京都新聞2021年2月14日――北陸新幹線「自然や生活環境を壊してまで必要か」 ルート上の地区が投げ掛ける疑問

今日の京都新聞の1面に北陸新幹線延伸に疑問を呈する記事が掲載されました。

北陸新幹線「自然や生活環境を壊してまで必要か」 ルート上の地区が投げ掛ける疑問

[京都新聞 2021年2月14日]

 北陸新幹線を敦賀(福井県)から京都駅周辺(京都市)を経由して新大阪(大阪府)へ延伸する計画で、京都府内を南北に貫くルートを巡りさまざまな懸念が生じている。(・・・以下1面と27面、オンラインでは有料)

 

そしてトップ記事は昨夜遅くに起きたM7.3の福島県沖地震についてでしたが、最大震度6強が観測された大地震、なんと10年前のあの大震災の余震との見解が気象庁から出されたのですから驚きです。

10年前の超巨大地震の余震として10年後にM7.3の大地震が起きるなんて、誰が予想できるでしょうか? 同様に、京都盆地での大深度地下使用で大事故が容易に起こりうることを誰が否定できるのでしょうか?

京都盆地・京都市内での大震度地下利用について考える手がかりとして、赤旗日曜版2月14日号の特集記事はとても良い材料になるでしょう。本田祐典記者による18・19面の2ページにわたる特集では、昨秋2020年10月に東京の調布市で起きた事故を検証した詳細な記事が書かれてますので、ぜひ京都で起こりうることを想像しながら読んでください。

赤旗日曜版は週刊紙で月々930円で購読できます。もちろん日刊紙と同様に日曜版も購読者に配達でお届けしていますし、小泉今日子さんの対談など日刊紙とは違った特色を持った紙面作りがされていますので、これを機会にぜひどうぞ。申込みはお住まいの最寄りの共産党地区事務所、もしくは下記のページから。
https://ssl.akahata.jp/akahata_form.html

 

陥没・空洞 外環道破綻――大深度地下 安全神話の崩壊

[赤旗日曜版 2021年2月14日号]

 事業者の東日本高速道路は昨年12月、調査状況の「中間報告」を有識者委員会に出しました。公表資料では、現場を「特殊な地盤」とし、陥没・空洞の「想定されるメカニズム」として9要因をあげています。
 中間報告について稲積真哉・芝浦工業大学教授(地盤工学)は指摘します。
 「こんなリスク要因があったと、あとになって言いだすことが大問題。事前に詳細な地盤調査をやっていない証拠だ」
 現場の地盤は、粘土分が少ない砂層。稲積教授は「典型的な砂州に形成される地盤です。まったく“特殊”ではない」と語ります。
 問題は、地質を工事前に把握していないことです。
「砂は粘着力がなく、粒子のかみ合いで支えている。引き締まったかたい地盤でも、砂に穴を開けるとその周囲がぼろぼろと崩れます」
 こうした地質を知らずに掘削すると、どんな問題が起きうるか。稲積教授によると…。
 ――シールドマシンによる掘削で、周囲の砂層がかき乱される。
 ――掘削の振動で砂のかみ合いがほどけて流動化し、シールドマシンが掘っていない場所からも砂が流れ込む。
 ――地表に近い場所の砂層も振動でゆるみ、掘削面の方向に引き込まれる。
 今回の事故でも、振動で砂層が弱体化した可能性が高いと稲積教授は見ています。実際、シールドマシンが陥没現場近くに迫った昨年8月以降、住民らは工事の振動被害を事業者に訴えてきました。

(・・・to be continued)