらえないという職員も多く残されておりまして、この辺りの実態をですね。まあ、医療機関が既に独自にいろいろやっております。検査機器を購入するための支援もやっていらっしゃるとは思うんですが、この現状と改善の方向も少しお示しください。

◯藤森危機管理監  モニタリング検査につきましては、この先、感染の再拡大の兆候を速やかに把握したいということで、まず始めておりますのは京都駅でのスポット型の検査でございます。これまでに約550件検査をいたしたところでございます。これらは緊急事態宣言が解除されました7府県が同時に今やってございまして、全て国の予算、また人材も国から調達してやっている検査でございます。これまでに先ほどの数の検査キットを通行人等にお渡しして、それぞれ検体を採取して国のほうへ送っていただき、国のほうで検査を進めると、こういう流れでやってきているところでございます。こちらにはまだその500件の結果は届いておりませんけれども、そういった検査を、駅にとどまらず、今後、例えば京都府内でいきますと、大学生とか繁華街の従業員の皆さん、あるいは、これはもう並行して既に進めておりますが、高齢者施設の職員の皆さん、そういったところで実施いたしまして、次の波の兆候というのをできるだけ速やかに把握をしたいと考えているところでございます。
 2点目の御質問、医療機関のPCRでございますけれども、こちらも、先ほど申し上げましたとおり、今はもう6件、1桁台の検査で陽性者を確認しているということで検査的には余力ができている状況でございますので、こちらは各医療機関独自で取り組んでいただいているところももう出てきておりますし、専門家の皆さんの中にも必要であればそれぞれでというような御意見もございます。こちらにつきましては、専門家会議の皆さんとともに今後のやり方はもう少し議論していきたいと考えてございます。

◯島田委員  モニタリング調査は国がまとめてやっていらっしゃるということでありますけれども、全国で1万件ということで、第一、規模が少な過ぎます。やはりもう少し国のレベルで増やしていただかないと、変異株も含めましてモニタリングということではなかなか少ないかなという現状がありますので、国にも要望していただきたいというふうに思っております。
 最後、ワクチンの確保状況ですが、担当課に聞きますと、医療従事者の希望者のうち2割分しかまだ確保できてない現状とか、高齢者に至っては1.5%の確保しかできてないということでありました。これは少し前の聞き取りですので、現状ではどこまで確保できる見通しなんでしょうか。確実なところだけでも教えてください。

◯藤森危機管理監  ワクチン接種は、先ほどの資料の3ページの下の段に少し書かせていただいておりますけれども、3月5日からまずコロナ患者を受け入れていただいている病院の医療関係者の皆様から接種が始まってございます。12日の時点でございますが、これまでに約2,700名の接種が完了している状況でございます。
 その後、4月12日の週から高齢者にも始まるという予定でございますが、国から連絡をいただいているワクチンの総量がまだまだ少ないということで、全国知事会からも、数量をそろえていただくように、また各都道府県に配布いただくスケジュールをしっかり示していただくように、これは強く要請しているところでございます。

◯島田委員  確保の割合とかはいいですか。所管外ですか。まあ、本当に足りないということで、高齢者については京都市内からということなどもありますが、受入れ側の市町村も大変な御苦労があるかと思いますが、万全の体制を取っていただきたいんですけれども。
 加えて、ワクチンは希望者に接種ということで、いろいろなデータですね。国のほうにおいても国民に対しての正確な情報提供なりが必要であるというふうに思っておりますし、また、ワクチン頼みにならず、検査体制の強化とか総合的な対策をやらないと、とてもウイルスを根絶することはできないというふうに思っておりますので、国、自治体ともさらに努力を求めたいと思います。
 あともう1点ですが、避難所等緊急実態調査についてです。またじっくり見させていただきたいと思うんですが、先日、共同通信の調べで、障害者の避難所について、体制上も、また障害者自身も、避難するにもそういう体制がなくてなかなか避難できないというような調査結果が出ておりました。今回の緊急実態調査では、スロープとか多機能トイレ等の整備状況はありますものの、障害者等の受入れのための体制整備問題では調査はなかったんでしょうか。

◯船越災害対策課長  障害者のための避難所ということでございますが、恐らく福祉避難所のことかと思いますけれども、今回、避難者全体の調査をいたしまして、その設備でありますとか運営状況について、あるいは災害のリスクについて調査をいたしまして、ちょっと福祉避難所に限定した調査は今回行っていないところでございます。
 以上です。

◯島田委員  その必要性についてはいかがですか。

◯船越災害対策課長  福祉避難所につきましては、実際に高齢者でありますとか障害者の方が災害時に行けない、公表されていないケースが多うございまして、なかなか避難されないというような実態があるというふうに聞いております。国のほうでもその辺の改正がなされることになっておりまして、「この方は、どの福祉避難所に避難するということを決めておいてください」というようなことが示されましたので、今後そういった取組をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

◯島田委員  個別に市町村がお名前で確認をして、この方はどういうふうにするかとか、個別にデータも持ち、支援もそれぞれの個別計画が必要だと思うんですが、共同通信のアンケート調査でも深刻な実態が出ておりますので、これは京都府独自でも調査をしていただかないと盲点になっていくのではないかというふうに思っております。
 併せて、浸水等の被災リスク等もお調べになったということでありますが、これまでからも議論してきました高齢者施設、福祉施設等が現にそういう浸水地域にあるという現状等については、前はあんまりお答えがなかったんですが、この辺りについてはどのような調査をされているんでしょうか。

◯富山建設交通部長  先ほどまでのお話は避難所のお話でしたけれども、浸水区域においてどのような施設があるかということにつきましては、現在、府も府管理河川について、想定し得る最大の雨が降った場合にどの程度の浸水があり得るかといったようなマップを順次公開しておるところでございます。それを踏まえて各市町村において実態を把握されているというふうに考えておりますし、またそういった要配慮者施設につきましては個別に避難計画の策定及び避難訓練の実施等が求められておりますので、そういったものをバックアップしているという状況でございます。

◯島田委員  いずれにいたしましても、今回の調査を踏まえていろいろな具体的な改善策なりを立てることは必要でありますが、今指摘した点も踏まえまして、部局横断でさらなる実効性のある避難計画なり、避難所の改善対策を進めていただきたいというふうに思います。
 最後ですが、建設交通部の住生活基本計画の見直しについてであります。
 これは、令和2年度までの、これまでの計画の進捗状況の資料をいただきたいと思います。審議会の中ではいろいろと出ていることは承知しているんですが、概略、これまでの計画・目標等に対する進捗率というのはおおむねどんなことになっているんでしょうか。

◯岡部住宅課長  住生活基本計画につきましては10年計画を5年ごとにローリングをするということで、進捗状況につきましてはまだ途中経過的なものでございます。ですので、資料につきましても完全に10年終わったというところの数字じゃない状態にはなっております。
 以上です。

◯島田委員  既に住生活基本計画見直しに当たっての審議も部会をつくられていろいろ検討をされていると思うんですが、資料は後ほどいただきたいと思います。今日はこの程度にとどめておきたいというふうに思います。(「何の資料? 何の資料かを言わな」と言う者あり)これまでの住生活基本計画についてです。令和2年度までの進捗状況です。

◯岡部住宅課長  審議会等で使っています資料につきましてはホームページ上で公開しておりますので、またそちらのほうを御覧いただいても結構かと思います。

◯島田委員  わかりました。
 現在の住生活基本計画(平成28年度から37年度まで)の策定から5年間が経過をしているということで、その中間報告の概要。まあ、おっしゃるとおり、たくさんの資料がホームページにはあるのです。概略が審議会から出ているんですが、審議会の中でも、目標値がないとか、高齢者の対応問題では施策が進んでない現状とか、いろいろ御指摘があることは見ているわけですが、そういう資料も併せて御提出いただけたらなというふうに思っております。(「見てるなら要らんやろ」と言う者あり)
 以上です。(「結局、どういうことやの。要らんのやな」と言う者あり)。はい、要りません。